神様!僕の邪魔をしないで下さい

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50. アデルの計画

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「何だか庭が凄いことになってないか?」

見慣れたはずの庭が今までと違っている。木は大きく育ち花が咲き乱れ新緑が眩しい…。

今…何月だった?

「これはサファル様のお友達の影響でございます」

お友達…精霊達のことだね。

確かにわが屋敷は昔から緑が多いし、敷地も広い。

森が燃えた時なんかは家の森に西の魔女が住んでいたくらいだからね。今は森が復活してそっちに戻ったけど。

精霊達が住むには最適な場所なのかもしれないね。

綺麗な水もあるし。

サファルが最近サファイアと一緒によく庭に出ているのは精霊達の為なのか?

僕がお昼に帰って来ても庭でランチをしている時もあったな。

いつもなら僕を出迎えてくれていたのに…。

「アデル様…お顔に嫉妬心が出ていますよ」

執事のバルダに注意されてしまった。

「嫉妬なんか…してない…」

「私が何年アデル様にお仕えしていると思いますか?アデル様の考えていらっしゃる事くらいすぐに分かりますよ」

「…そうか」

どう答えても嘘だと言われるだろうから反論はやめる。

「庭が美しくなることは良いことではありませんか。枯れてしまうのは困りますが…」

「それはそうだが…。人にこの状態を見られるのは良くないだろうな」

「それは…そうでございますね。ですが…サファル様のお披露目をしなくてはなりませんので、いつまでも隠しておくことは出来ないかと思われます」

そうだった…。お披露目を城でしたとしてもその後この屋敷にも沢山の人が来るかもしれない…。

やはり、サファルのお披露目と共に城に拠点を移さなくてはならないな。ここは僕のお気に入り何だが…。

城にいると息が詰まりそうになるんだよな…。

いつも誰かの視線があって、緊張していないといけない。休めるのは部屋の中だけ。そんな生活をサファイア達にもしてもらわないといけないんだと思うと…はぁ~、どうにかならないかな。

サファルのこの才能というか能力も伸ばしてやりたいしな。しかし、サファルやサファイアと離れて暮らすのも我慢できない。何か良い案はないかな?

…そういえば城の西側の土地は警備の関係で建物が建てられず空き地のままになっていたな…。

あそこを買い取り新しく城を建てよう!増築工事と言えば大丈夫だろう。これからサファルの妹達が沢山出来る予定出しな。勿論、サファイアによく似た可愛い子がね。

よし!決めた!

「バルダ!城を増築する準備を頼む」

「増築ですか?」

「そうだ。西側の土地を利用するから調べてくれ」

「畏まりました…」

楽しみになってきたぞ~!

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