全寮制男子校

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夜中に翔が戻ってきたんだろう。勝手に部屋に入ってきて和也の部屋で寝ていた俺達のベッドに入ってきた。

翔のことを考えていたから眠りが浅く起きる。



「ん…?帰ってきたのか?」



「あぁ…起こしたか?わり」



「大丈夫…おつかれ」




和也に背中から抱かれている俺を正面から抱きしめる。啄む様にキスをして頭にも落とす。




「早く終わってよかった…さぁ…寝るか…」




相当疲れてるんだろう…。もう寝息が聞こえてくる。和也も新しい温もりに気づいたのか腕が俺を超え翔を抱きしめてまた寝る。


あちぃ…。そんな事を考えて俺も瞳を閉じる。次の日の衝撃の事なんて分かるはずもない…。
















次の日の朝校舎の玄関で問題が起きる。何故か二年の靴箱の周りが慌ただしい。生徒が群がってる中二人の生徒が立っていた…。


ん?なんか見た事ある…銀髪と水色の髪…。確か他校だった気がするが…なんで同じ制服を着てやがる…。
二人も気付いて固まった。





「「「マジか…」」」




「あー!!見つけたっ」




水色が猛ダッシュで突進してくる。俺は反射的に足を上げて腹を蹴る。




「ぐっはぁ…っ」




「いきなり来るんじゃねぇよ…ってか何で居るんだ?」




「「転校してきた」」




腹を摩ってる水色の隣に銀色も近づいて二人で言葉を発する。




「「「「はっ?」」」」




ニコニコとこちらを見てくる。何だろう…頭が痛い。これは関わらない方が身の為だ…。
思考をリセットして二人を見る。





「そうか…俺は興味ないから突っ掛かって来るな。うぜぇ…」




「仕方ねぇだろ?こっちの学校が面白そうだからな」




銀髪が何か言ってるが…確か芳田の事を好いて無かったか?もうあいつは幸哉のパートナーになっているハズ。知らないで転向してきたならバカだな…。
翔も気付いてるだろう鼻で笑って話をした。



「お前アホだろ?芳田はもう付き合ってるヤツが居てお前らの方に戻る事は無い」





「はっ…そんなの知ってるって。夏休みに嫌ってほど聞かされたからな」


 

それなのに何故この学校に来るのか…マジマジと二人を見ると二人もこちらをガン見してくる。





「「まさかっ…」」




翔と和也が二人で声を発した。




「「あんたが欲しい…」」




アホ二人も声を発した。


ふざけている。俺の何が良くて、この学校に転向してきたのか?たった一回しか会ってないのに…。
この雰囲気が分からないのか?他の生徒が哀れみの眼を向けてるのが…。




「俺は興味無いと言ったろ?それに…俺はこいつらのものだ」




翔と和也の腕を取り絡ませる。二人も笑いながら俺を見てくる。多分俺達の関係は全校生徒が知ってると思う。所構わず三人でイチャコラしてるから周りの眼も暖かい。




「そんなの見てれば分かるって。でも欲しいし遊びたい!…別に人の物だからとか関係無いっしょ。ヤレば同じっ!」


すげぇ事言ってんぞ?バカだ。




「まぁ…ちゃんと分からせてやるって」



何を分からせんだよ…アホ。




「「無理だな」」




俺もそう思う。こんな自分勝手で価値のない人種に俺の気持ちは動かない。何故なら名前も知らないからな。




「やってろ…価値はない。さっ…行こうぜ」




三人で歩き出し二人を通り過ぎる。モラルの欠けた思考しか持ってない二人がこの学校で問題起こさないと良いなと思った。

まぁ一日の日課が始まったらそんな事など忘れてた。今日から普通に授業が始まり久し振りの担任の顔をほっこりしながら放課後になった。





「わり。おれ日直だから先行ってくれよ」



当日に知った俺の当番を面倒くさいと思いながら二人に声を掛ける。




「わかった。部屋で待ってるから早く帰って来いよ」




「了解!今日新作の弁当コンビニで出るからそれ買って食おうな」




弁当か…学校のコンビニ弁当は美味しいから楽しみだ。翔と和也に挨拶して職員室に向かう。
担任の先生とゆっくりまったりほっこり話をして日誌を渡して帰路に着く。


結構時間が経ったな…。グラウンドでは陸上部が雄叫びを上げながら猛ダッシュしてる。
早く飯を食いたい…自然と歩く速度が上がっていた。





曲がり角の廊下に誰かが立っていた…。

それに気付いた瞬間を鳩尾を物凄い力で殴られ一瞬で意識が無くなったのは覚えてる。




















「あ?おきた~?」




「はっ?」



目の前には水色が椅子に座ってた。少しずつ覚醒していく意識の中で周りを見渡す。
作りが似ている寮部屋…ベットに両腕を縛られていた。
ギシっ。
ベッドが軋み隣を見ると銀色が俺の隣に腰掛けて笑ってる…。


これはヤバイ…。手を急いで動かす思った程に強い力で縛られている。殴られた腹筋が痛いが自由になってる足で暴れようと力を入れた。




「ぐっ…がっ…はっ…」




足を上げる前に銀髪に腹と頬を殴られる。痛みに一瞬気を取られていたら銀髪が俺の上に被さってくる。
手が縛られてベッドに括り付けられてるから俺の足を抑えるだけで良い…。
最早抵抗出来るものは口だけ…。





「ふざけるな!やめろっ…てめぇらっ!何してるの分かってんのかっ!」





「あ~ハイハイ。分かってるから黙れよ。こんなの普通じゃね?俺は欲しいと思ったらヤるだけ。俺の中心は俺」




「同感~。気持ちいい事するだけじゃん。何マジになってんの?初めてじゃねぇだろ?」




「じゃあ!何で俺なんだっ!」





「「興味があるから」」




興味があるだけで強姦するのか?流石芳田をバカに育てた元凶だ。前にあった時には感じなかった狂気を感じる…。この時ほど前理事長を恨んだ事は無い…何で…防音なんだ…。

クソッ…これじゃ…ヤられてしまう。



常識が通用しない二人を見る眼が滲む。水色が笑いながら視姦してる中銀色が俺の足の上に乗り学ランを脱がせていく。
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