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7. 協力しよう!
しおりを挟む通信機器を新しくしてもらって、しかも時間を巻き戻すアイテムも借りてきたよ。
本当にいろいろ大変だよ…。
さあ、早く仕事をしてしまわないと!
取り敢えず…さっきの取引をしている所まで時間を巻き戻して…っと。
普通の時計の様に見えるマジックアイテムの針を巻き戻す。…と、あら不思議!時間が巻き戻るんだよね~。シンプル・イズ・ベストだね。
どれどれテレビ何を話しているのかな?
「協力って何をすれば良いの?本当に戻れるの?」
キュピナはまだ疑っているみたいだ。当たり前か…相手が誰だか知らないんだからな。天界の学園でも一緒になったことはないはず…。
「おい!本当にコイツを仲間にするのか?」
ミカルは気に入らないみたいだね。
「キューピッド族はイタズラ好きで気まぐれなんだぞ!」
確かに、そういう人が多いですね。でも全員がそうではありませんよ。私の様に真面目なキューピッド族もいます。
「知ってるよ。だけど僕達が早く天界に帰るには仲間が多い方が良いんだよ。」
「どういうことだ?」
はあ~、ミカルは忘れてしまっているんですね。ゼウス様から言われた事を…。
「ゼウス様に「人間達の望みを叶えてこい」って言われたのを覚えていないのか?」
ルーファも呆れているみたいですね。
「そんなこと言ってたか?でもそれが何の関係があるんだよ。」
…ミカルは確か学園での成績も後ろから数えた方が早かったことを思い出しました。それに対してルーファはトップクラスの成績優秀者でしたね~。人間界に転生してもそれは変わりがないみたいですね。
「お前…ちゃんと聞けよ。僕達が天界に帰るには「人間の望みを叶える」っていうことがポイントになるんだよ。沢山叶えれば帰るのが早くなる可能性があるってことだよ。その為には1人でも仲間が多い方が良いだろう。」
「「そうなんだ~。」」
ミカルとキュピナがルーファの話を聞いて同時に頷いています。
この2人は似た者同士かもしれません。
「具体的には何をするつもりなの?」
キュピナが興味を持ったみたいですね。
「キューピッド族の縁を操る能力と、僕の悪魔の力、そしてミカルの天使の力を使って、人間達の結婚相談所を始めるんだ。」
結婚相談所!?そんな事を考えていたんですね!悪魔のルーファが?!意外すぎますね~!!
「結婚相談所って何?」
キュピナ!そんなことも知らなかったなんてキューピッド族の恥ですよ!
「天界の学園にいる時に実習授業があっただろう?あの時、異世界にある日本っていう所に行ったんだけど、その時に見つけたんだ。人間には結婚したいけど自分では相手を探せない奴がいて、そんな人間に相手を紹介する仕事だ。まあ、探偵とどっちにするか迷っているんだけどね。」
「ん~、結婚か…。俺の天使の力とコイツの縁を操る能力を使うのはわかるけど…お前の悪魔の力は役にたつのか?」
そうですよね。悪魔の魅了を使うとルーファがモテルだけですし、縁は結べませんよね。
「僕の役目は別れさせ屋だよ。」
な、何と!
「またわからない言葉が出てきた。何それ?」
キュピナ!それも知らないのか?もう黙っていなさい。あとでキューピッド族の長に報告しておくからね。
「これも実習先で知ったんだが、恋人を別れさすとか、愛人と別れさすとかをする仕事があるんだ。僕が相手を魅了すれば簡単に別れさせる事ができるよね。」
ルーファの顔…あ、悪魔の微笑みです。
「「ああ~、ルーファにピッタリだね。」」
ミカルとキュピナは意見もタイミングもピッタリ合ってますよ。
「でも…結婚させないといけないのに別れさす?反対じゃないか?」
ミカルの疑問は理解できます。僕も気になりますね。
「ほら、よくこの世界では婚約者が、いるのに愛人を作って婚約破棄なんてパターンがあるだろ?それを無くす為だ。」
「愛人と別れさすってこと?」
「そう。もしくは…次の恋を成就させるために婚約者にすんなり別れてもらうっていうのも考えてる。」
「「うわぁ~…。悪~!!」」
ミカルとキュピナが顔をしかめながらルーファを見ています。この意見には私も同意しますよ。
おや?もう、こんな時間。
ゼウス様に報告しないと!
良いとこなのに~!!
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