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4. キューピッド族発見!

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 人間とは…大変ですね。生まれた日をこんなに盛大に祝うという習慣があるのですね。

 はぁ~、私もあの美味しそうなお料理を食べてみたいですよ。

 おっと、2人を見逃す所でした。美味しそうな料理は我慢、我慢。仕事をしないとね。

 え~と、2人は…居ました!

 ププッ…!!凄い服を着せられて2人とも嫌そうにしています。

 ミカルは瞳の色と同じ青い色のジャケットとパンツにフリフリのフリルのついた白いシャツを中に着ています。

 ルーファも瞳の色と同じ赤い色のジャケットとパンツにミカルと同じフリルのついた白いシャツを中に着ています。ルーファは髪が長いので後ろでひとつに束ねていますが、そのリボンもジャケットとの色と揃えていますね。

 周りにいる人間達は2人の姿に見惚れているみたいですよ。まあ、当たり前ですね。だって2人は元天使と元悪魔なんですから。人間を魅了するくらい簡単です。

 ただ忘れてならないのは2人は見かけだけは良いということです。

 問題は中身…性格です。

 ルーファは怒らせる事がなければ二重人格なので外面は良い人になれると思いますが、ミカルはね~。好きなもの、嫌いなものが全て顔に出ますからね。おまけに口にもでちゃいますから、厄介ですよね。


「おい、ルーファ。何か匂わないか?」

 おや?小声で2人が何かを話していますね。

「ああ、嫉妬や妬み、憧れ、恋…様々な感情の匂いが渦巻いているな。面白い…。」

 ルーファは元悪魔の匂いで感情を読み取る力をそのまま持っているみたいですね。

 これもゼウス様に報告っと…。メモ、メモ…。

「そうじゃなくて…懐かしいような匂いだ。」

「懐かしい匂い?」

「ああ…。これは…俺達と同じ匂いじゃないか?」

 おやおや、ミカルが変な事を言い出しましたね。ミカル達と同じ匂い…嫌な予感しかしませんけど。

「ん~?どこだ…。アイツか?」

 2人が見た方向に男性の人だかりができていて、その中心に美少女がいるのが確認できました。

 あれ?あの娘は…。

「あれ同族だな。」

 ミカルも気がついたみたいですね。

「そうみたいだな。天使族の匂いが微かにする。僕達の誕生日パーティーなのに目立ってくれていますね…。」

 ルーファもしかして機嫌が悪い?

 あの美少女は私も知ってます。っていうか我々、キューピッド族の一員ですよ。あっ、元キューピッド族ですね。

 プラチナゴールドの髪に、長い睫毛に彩られたピンクサファイア色の瞳…見覚えがありありです。

 あれは…キュピナだ。

 何で人間界にいるんだ?!

 私が混乱している間に2人はキュピナに接近しようとしています。

 うわぁ!キュピナも2人と同じで見た目だけは良くて性格に難ありあり人物なんですよ!キューピッド一族の問題児!!

 キュピナも何か問題をおこして人間界に落とされたのか…。そう言えば最近は噂も聞かなかったな。大人しくなったのかと思っていたが…。

 しかし、この問題児3人が一緒にいるなんて悪い予感しかしません。


 え、え!接触して大丈夫なんでしょうか?!

 

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