神様!僕の邪魔をしないで下さい

縁 遊

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34. 家族に御披露目

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「サファル様の御用意ができました」

「ありがとう。じゃあ、行こうか」

今日は僕の家族とサファイアの家族にサファルを紹介することになった。

みんなの驚く顔を見るのが楽しみだ。

迷ったんだが…一番下の弟のオズにも言うことにした。

1人だけ除け者にしては可哀想だよな。

サファイアも体力を回復し今日は一緒に行けることになった。

サファイアと一緒に出掛けるのは久しぶりなので嬉しい。

今は無理を言って城から近い屋敷に住んでいるが、いずれは引っ越さないと行けない。

家族だけで楽しい時間を過ごせるのも今の間だけだな。

「どうかされましたか?」

サファイアが心配そうに話しかけてきた。

「いや、これからの事を考えていたんだ…」

「そうですか。先程から遠くを見つめていらしたので何かあったのかと思いました」

「心配してくれてありがとう」

サファイアの頬にキスをした。

「もう!サファルの前ですから止めて下さい…」

顔を真っ赤にして可愛いな…。

「おとうしゃん…おかあしゃんいやがっていましゅ」

「サファル、これは嫌がっていないんだよ。恥ずかしがっているだけなんだ」

やはり神の力があり話せるとしてもこういう細かい感情の動きなどは分からないよな。

「着いたらみたいだな。さあ、行こうか」

僕がサファルを抱き上げて先に降り、サファイアが続いて降りてきた。

「サファル!みんなを驚かすぞ!」

「はいでしゅ」

意気揚々とみんなが待っている部屋に入っていった。

「お久しぶりです。皆さん」

そこには、僕の母、2人の弟達と義理の父、そしてサファイアの両親と兄が揃っていた。

「アデルに良く似ているな」

「本当だ…」

「本当にアデル殿下と血が繋がっているのがよく分かる」

「…サファイアに全然似ていない」

ん?最後はクルシュナ義兄さんだな。

「驚くのはそれだけでは無いですよ…」

「「「「「え?!」」」」」

「はじめまして…サファルでしゅ」

「「「「「…え?」」」」」

鳩が豆鉄砲を食らったような…とはこういう事をいうんだな。

みんなの口が開いたまま固まってしまっている。

「サファルは話せるんですよ。これは秘密にしてほしいのですが膨大な魔力と神力を持っていて早く生まれてきましたが、成長は他の赤ん坊より早いと思います。会話も普通にできますよ」

僕の母が頭を抱えた。

義父が隣で背中をさすっている。

弟達はまだ、固まったままだな。

サファイアの家族も驚いたまま黙っている。

ふふ…。

この反応が見れて満足だ。

さあ、これからどうなるかな…。


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