神様!モフモフに囲まれることを希望しましたが自分がモフモフになるなんて聞いてません

縁 遊

文字の大きさ
上 下
54 / 88

54. 帰ってきました

しおりを挟む


「サファイア~。無事で良かった~」

お屋敷が見えてきたと思ったら…ご主人様がお屋敷から走ってきました。

すごい、勢いで…。

お兄様が私の前に立ちはだかりましたけど…ご主人様に、これまた凄い勢いで…はじけ飛ばされました。

お兄様大丈夫ですか?

「サファイア、本物だぁ~」

ご主人様が私を抱き上げて、顔をスリスリと押し付けてきます。

嬉しがってくれるのは良いけど…。

チュッ…。

でた!止めて、止めて下さい。

前足で止めようとするが、いつものように掴まれて終了です…。

「ワン!」

『サファイアちゃん』

屋敷の前に会いたかった…。

『…ザジさん』

私は身体を思いっきり動かしてご主人様の手の中から抜け出した。

『ザジさん…無事で良かった…』

ザジさんは伏せの状態になってくれた。
私はそのザジさんの前足の間に入り込み顔に抱きついて、スリスリした。

ザジさんも前足で私を抱きしめるようなかんじになり、お互いに泣いた。


「ミャ~~…」

「ワオ~ン…」

それを見ていたご主人様が、泣いています。
感動の再会ですよね。

「サファイアは僕よりザジが良いの~」

…違う意味で…泣いてました。

ご主人様…。

良かった、ザジさんの傷が治っています。

あの時は傷だらけになって…ザジさんが死んじゃうかと思って泣いていたけど、今は嬉しい涙です。

『ザジさん、傷だらけになりながら守ろうとしてくれて、ありがとうございました』

『いいえ、結局守れなかったんだから、お礼なんていらないわ…』

ザジさん…良い犬すぎます。

『目が覚めたらサファイアちゃんの姿はなくて…長老に聞いたら、屋敷に帰ってきていないことがわかったから心配で…』

『心配かけてすいません。やっと、帰って来れました』

また、抱き合って泣きました。

その後ろでご主人様も、まだ泣いています。

『帰ってきたお祝いに、いつものする?』

その言葉、待ってましたよ!
でも…。

『傷は痛みませんか?』

『もう大丈夫よ。遠慮しないで良いわよ』

そうですか…。

『あ、でも屋敷の中に入ってからにする?』

『そうですね。そうします』

私達はご主人様を置いて屋敷に入っていった。

後ろでご主人様の引き留める声がしたような気がしたけど、気のせいかな?

ご主人様の泣き声はまだ、聞こえています。


そして、ついに待ちにまったザジさんとのモフモフタイムです!

これをやると、屋敷に帰ってきた感じがします。

アドレナリンが最大に出ている気がします。

私にはポーションより、モフモフが気力・体力の回復に一番効きます。

鼻血がでてもやりますよ。

あ~!

やっぱりザジさん最高~!








しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます

結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】 ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~

土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。 しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。 そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。 両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。 女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。

新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、

婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪

naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。 「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」 まっ、いいかっ! 持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです

青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。 しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。 婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。 さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。 失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。 目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。 二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。 一方、義妹は仕事でミスばかり。 闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。 挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。 ※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます! ※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。

処理中です...