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6. 意地悪な賢人さんは…  (R)警報です

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 賢人さんはタオルを使わず自分の手にボディーソープの泡をのせて私の身体を洗い始めました。

 最初は背中から腕、そして立たされて…手は壁につくように言われてしまいました。

 賢人さんの手は私のお尻から脚を洗っています。後ろを向いたまま洗われているので賢人さんがどんな顔をして洗っているのかは分かりませんが、私の耳元で囁く賢人さんの声から予想すると嬉しそうにしているみたいです。

「菫、どこも綺麗だね。」

「あの…私…自分で洗えます。」

 前を自分で洗おうとしたら両腕をまた掴まれてしまいました。

「ダメだよ…。僕の楽しみを取らないで。菫は何もしないで良い。ただ僕のすることに身を任せてくれれば良いんだ。」

 唇を耳にあてながら耳元で賢人さんに囁くように言われると何故かお腹の奥が疼く感じがしました。

「さあ良い子だから手を壁について動かないでね。」

 掴んでいた私の両腕を壁に持っていかれます。私は恥ずかしいと思いながらも壁に手をつきます。

「じっとしてて…。」

 頬にキスをしながら手は私のお腹を洗っています。胸の辺りまで来ると私の身体から手を離しました。

「一旦お湯で流すね。」

 シャワーを身体にかけられます。まだ全部洗えていませんが…自分で洗って良いということですか?

 私が動こうとすると賢人さんが「じっとしてて。」と言って身体を抱き寄せられました。

「まだ洗い終わってないでしょ…。」

 そうなんですけど…。

「ここからは危ないから椅子に座って洗うからね。」

 危ない?何をするつもりなのでしょうか。

「まずは足先から洗っていくね。」

 椅子に座らせた私の足を持ち上げて賢人さんが足の指を洗ってくれています。恥ずかしすぎて直視できません。

「菫は足の指まで可愛いね。」

 そう言いながら手を休めることなくだんだんと上に上にと向かって洗っていきます。

 私は足を閉じようと必死なのですが男性の力には敵わず…。

「菫は力を抜いていて良いんだよ。」

 太股の辺りまできて賢人さんの動きが止まりました。

「洗い流すね。後は菫の手を使って洗うからね。」

 どういう事でしょうか?

 私の手を使って洗う?

 ボディーソープの泡を私の手のひらにのせて賢人さんはその私の手の甲を覆うように自分の手を重ねて動かし始めました。

「菫は恥ずかしがりやさんだから大事な所は自分で洗いたいかなと思ってね。」

 そこに気を付かってくれるのなら1人でお風呂に入りたいです。

 賢人さんは私の手をお腹から上に動かしていきます。胸の所にくると円を描くように丸い膨らみに沿って動かします。

「菫は綺麗な胸の形をしているからね。マッサージをしておこうね。」

 恥ずかしい!自分の手を使って洗っているとはいえ偶然なのかわざとやっているのか賢人さんの指が何度も私の胸に触れています。

「賢人さん…もうのぼせます。」

 こう言えば優しい賢人さんは止めてくれますよね。

「そうなの?まだ大丈夫な感じだけど…。じゃあ、急いで洗おうか。」

 そう言って今まで洗っていなかった胸の中心を優しく触れてきました。

「ん…。」

「可愛い声だね。」

 賢人さんはわざと耳元で話しています。意地悪だ…。普段は優しいのにこういう時は意地悪な賢人さんに変身します。

「まだ下を洗ってないよ…。」

 賢人さんが話しながらまた私の耳朶を甘噛みします。私の身体が寒くもないのにゾワゾワとしてしまいます。

 もう…限界ですわ。

「…え?菫?菫ちゃん?」

 私は恥ずかしいのと暑かったのとで浴室で気を失ってしまいました。



「ごめん、菫ちゃん。イタズラしすぎたね。反省してる。」

 次の朝目覚めると、目の前に土下座して謝る賢人さんの姿がありました。

 私は自分の姿を確認します。裸ではなくきちんとパジャマを着せてくれています。賢人さんが倒れた私をここまで連れて来てくれて身体を拭き、パジャマを着せてくれたのだと考えると怒る気が減りました。

「やりすぎです…。反省してくださいね。」

 私は頬を膨らまして拗ねた感じで言いました。

「くっ…。菫ちゃんが…可愛すぎる。」

 賢人さんが抱きついてきます。

「賢人さん?」

 私に抱きついたまま動きません。どうしたのかしら?

「これでも我慢してるんだ…。少しこのままでいさせて欲しい。」

「…はい。」

 優しい時の賢人さんは大好きなんてすけどね。

「僕が守るからね。君を不安にさせる奴には容赦しない。きっちり調べあげるよ。それまでは家でおとなしくしていてくれる?」

 これはストーカーかもしれない人の事でしょうか?その人を捕まえるまで私におとなしくしていて欲しいと言うことですね。

「はい…。」

 賢人さんは私の額にキスをするとベッドからでていきます。

「朝食は僕が用意するから、まだ寝てて良いよ。」

「ありがとうございます。」

 爽やか賢人さんはとても素敵です。ドキドキが止まりません。

 不安はありますが賢人さんなら問題を解決してくれそうですわね。
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