神様!モフモフに囲まれることを希望しましたが自分がモフモフになるなんて聞いてません

縁 遊

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81. 西の魔女のその後

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国に帰る前に気になっていた西の魔女さんに会いに行くことにした。

あの、火事で家は大丈夫だったのかな…。

いろいろとありすぎて、来るのが遅くなってしまったけど…。

家は無事かなのかな…。

クマナさんは元気かな…。

前に訪れた家の場所まで来た。

…え?

…家がない。

嘘…。

「サファイアかい?」

振り返ると…クマナさんがいた。

「良かった…クマナさん無事だったんですね」

「心配してくれたのかい…ありがとうね」

「でも…家は…どうしたんですか?」

「ああ、家は移動させたよ…」

「へ?移動させた…って…どうやって?」

家を移動?

家の下に車輪でもついていたかな?

「いや~森の火事が思っていたより酷かったから魔法で小さくして、別の場所に移動したんだよ」

魔法でそんなことも出来るんだ!

「すごい…。今はどこに移ったんですか?」

「サファイアもよく知っているところだよ」

私もよく知っている所?

「アデル様の屋敷の森の中だよ」

「ええええーーー!!!」

「てっきり知っていると思っていたが…」

「知りませんでした…。じゃあ、今日はなぜここに?」

「森の焼け跡を見に来たんだよ」

わざわざ、何で?

「何で焼け跡を見に?」

「新しい芽が出ていないかと思ってな…焼けることで良いこともあるんだよ」

「そうなんですね…」

「何年かしたらまた緑が豊かになるだろう…森の再生だな」

燃えて何も無くなるわけではないんだね…。

良かった。

「サファイアもこれから新しい人生の始まりじゃな…」

「私も…ですか」

クマナさんが穏やかな笑顔を見せてくれている。

「ああ…サファイアとアデル様で新しい未来を作っていくのが見えるよ…」

見える…?

「クマナさんって…占いもしているんですか?」

「ハハッ、占いか…まあ、そんなもんだな…」

そうなんだ…。

確かにアデル様と婚約する事は決まっている。

来年には結婚することも…。

まだ、誰にも言ってなかったのに…。

アデル様と私の未来か…。

素敵な未来だと嬉しいな。

「日が高くなってきたから、帰ろうか」

「そうですね…帰りましょう」

クマナさんと2人で屋敷に戻って来た。

屋敷に帰って来ると長老さんとルークさんとスーさんがいた。

「お久しぶりです。お会いしたかったんです」

『そうかなと思って子供達を連れてきたんじゃよ』

『帰るんですってね…寂しくなるわ』

『困った事があったら何時でも言ってこいよ』

「ありがとうございます。だけど、1年後くらいには戻って来ますから、その時はよろしくお願いしますね」

『そうか…楽しみにまっているからな』

皆さん…本当にお世話になりました。

明日、私はお父様の待っている家に帰ります。
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