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20. 話し合い
しおりを挟む「お父様達がそこまで常識が無いなんて…我が親ながら信じられないわ…」
お姉様が怒りながら言っています。
「本当ですね。昔から変わったご両親だとは思っていましたが…同性婚まで言い出すなんて…」
マリアも怒っていますね。
「ですから、どうしたら良いのかと悩んでいたのです…」
「そうよね…あの人達に正論を言っても通用しないものね…」
お姉様もわかっているだけに黙ってしまいました。
「あの~、いっその事…王子様に本当の事をお話しして助けて頂いてはどうでしょうか?」
マリアが凄いことを言い出した。
「…レオナの事を話す…実家は王族を騙していたのだから罰を与えられるだろうし、レオナもどうなるか…だけど、いつかは嘘が知られると思うのよ…遅いか早いかの問題ね…」
「でも、それではお姉様にもご迷惑をかけてしまいます」
私は仕方がないと思えるけど、嫁いで幸せになっているお姉様まで巻き込んでは…。
「私は大丈夫よ。旦那様のご両親は亡くなられているし、旦那様はわかって下さると思う」
でも…。
「この前の王子様の様子を見ると、かなり貴女の事を好きみたいに見えたし…だってまだ貴女が女だとは知らないのに、気になってここまで来たのよ…賭けてみても良いかも…かなり大きな賭けだけど…」
クリフ様が私を好き?
ただ、病気の心配をして来ただけだと思うのだけど…。
「それに、産まれて来る子供もその方が幸せになれると思うわ」
それを言われると辛い…。
父親に会わせることができないよりは良いかも知れないけど…。
「今、思えばこの前お会いした時にレオナだと紹介すれば良かったわ…」
お姉様はすっかりマリアの意見に流されているみたいね。
本当にそれしか方法はないのかしら…。
冷たいかもしれないけど、両親のことは自業自得だからどうなっても仕方がないと私も思っている。
だけど、お姉様達は本当に大丈夫かしら?
私の子供もすんなりと王子様の第一子として認められるとは思えない…。
だって、まわりは私をどんな目で見るか…想像がつくから…。
きっと、王妃の座を狙って男装までして王子に近づいた悪女だ…とか言われるに決まっている。
本当の事を知ろうとしない人達には面白い様に脚色されて噂をされる…。
貴族社会とはそんな所だとよく知っている。
そんな噂が流れたら私は良いが…クリフ様にご迷惑がかかる。
クリフ様が悪女に騙された愚かな王子というレッテルを貼られるかもしれない…。
そんなのは、耐えられない…。
2人に相談してみたものの…やはり決まらないわね…。
レオン…やはり貴方の所に行くしかないのかしら…。
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