11 / 42
11. 占いの結果
しおりを挟む社長の話しは私の知らない占いの世界が広がっていました。
まず、社長の名前と私の名前を姓名判断というもので調べ、それから社長の考案した占いをしたそうです。
結果は…。
社長と私の相性は数字でいうと98%らしいです。驚きの数字ですよね。
私の占いの結果は教えないということになっているので所々考えながら話をしていましたが社長は一生懸命頑張る人が好きなんだそうです。
これって私が一生懸命になる人だと結果が出たということだよね?でもそれって誰にでも当てはまりそうだなぁ~って思うのですが…私だけ?
「僕はね、誰かを支える事が好きなんだよね。だけど恋愛においては守ってあげたい人を支えるんではなくて、不運にも負けないで頑張る人を応援しながら支えたいんだよ。」
「はぁ…。」
いや、社長…それは私の占い結果に不運と出たと言っていますよ。
信じていないけど…不運と言われて嬉しくはないです。
「それにね、葉山さんは僕と結婚すると運が開けるんだよ。」
あっ、社長…とうとう結果を直接言いましたね。私の結果は言わないということを忘れていますね。
「名字が葉山から占一になることで運が良くなるんだ!」
うん、社長は興奮しているようですが逆に私は冷静になっています。
社長と同じ画数の人がいればその人でも良いということでもないのかな?
「名前の画数って同じ人がいますよね?その人では駄目なんですか。」
「それは違うよ。画数は同じでも生年月日や血液型などが違えば性格や運命は違ってくる。それに全てが同じ人なんてそうはいないしね。」
ふ~ん、そうなのか。
「それに葉山さんの好きなタイプは少し変わっているからね。出会いはそんなに多くないはずだ。」
だから言ってますよ…占いの結果。
でも、申し訳ありませんが結果は外れてますよ。
「そんなことはありません。真面目な人なんて大勢いらっしゃいますよね。」
真面目が一番です。元カレも真面目だと思っていましたが…そこは私の見る目が無かっただけですね。
「あ~、真面目なのは葉山さんだよね。恋にも真面目で浮気には手厳しいしね。潔癖だから一度浮気をされたらヨリを戻すことはないだろうしね。葉山さんが相手に求めるのは真面目ではなくて、何かの才能がある人に惹かれる傾向があるってでたよ。」
「え…。」
…思いあたりますね。
元カレもデザインの才能がある人でした。あの人の作品を見て素敵だな~って思って…仲良くなっていったんです。
実際にデザインで賞とかも獲っていましたから才能はあったんだと思います。
そう言えば…元カレの前に高校生時代に好きだった人も才能がある人だった。
私は人にタイプを言うときは「真面目な人。」って言っていましたが実際は違うかったということになるの?
私の好きなタイプは才能のある人?
…難しい人だと思われそうですね。
ん…じゃあ社長は何の才能のある人?
いやそもそも自分で才能のある人って言える時点でナルシスト決定だよね。イケメンだから許されているのかもしれませんが…ちょっと引きます。
「今…変な事を考えてるよね?また顔が凄いことになってるよ。僕の事を気持ち悪いものを見る目で見ている気がするんだけど…。気のせいかな?」
気のせいではありません。
「社長…占いの結果を言ってますよ。約束忘れていませんか?」
「え?!言って…たね。そうだった。ごめん。」
素直に謝るよイケメンは嫌いじゃないですが約束を破るイケメンは好きじゃないです。
「まあ、言いたいことは何となく理解できました。けど、占いで運命の人と言われたからって好きになるってことはありません。それは聞いた今でも変わる事はありません。」
「…僕も葉山さんの占い嫌いが相当に根深いということが理解できたよ。僕は占いの結果を葉山さんに強要するつもりはないから安心して。」
社長の話が終わって部屋から出ると、白玉と戯れる別のイケメン…谷岡さんの姿がありました。
「あれ?その様子だと僕にもチャンスがあると見たね。」
何のチャンスですか?!
しかもどこを見てそう感じた?
「うるさいよ…。ほら部屋に入って始めるよ。」
私と入れ替わる様に谷岡さんが部屋に入っていきました。
「葉山さん、お疲れ様でした。今日はもう帰って良いよ。」
いつもより30分くらい早いです。
「え!良いんですか?」
「うん、良いよ。気をつけてね。また明日よろしくお願いします。」
占い嫌いでもクビにはならないんですね!良かった~。
色々あって疲れたから早く帰れるのは嬉しい。
「ありがとうございます。お疲れさまでした。」
私はいわれるがままに早く帰宅した。
社長…良い人だわ。
でも…何かを忘れているような。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される
永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】
「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。
しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――?
肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
極上の彼女と最愛の彼 Vol.2~Special episode~
葉月 まい
恋愛
『極上の彼女と最愛の彼』
ハッピーエンドのちょっと先😊
結ばれた瞳子と大河
そしてアートプラネッツのメンバーのその後…
•• ⊰❉⊱……登場人物……⊰❉⊱••
冴島(間宮) 瞳子(26歳)… 「オフィス フォーシーズンズ」イベントMC
冴島 大河(30歳)… デジタルコンテンツ制作会社 「アートプラネッツ」代表取締役
恋煩いの幸せレシピ ~社長と秘密の恋始めます~
神原オホカミ【書籍発売中】
恋愛
会社に内緒でダブルワークをしている芽生は、アルバイト先の居酒屋で自身が勤める会社の社長に遭遇。
一般社員の顔なんて覚えていないはずと思っていたのが間違いで、気が付けば、クビの代わりに週末に家政婦の仕事をすることに!?
美味しいご飯と家族と仕事と夢。
能天気色気無し女子が、横暴な俺様社長と繰り広げる、お料理恋愛ラブコメ。
※注意※ 2020年執筆作品
◆表紙画像は簡単表紙メーカー様で作成しています。
◆無断転写や内容の模倣はご遠慮ください。
◆大変申し訳ありませんが不定期更新です。また、予告なく非公開にすることがあります。
◆文章をAI学習に使うことは絶対にしないでください。
◆カクヨムさん/エブリスタさん/なろうさんでも掲載してます。
人違いラブレターに慣れていたので今回の手紙もスルーしたら、片思いしていた男の子に告白されました。この手紙が、間違いじゃないって本当ですか?
石河 翠
恋愛
クラス内に「ワタナベ」がふたりいるため、「可愛いほうのワタナベさん」宛のラブレターをしょっちゅう受け取ってしまう「そうじゃないほうのワタナベさん」こと主人公の「わたし」。
ある日「わたし」は下駄箱で、万年筆で丁寧に宛名を書いたラブレターを見つける。またかとがっかりした「わたし」は、その手紙をもうひとりの「ワタナベ」の下駄箱へ入れる。
ところが、その話を聞いた隣のクラスのサイトウくんは、「わたし」が驚くほど動揺してしまう。 実はその手紙は本当に彼女宛だったことが判明する。そしてその手紙を書いた「地味なほうのサイトウくん」にも大きな秘密があって……。
「真面目」以外にとりえがないと思っている「わたし」と、そんな彼女を見守るサイトウくんの少女マンガのような恋のおはなし。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しています。
扉絵は汐の音さまに描いていただきました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる