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13. 1日1復讐
しおりを挟むまさかのシア王子からの提案…。
どうしたのシアってば…。
確かにキャロルに懐いてくれていて、将来は私と結婚するって言っていたけど、いくら中身がキャロルだからって10歳の少女に求婚する?!
でも、ルナがキャロルの生まれ変わりとシアは知らないんだからこの場合はどう考えるの?
え…シアってロリコンだったのかしら?
いや、前はシアが10歳だったからわからなかっただけなのかしら?
考えていなかった提案にどうして良いか全然思いつかないわ…。
中身は大人なんだけど、恋愛経験は子供並みだから仕方ないわよね。
しかも、男を見る目が無かった私には判断のしようがないわ。
でも、もう返事してしまっているから決定事項なのよね。
今すぐに結婚するわけでもないしね。
そりゃ確かにイケメンに育っていて驚いたし、幼い私にもきちんと対応してくれるシアに良いように成長してくれたなぁ~と思っていましたよ。
ええ…印象は良かったです。
しかしそれは元従兄弟として可愛がっていた男の子だったからというのが大きいと思うのですよ。
シアと恋愛…できるのかな?
いや、でも公爵家を残す為にはシア王子と結婚するというのが一番の方法と言っても間違いないと思うんですよね。
シアはキャロルの手紙に書いてあった、"私がもし亡くなったら後の公爵家を見守って下さい"というのが気になって考えてくれたのでしょう。
まさか、自分が公爵家に婿入りすると言い出すとは予想していませんでしたが…。
そうか、これは政略結婚だと思えば良いのか!
そうよね、シアもルナが好きな訳ではなく、キャロルの頼みだからいろいろと考えてこの方法が一番良いと思っただけなのよね。
やだわ、私ったらすっかり自分の良い様に考えてしまって恥ずかしい…。
シアがルナを好きなわけないわね。
何か真剣に考えて損した気分だわ。
今の私の人生は復讐に時間を費やすべきなのに…。
ハッ!!!
そういえば、日課の1日1復讐がまだじゃない!
これをしないと良い夢が見られないわ。
今日も珍しくデリムが家にいるみたいだからいつもの手紙ではなく直接会って復讐しよう。
今日は何にしようかしら…。
そうだ!
キャロルの誕生日にデリムがプレゼントとして贈ったガラクタの宝石(偽物)を部屋を掃除していたら出てきたと言ってみようかしら。
覚えてなければ、また夢でキャロルが持っていたのに似ている…とか言えば絶対に怖がるわね。
あ~、怯える顔を見るの楽しみだわ~!
私はスキップしながらデリムの部屋に向かった。
「お父様失礼します…」
今日も素晴らしいお父様の悲鳴が聞こえました。
ウフフッ…、今日も良い夢が見れますわ!
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