84 / 88
84. モフモフは最高です
しおりを挟む朝早くに目が覚めた。
せっかくだから、聖獣様達に会いに森に行くことにした。
朝早くに訪れる森の空気は清々しい。
聖獣様達は森の奥の泉の近くに棲みかがある。
前にハイリに見つかったので、奥のほうに棲みかを移したんです。
あれ?
珍しくハリーさんが起きている。
「ハリーさん今日は起きていて大丈夫なのですか?」
『おはようサファイア。今日は年に数回ある寝ない日なんだよぉ』
そんな日があるなんて知らなかった…。
『あら、早いわねサファイア』
ホーさんがやって来た。
『帰ってきたんだな…』
ライさんも姿を見せた。
「皆さん…いろいろとご心配とご迷惑をおかけしました。それと力を貸してくださりありがとございました」
私は皆さんに向かって頭を下げた。
『やだ!他人行儀ね…』
ホーさん…。
『そうだな。俺達はお前の力になりたいんだから気にするな』
ライさん…。
『私もそう思うわよ』
ハリーさん…。
「皆さん…大好きです」
私は近くにいたハリーさんに抱きついた。
『ちなみに皆で話し合った結果…サファイアがアデルと結婚したら私達も一緒について行くことにするからね』
「え?良いんですか…私もう、モフモフは出来ないと諦めていました…」
『モフモフ目的…貴女らしいわね。貴女が嫌だと言ってもついていくわよ』
「ありがとうございます」
やった~!
ずっとモフモフできるんですね。
諦めていた分余計に嬉しいです。
「あの…今日はハリーさんにお願いがあって…」
『あっ、モフモフしたいの?そろそろかなと思って昨日泉で体を洗ったのよぉ』
わかっていらっしゃる。
では、お言葉に甘えて…。
私はハリーさんの背中に登り、そこで顔を埋めた。
フワフワです。
最高~!
良く考えたら…この状況は神様にお願いした事が叶っているのかな…。
「神様~、いろいろと文句を言いましたけど申し訳ありませんでした。今は私…幸せにやってますよ~。神様はスランプを抜け出せましたか~?」
「…久しぶりだね、サファイア。幸せそうで良かったよ。僕も何とかスランプを抜け出せたよ。心配してくれてありがとう。…それから、またお知らせなんだけど…満月の日に猫に戻るのはアフロディーテ様が治したくないって言ってて元通りには無理みたいなんだ…ごめんね。それから、アフロディーテ様も満月の日には行くから宜しくだってさ…あっ、呼ばれてるから行かないと…じゅあ、サファイア元気でね!」
「え?神様!また一方的に話して終わり?!待ってください!」
「………。」
「うわ~。いつもの感じで終了ですか…。フフッ…神様らしいな。でも、誰に呼ばれていたんだろう?」
猫の姿になるのは、本当は嫌ではないんだよね。
結構、気に入ってたりする。
アフロディーテ様にお会いできるのも嬉しい。
お兄様やアデル様にも知らせないとね。
…でも、もう少しモフモフを堪能してからで良いよね。
はあ~、モフモフ最高~!
本編は一応これで最終になります。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
あとは、アデル様との恋愛話を番外編として書きたいと思っています。
興味がある方は続けて読んでもらえると嬉しいです。
10
お気に入りに追加
165
あなたにおすすめの小説
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~
土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。
しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。
そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。
両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。
女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。
新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる