神様!僕の邪魔をしないで下さい

縁 遊

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「増築ですか?」

サファイアが不思議そうな顔をしているな。

「そうだ!家族と精霊達とおまけで遊びに来るいろんな神様達も皆が寛げる家を建てようと思う」

僕の突然の思い付きにサファイアは驚いていたみたいだが…。

「それは素敵な事ですが…今のお城でも良いのではないですか?」

「今の城だと警護の者達もいて落ち着かない。それに廊下で繋がっているからすぐに仕事の事で誰かが訪ねて来たりするじゃないか…ゆっくり出来ない」

「ああ…」

サファイアが納得したような声を出した。

「それに建築に必要なお金は僕が働いて貯めたお金で建てるから国民の負担にはならないよ!」

誤解されないように言っておかないとね。

「分かっています。アデル様はそういう所はキッチリとしたい方ですからね」

サファイア…そういう所はの部分が気になるんだけど…。

「それに…サファルの能力を他の人に知られない為にも必要があると思っているんだ」

あまりにも幼い時から普通の幼児では考えられないことを連発してやってしまっているサファル…。

このままだと更に凄い事がおきても…いや、絶対に起こるだろうからその前に手を打っておかないとね。

「新しい家の周りは高い壁と大きな木で囲んでしまおうと考えているんだ。それなら簡単には外から覗かれないだろう」

今の城も高い壁で囲われてはいるが…大きな木より少し低いからな。

「そんな事まで考えて頂いてんですね…知りませんでした」

やった!サファイアが僕を見る目…キラキラして尊敬の眼差しって感じがする。これ、この感じは久しぶりな気がする!

「サファイア…」

僕はサファイアの顔に手をあてた…。

顔を近づけてキスを…。

「おとうしゃま…」

おっと、サファルが居たのを忘れていたよ。ソファーで大人しく座っていたんだった。

「もう、サファイア様!子供の前ですよ!」

ああ~、せっかくサファイアが久しぶりに僕にときめいてくれた感じだったのに~!良い雰囲気が消えたよ~!戻れ時間よ!

「ぼくもうれしいでしゅ…おうち」

「サファルは新しいお家に賛成なのね?」

「はい。おともだちがよろこびそうでしゅ」

「それなら私も賛成ですわ」

サファイア…サファルが賛成だから賛成するの?

僕の話しに感動したからではなくて?

サファルにジェラシーしちゃうな…。

でも…。

「じゃあ、皆が賛成と言うことだね。新しい家を建てることに決定だ!」

サファイア達が驚くような素敵な家を建てるぞ~!

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