全寮制男子校

mmkz

文字の大きさ
上 下
65 / 103

64

しおりを挟む
「ちょっ…剛っ!」



「んぁ?どうした?和也」



和也が席を外した十分くらいで俺は出来上がっていた。親父さんがどんどんお酌してくれるのでピッチが早かったのは分かる。身体がポカポカして気分が良い。


「親父飲ませんなよ。ってかどんだけ飲ませたんだ?」



「なぁに言ってやがる。全然だぞ?たった二合ぐれぇで」



二合とはどれ位か分からないから取り敢えずニコニコしておこう。まだ和也が親父さんに突っ掛かって居たが俺は眼の前にある食事を堪能していた。



「うるせぇな…。だったらお前も飲めば良いだろ?ほら」



智也さんが和也にお猪口ではなくコップを渡して一升瓶から直接注ぎ入れた。



「まぁ…良いけどな」



グッと一気に煽って飲み干す。やっぱり和也は酒が強ぇ…。智也さんにどんどん注がれて飲んでも顔色一つ変えず飲み干す。


遺伝子か?俺には分からないがここの人達は酒を水の様に飲み干す。そんなピッチで俺が飲んだらこうなるのも分かるよな…和也よ。




「っはぁ…」




「「「「「「「っは!」」」」」」」





程よいふわふわ感で身体が熱くなってTシャツの下を掴み腹筋が見えるまで上げパタパタと仰ぐ。顔も熱いから多分真っ赤だろう。


「ちょっ!剛!」



「んだよっ!ってかあっちい…」



「なぁ…智也よ。今の高校生はこんな色っペぇのか?」




「俺が学生の時はこんな種族居なかったぞ…」




目の前の親父さんと智也さんがガン見して喉を鳴らしてるのがわかった。




「お前もう飲むな。ほらっ!水飲め」




和也に無理やり水を飲まされる。上を向かされコップを口につけて傾けてくる。
ゴクゴクと飲んでいても急に角度が変わるから少し溢れてしまった。




「んっ…流れた…」



水はどれ位溢れたろう?眼を少し下に向けて口の周りの溢れた水を舌を出して拭う。





「「「「「「がはっ!」」」」」」




早急に酔っ払ってしまったのがおかしいんだろう…周りの怖いお兄さん方の眼線が痛い。
血走って眼光がひらいている。




「ちょっ!親父っ…剛を休ませるから先に部屋いくわ。ぜってぇ入ってくんじゃねぇぞ…」




和也が凄んで周りに伝える。頭に花が咲いている俺は終始ニコニコ…。

部屋に行くだと!ふざけるなっ!



「いやだっ!俺まだ食うんだよ…見てみろよ!奥に牛肉の赤身のお寿司だぞっ」



「今は無理だ今度食わせやるからな!っな!」




んだよ…そんなに必死になるなよ。お前にそんな顔されたらなんも言えねぇだろうが。




「はぁ…勿体ない…。勿体ない…」



「取り敢えずこっち来いっ!」




グッと俺を立たせてまだ歩けるうちに俺を部屋に運ぼうとしてるんだろう。足早にその場を後にしようとした。




「すみませんっ…酔ってしまったので…はぁ…お先に失礼します。はっ…ごちそうさまでした」




部屋を出る前にお礼を言って和也に手を引かれ後にした。



「ありゃ…はぁ…和也抱いてやがるな…」



「親父もわかったか?俺はノーマルだが剛くんなら余裕で抱けるな…」




「「「「「コクコクコクコクっ!」」」」」




一緒に飲んでた舎弟全員も同じ気持ちになった。それだけ酔った剛の姿は官能的だった。
翔と和也に身体を開発されているからなのか身体が火照った時の色気は尋常じゃない…。流し眼の下の泣き黒子。

思い出しただけで下半身が反応しそうになる…。


取り敢えず邪魔はしないで飲み直す。この場がその意見で一致した。
和也を怒らせるといい事はない。この場の全員が知ってる事実。

剛君無事でいてくれ…。
しおりを挟む
感想 27

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

イケメンに惚れられた俺の話

モブです(病み期)
BL
歌うことが好きな俺三嶋裕人(みしまゆうと)は、匿名動画投稿サイトでユートとして活躍していた。 こんな俺を芸能事務所のお偉いさんがみつけてくれて俺はさらに活動の幅がひろがった。 そんなある日、最近人気の歌い手である大斗(だいと)とユニットを組んでみないかと社長に言われる。 どんなやつかと思い、会ってみると……

王道にはしたくないので

八瑠璃
BL
国中殆どの金持ちの子息のみが通う、小中高一貫の超名門マンモス校〈朱鷺学園〉 幼少の頃からそこに通い、能力を高め他を率いてきた生徒会長こと鷹官 仁。前世知識から得た何れ来るとも知れぬ転校生に、平穏な日々と将来を潰されない為に日々努力を怠らず理想の会長となるべく努めてきた仁だったが、少々やり過ぎなせいでいつの間にか大変なことになっていた_____。 これは、やりすぎちまった超絶カリスマ生徒会長とそんな彼の周囲のお話である。

真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~

シキ
BL
全寮制学園モノBL。 倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。 倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……? 真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。 一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。 こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。 今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。 当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

処理中です...