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10. 僕の能力?!
しおりを挟む「フルド!いつまで寝ているの」
ルーシャ姉さんがお昼を過ぎても起きてこない僕を起こしに部屋にやって僕がくるまっていた布団をはがした。
「…もうちょっと寝かせて」
だって寝たのは朝の5時…夜明けギリギリくらいだったんだよ。目が開きません。
「うわぁ~、いつもにまして目が開いてない…何その細さ…。眉間にシワもよっているし…ブチャイクすぎるわよ」
ルーシャ姉さん…ブチャイクって…。
「フルドが朝に弱いのは知っているけど最近は起きるのが遅すぎる!前はお昼ご飯の時には起きていたじゃない」
そうなんだけど…。最近はヴァン様のブラッディーボール探しで夜中に出かけているから寝るのが前より遅くなっていて、起きるのも遅くなってしまうんだよ。
だけど…ヴァン様に自分の事や、今のしている事を家族にも話すな!って言われているから話せないんだよね。
話せないのは辛いです。
でも良いこともあったんだよ。
何と僕の能力1つだけど使える様になったんだ。
ヴァン様いわく、ヴァン様が僕の血を吸ったおかげらしいのだけどね。「私に感謝するが良い!」ってコウモリ姿の翼を腰にあてて偉そうにしているけど可愛い姿のヴァン様に言われてもね…。一応、お礼は言ったんだけど…。
あっ、それで能力って何か気になるでしょ?
何と僕…空を飛べる様になりました!
…ヴァン様に貰った真っ黒なマントの力もあるらしい。でも、マントも格好いいんだよ!
表は真っ黒で裏は真っ赤なんだ。マントの丈も長くて僕の足首くらいまであるんだよ。貰った時は嬉しくて何度もくるくる回っちゃった。
あれ?これってコウモリ姿のヴァン様とやることが似てる?!
しかもヴァン様によると慣れてくればマントを使って姿を消したりも出来るようになるんだって!楽しみだよね!
だからかな夜が楽しくて時間が過ぎるのがあっという間なんだ。気がついたら朝日が昇る時間になってるんだ。
楽しいって罪だよ。
そうだ、ちゃんと任務もこなしているよ。
僕のブラッディーボールをペンダントに加工して首から下げてでかけて、反応を見ながら空をとんでいるんだ。
ヴァン様の言っていた地域辺りまで行くんだけど…まだ反応は見られないんだよ。
今日の夜も行くことになるんだよね。
ヴァン様が夜になると僕を誘いにやって来るんだ。いっそのことずっとここに居れば良いのにってヴァン様に言ったんだけど顔を赤くして断られちゃった。あれって照れてたのかな?
ヴァン様って謎が多いんだよね。どこに住んでいるのかもわからないし…。
「ちょっとフルド!聞いてるの!?」
あっ…しまった。ルーシャ姉さんに怒られていたんだった。
「はい…」
この後、ルーシャ姉さんにお説教1時間されました。
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