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しおりを挟む翔視点
剛が病院で運ばれたと和也から連絡あった。俺は家の用事で学校を離れていた為に対応が遅れた。
家の用事の事など忘れて気づいたら剛が入院してる病院に向かっていた。
病室に入るとまだ目を覚まさしてない剛の隣に和也が居た。少しイラついてしまったのは内緒だ。
「まだ…起きないのか?」
「あぁ…くそっ…何で俺らが傍にいない時に…」
「今悔やんでも意味はねぇ。受け入れろ…」
「翔っ!誰やったか分かるか!?あのクソ外部生だぞ!」
「話は聞いてる。取り敢えず剛が起きるまでには解決させないと…。お前は剛の傍に居てやってくれ」
怪我の具合は確認できた。確実に剛の身体に残るキズがある。俺にはそれで十分だった。気付いたら学校に着いた所だった。
あのクソが何処に居るかなんて学校の生徒の噂ですぐ分かる。生徒会室の扉の前でノックをしないで蹴り破る。
「クソはここか?」
「おまっ!今はまずい!」
生徒会室に入ってるクソを探す。ここには居ないから奥の談話室か?会長が止めに来たが俺には関係ない。
「笹野木やめろ!今あいつは気が立って話せる状態じゃない!」
「それが俺に何の関係があるんだ?」
俺を止めているのは会長と副だけだった。書記や会計は傍観してる。
ムカつくが今回は俺の邪魔をしないらしい。
「ってか…うぜぇ…退けよ」
俺よりも小さい会長を押し除ける。
まぁ…俺は今多分キレてる。そんな俺を止めることが出来るヤツが居るか…?
いや…居ねぇよ…。
俺は奥の扉に手を掛ける。外野が騒ごうが関係ない。
扉を開けて座っているクソを見る。
「あっ!あんた!俺の事心配で来てくれたのか?」
「んー?そうだな…お前の事すげぇ考えてたわ…」
「ほんとうか!?やっと俺の事大事って思ったんだろ?なぁ…名前!教えてくれよ」
「あぁ…俺の名前は翔だよ。カケルって呼んでくれ」
「カケルだな!じゃあ俺と友達だよな!あのムカつくヤツの所に行かないよな!俺の居てくれるか?」
「何でだ?」
「っえ?俺の友達は俺の傍に居ないとダメなんだぞ!」
「そうか…お前が言う事が正しいなら俺はあいつの一番の友達だからあいつの傍に居ないとダメって事らしいな?」
「なっ!あんなヤツの所なんて行かなくていいぞ!カケルは俺だけを見ててくれ!俺…カケルだったら見せても大丈夫だ!俺の本当の姿見てくれ!見てくれたらカケルは俺を一番に見てくれる!!」
目の前のクソが自分の頭と眼鏡をむしり取った。
その下には…まぁ美少年クラスの奴がいた。
日本では珍しい銀髪に大きい瞳からは金色が覗いている。
後から俺の後ろを付いて来た生徒会のヤツらは驚愕して居るだろ。
だから何だ?こんなレベルの顔面で我儘言ってんのかよ…。分かってねぇ…。
剛はもっと強くて美しい。
もう良いか…?
こんなレベルの低いヤツに剛が汚されてしまった。絶対許さねぇ。
「てめぇ…そんなレベルの外見で俺がお前を優先すると思うか?」
「えっ…俺の姿見たら誰でも俺を優先してくれたのに…」
「その優先してくれたイケメンに囲まれてれば良かったじゃねぇか」
「っ!初めてだったんだ!カズヤもイケメンなんだけど、カケルは違うんだ!一番かっこいいんだ!俺!カケルの全部欲しい。こんな気持ちになったの初めてなんだ…」
興味は無いがこいつは俺が欲しいらしい。媚びる様に涙目で俺を見る。
あぁ…ダメだ。それじゃあ俺の体なんて反応しない。
俺が反応するのは剛のみ。
あの筋肉質なしなやかな身体…恥じらいながらのエロい顔…そして声…思い出してちんこが反応しそうになる。
「そうか…でもな…俺はお前程度なんか要らねぇ。
だから俺の大切なもを傷つけた償いはしないとダメだよな?」
「えっ!?ちょ…やめ!」
俺はこいつを更生させるには恐怖と考えた。どうするか決まったら行動は早かった。
生徒会室は最上階の五階だ…。
生徒会室の窓を全開にしてみる。
良い風が吹いてる天気も良いし最高な気分だ。そして…クソの体を掴み窓から放り出す。
「うあああああああああ!!!!えぁ?っ…!!!」
「落ちるって気持ち分かったか?」
クソが落ちる直前に足を掴んで落ち無い用に止める。
そして恐怖を植え付ける。
俺が手を離したら落ちる恐怖心は凄いだろう。
「はぁ…あっ!…はっ…うぁ…こわっ…いぃ」
「お前まだ落ちてねぇだろ?じゃあ…階段から落ちて怪我した剛はどれ位痛かったか分かるか?
ふざけてんじゃねぇよっ!その頭に入ってる脳みそ使って少しは考えやがれっ!」
理解するまで何時間でも攻めようと思って居たらクソがいきなり痙攣した。
失禁か…自分の顔を汚してるのにまだ恐怖が勝ってる。
でもクソの口から出る言葉は嫌だとか止めてとかしか言わない。まだ反省してねぇのか?
失禁する位怖いなら剛はもっと怖くて痛かったはずだ。
「笹野木…すまない…これで許してくれないか?祐の処分はこちらで決める。皆川に不利になる事は無い」
「会長…それじゃぬるい。俺はこのクソを掴んでる手を離してぇ位なんだ。
言ってる事分かるか?
あんたが更生出来るなら信じるさ。剛を階段で助けてくれたのはあんただろう?」
「あぁ…大丈夫だ。流石に祐の考え方はこの学校では毒だ。生徒会は最初こいつを甘やかした事実がある。責任持って処理しよう」
この目は大丈夫か…?
イヤ…考えるまでもねぇよな…。
「じゃあ任せる今後こいつが近づいてきたら俺殺すから…それだけ分かっておいてくれ」
失禁して同じ言葉を繰り返してるクソを会長にぶん投げる。本当は顔をグチャグチャにするまで殴りたかった。でも俺は知ってる…剛はそんな事望んで無い。
だから和也も動いて無いのだ。
取り敢えずこれで大丈夫か?と考えながら剛の病室に戻った。
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