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「和也…呼ばれてるぞ?」
「ちょ!お願いっ!一人にしないでっ!」
ワカメから逃げる様に俺と翔がさり気なく立ち去ろうとしたら和也が俺と翔にガジッとしがみ付いて来た。
正直嫌だ。これから美味しいのも食べるのにワカメのテンションが高くてキツい。
「無理だ…和也諦めて行けよ。お前親友なんだろ?」
「違うって…頼むよ!俺の精神もう無理なんだ…」
和也泣きそうだな…。翔と目を合わせて仕方ないと頷く。こうなったらワカメが満足して何処かに行くまでの我慢だ。
「カズヤ!!一緒に飯食おーぜー!!
午前中俺途中で抜けちゃっただろー?悪かったからお礼する!!」
「いや…要らねぇし。呼び捨てすんな…うるせぇ」
和也の両腕を掴んでグイグイってアピールしてらっしゃる。和也のテンションが急降下。
キレないって事は意味が無いって事だろう。
「あっ!カズヤ!この人!この人紹介してくれ!」
「えぇ?嫌だし」
「なんでだよ!早く!!!」
和也が腕を引かれて翔の方に来た。
うわ…逃げよう…。
俺は可愛い後輩の方にスっと移動した。
ワカメはあの二人に任せよう。
「よぉ…午前は悪かったな。少し調子悪くて抜けたんだ」
「いっいえ!(調子が?…え?)結局自分らも三年生と別れて適当に時間潰してました」
「そうか…抜けてからどうしたか気になってな。特に何も無かったなら良かった」
「心配して貰ってありがとうございます!しかも…祐が剛さん達に迷惑お掛けしてるみたいで本当にすみませんっ!」
若潮がしゅんと耳をタレ下げている犬のように謝ってくる。外見と中身のギャップだ。少し和也に似てる。
だから可愛いんだよ。
自然と手が上がってしまうのだ。
わしゃわしゃわしゃと頭を撫でてやる。少し周りから歓声が上がっているが気にしない。
ワカメの襲撃に気分は最悪だったがこの二人が付いて来て良かった。気分は少し上昇する。
「あぁ!俺のセイジに何すんだよ!触るな!お前嫌いなんだよ」
「「おい!祐」」
バシッと若潮を撫でていた手が叩き落とされる。まぁやるヤツは一人だ。
ってかすげぇ主張だな。俺の誠司って言ってるぞ?
これは両思いじゃないか。良かったな。
叩かれた手を見つめていたらその手を橋本に握られていた。
「っ!大丈夫ですか?すみません!」
「気にするな。お前が悪い訳じゃ無いだろ?」
青白い顔して心配してくる後輩に笑顔で答える。
周りがまた騒がしくなる。
いい加減うぜぇ…。
「あー!!カイもにもなにすんだ!!二人が大事にするのは俺んなんだ!早くこっち来いよ!俺コイツ嫌い!」
「いい加減にしろ!…すみません。こいつ連れて自分ら行きます。煩くして本当にすみません」
橋本と若潮がワカメの腕を引っ張り前の方に連れて行った。凄い叫び声が聞こえているが気の所為だろう。
「剛…大丈夫か?」
「あぁ…」
和也と翔が近づいてきた。
「ってか…何時からあいつらと仲良くなったんだ?」
「午前中のイベントの時同じチームだったんだ。話してみるとちゃんと常識もあるし可愛い後輩だぞ」
「剛が褒めるならそうなのかもな…なんであの外部生と一緒に行動してるんだ?」
「何があったかは分かんねぇけどあの外部生のことが好きらしい。顔を真っ赤にして俺に話してくれた」
あのウブな感じを思い出しニヤける。若いとは素晴らしいのだ。
「でも…さっき見てる感じ外部生より剛を見ている眼の方が熱いと俺は思ったけどな」
「そんな訳あるか」
「イヤ俺は分かるぜ。あれは剛を性的な眼で見てるって!俺がそうだし」
「殴るぞ」
和也の言ってる事はサッパリだった。俺は現に恋する二人の純真な気持ちを聞いてる。
何が性的だ。お前がおかしい事に気付け。アホ。
和也に呆れて居たらステージ側が騒がしくなてきた。
そろそろ始まるのだろう。ワカメの事は忘れて楽しむ事にした。
「みんなー揃ってるー?これから立食パーティー始めるよ!!学年関係ないから大いに楽しんでね」
双子会計の片割れがマイクで話している。一人なのは珍しい。まぁ俺には関係ねぇけど。
それから会長のまた有難いお言葉を頂き会がスタートした。
「ちょ!お願いっ!一人にしないでっ!」
ワカメから逃げる様に俺と翔がさり気なく立ち去ろうとしたら和也が俺と翔にガジッとしがみ付いて来た。
正直嫌だ。これから美味しいのも食べるのにワカメのテンションが高くてキツい。
「無理だ…和也諦めて行けよ。お前親友なんだろ?」
「違うって…頼むよ!俺の精神もう無理なんだ…」
和也泣きそうだな…。翔と目を合わせて仕方ないと頷く。こうなったらワカメが満足して何処かに行くまでの我慢だ。
「カズヤ!!一緒に飯食おーぜー!!
