男装少女は復讐を誓う

縁 遊

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82. 皇帝の思い 〈皇帝視点〉

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「どうしてこんな事になってしまったんだ。」

 私はただひたすら国の為に己を犠牲にして働いてきたというのに…。

 結婚も臣下達から力がある名家の娘をもらわないと国が荒れるなどと言われて、言われるままあの女と結婚もした。

 だが、それは間違いだった…。

 確かに見た目は綺麗だったが、内面は最悪だったし、あの時からすでに愛人を作っていたなんて知らなかった。

 どうして后妃候補になったのかが謎だな。

 一番驚いたのは、娘達が私の子供ではなかったと言うことだ。まさかそこまで愚かな女だったとは…。

 顔は私に似ていないと思ってはいたが、さほど気にした事もないのがいけなかったんだろうか。もっと早くに調べるべきだった。

 私とは血は繋がっていないが娘として見てきた情はある。可哀相なことになってしまったな。ここからは出てもらわないといけないが、どこか静かな場所でひっそりと暮らしていってほしいと願っている。目立つと后妃の事があるので命の保証ができなくなる。

 できれば命は大事にしてほしい。

 これは父親だった男の最後の願いだ。

 それにしても…あの女のせいで娘だった子供達も私の妹も人生を狂わされてしまったな。

 いなくなった妹がまさかあの女の元にいたなんて…。私は何を見ていたのだろうか。

 久しぶりに会った妹は見るのも辛いくらいに痩せ細っていた。

 しかも、私の信頼していた元部下と結婚して子供を産んだ後、その夫をあの女の手下に殺されたなんて…私は妹になんと謝れば良いのだろうか。

 妹はどう思っているのだろう。

 初めて妹の娘にも会ったが若い頃の妹に似ていたな。意思の強そうな良い目をしていた。

 せめて…せめてあの子だけでも幸せになってほしいと思うが自由にはさせてやれない。

 私の血を継ぐ者がいないから可哀相だがあの子に継いでもらわないといけなくなるだろう。

 だが良い誤算もあった。

 曹操があの子と結婚したいと言い出した事だ。

 皇女との婚約が破棄になりどうするかと悩んでいたが向こうからまさか結婚を申し込んでくるなんてな。

 2人が思い合っているならこの先何があっても安心できるかもしれないな。

 この国も良い方に変化してくれるだろう。

 期待しているよ…星蘭。




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