ブラッディーガールを探せ!

縁 遊

文字の大きさ
上 下
27 / 169

27. まさかの小屋!?

しおりを挟む

 どうしよう…。

 あれから学校を休むわけにもいかず…学校に来たけどヴァン様の事が気になって勉強が頭に入ってきません。

 母さん…暴走していないかな…。

 ヴァン様を捕まえるって、何をするつもりなんだろう…。

 そんな事を考えていたら、気がついたらもうお昼だよ~。

「何か顔色悪いけど…大丈夫か?」

 ウルが今日も山盛りのランチを食べながら、僕のことを気にしてくれています。

「それ…食べないなら俺が食べてやるぞ!」

 あ、僕のランチを狙ってたんだね。

「た、食べるよ。ゆっくり食べるから少し待ってよ」

 ウルの食べる速度はものすごく早い。

 ちなみに今日のランチはミートスパゲティーと野菜のスープだ。

 もちろんウルはミートスパゲティー大盛り…じゃなくて大盛りより多い特盛りだ。5人前くらいありそうだと見ていたけど…今は僕とかわりないくらいの量になっている。

 ウル…きちんと噛んでいるのかな?

 またウルに僕のランチを狙われそうだから、早く食べなくちゃ!

 僕も急いでランチを食べた。

 だけど、寝不足と家が気になるのとで思うように進まない。

 結局…スープには手がつかず、ウルのお腹におさまりました。

 食べると眠気が襲ってくるわけで…。

 昼からの授業はほとんどが睡眠学習になってしまいました。

 基本的に昼間の僕は薄目を開けている状態なので姿勢を正しくしていれば先生も僕が寝ているって気がつかないんだよね。

 学校が終わると一目散に家に帰った。

「ただいま~!」

 いつもなら出迎えの声が聞こえてくるんだけど…誰の声も聞こえない。家の中が静かだ。

「誰も居ないの~!?」

 もう一度大きな声を出してみるけど…やっぱり反応がない。

 とりあえず自分の部屋に荷物を置いて、家の中を探してみることにした。

 すると…いた!見つけたよ!!

 みんな庭で何かしている。

「こんなので捕まえられるのか?」

 不安げな声の父さんが腕組をして首を傾げている。

「大丈夫よ!コウモリって暗い所を好むのよね?この小屋を暗くして入り口を開けたままにしておけば…中の木の枝とかにぶら下がってくれるでしょう」

 なぜか自信ありげにしている母さんの目の前には…昨日まで無かった小さな小屋があった。

 罠って…まさかの小屋!?

 小屋は全体的に黒色で統一されていて入り口にある扉は開けられたままだ。中も黒塗りされていて、その中に木の枝が何本か横に通されている。

 これが母さんの考えた、コウモリを捕まえる方法なのかな?

 いや…いくらなんでもこんな怪しそうな小屋はヴァン様も罠だと気がつくよね。

 いや…もしかしてだけど、ヴァン様なら「自分の為に小屋を作ったのか!」と喜んで入る可能性もある?

 …あり得るよね。

 どうしよう~!!!








 
しおりを挟む
感想 149

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

処理中です...