午前中俺途中で抜けちゃっただろー?悪かったからお礼する!!」
「いや…要らねぇし。呼び捨てすんな…うるせぇ」
和也の両腕を掴んでグイグイってアピールしてらっしゃる。和也のテンションが急降下。
キレないって事は意味が無いって事だろう。
「あっ!カズヤ!この人!この人紹介してくれ!」
「えぇ?嫌だし」
「なんでだよ!早く!!!」
和也が腕を引かれて翔の方に来た。
うわ…逃げよう…。
俺は可愛い後輩の方にスっと移動した。
ワカメはあの二人に任せよう。
「よぉ…午前は悪かったな。少し調子悪くて抜けたんだ」
「いっいえ!(調子が?…え?)結局自分らも三年生と別れて適当に時間潰してました」
「そうか…抜けてからどうしたか気になってな。特に何も無かったなら良かった」
「心配して貰ってありがとうございます!しかも…祐が剛さん達に迷惑お掛けしてるみたいで本当にすみませんっ!」
若潮がしゅんと耳をタレ下げている犬のように謝ってくる。外見と中身のギャップだ。少し和也に似てる。
だから可愛いんだよ。
自然と手が上がってしまうのだ。
わしゃわしゃわしゃと頭を撫でてやる。少し周りから歓声が上がっているが気にしない。
ワカメの襲撃に気分は最悪だったがこの二人が付いて来て良かった。気分は少し上昇する。
「あぁ!俺のセイジに何すんだよ!触るな!お前嫌いなんだよ」
「「おい!祐」」
バシッと若潮を撫でていた手が叩き落とされる。まぁやるヤツは一人だ。
ってかすげぇ主張だな。俺の誠司って言ってるぞ?
これは両思いじゃないか。良かったな。
叩かれた手を見つめていたらその手を橋本に握られていた。
「っ!大丈夫ですか?すみません!」
「気にするな。お前が悪い訳じゃ無いだろ?」
青白い顔して心配してくる後輩に笑顔で答える。
周りがまた騒がしくなる。
いい加減うぜぇ…。
「あー!!カイもにもなにすんだ!!二人が大事にするのは俺んなんだ!早くこっち来いよ!俺コイツ嫌い!」
「いい加減にしろ!…すみません。こいつ連れて自分ら行きます。煩くして本当にすみません」
橋本と若潮がワカメの腕を引っ張り前の方に連れて行った。凄い叫び声が聞こえているが気の所為だろう。
「剛…大丈夫か?」
「あぁ…」
和也と翔が近づいてきた。
「ってか…何時からあいつらと仲良くなったんだ?」
「午前中のイベントの時同じチームだったんだ。話してみるとちゃんと常識もあるし可愛い後輩だぞ」
「剛が褒めるならそうなのかもな…なんであの外部生と一緒に行動してるんだ?」
「何があったかは分かんねぇけどあの外部生のことが好きらしい。顔を真っ赤にして俺に話してくれた」
あのウブな感じを思い出しニヤける。若いとは素晴らしいのだ。
「でも…さっき見てる感じ外部生より剛を見ている眼の方が熱いと俺は思ったけどな」
「そんな訳あるか」
「イヤ俺は分かるぜ。あれは剛を性的な眼で見てるって!俺がそうだし」
「殴るぞ」
和也の言ってる事はサッパリだった。俺は現に恋する二人の純真な気持ちを聞いてる。
何が性的だ。お前がおかしい事に気付け。アホ。
和也に呆れて居たらステージ側が騒がしくなてきた。
そろそろ始まるのだろう。ワカメの事は忘れて楽しむ事にした。
「みんなー揃ってるー?これから立食パーティー始めるよ!!学年関係ないから大いに楽しんでね」
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