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今日から新学期だ。
朝からボーッとする頭を覚醒するため、洗面所に向かう。
基本二人部屋の寮部屋だが俺は何故か余ったのか、一人で使わせてもらってる。
それなりの金持ちが通ってる高校なので寄付金がすごいんだろう。ちゃんと個人の部屋があり、防音とのことだ。
俺は確認したことがないからわからないが、男子校の性事情を考えると理事長も色々と考えて大変だなと思う。
会ったことも名前も知らないけど…。
そんなことを考えながら、制服に着替えて準備していく。
私立の学校には珍しいが学ランだ。
すごく楽な制服で助かってる。
(もう少しで来るか…?)
そろそろかと準備も終わりスマホをいじって待ってたら部屋にチャイムが鳴り響いた。
「おー。今いくー」
ガチャと扉を開ければ目の前には俺の一年からの友達が怠そうに立っていた。
「はよ。今日から学校とか…はぁ」
「翔、朝からため息やめろよ。とりあえず食堂いくべ」
「おう」
ドアの縁に持たれながらダルそうにこちらを見てるくイケメンは、笹野木翔(ササノキ カケル)
ムカつく事に俺よりも10cmデカイし何もしてないはずなのに体がムキムキしてる。
地毛の赤茶髪を耳にかかるくらいまで伸ばして後ろに撫でるようにセットして切れ長の二重に髪と同じ赤茶の瞳の色。
うまく説明できないがイケメンである。
そんなイケメンと友達になったのはただ単に一年の時席が隣で話したら馬があっただけの話だ。
有難いことに俺と同じノーマルで、二人でグラビア雑誌で盛り上がったり出来るからこれまた楽しい。
翔は俺の隣の部屋の住民で、同室の奴は居るらしいが見たことない。
彼氏のところにでも行ってるんだろう。
「今日何食うかな?翔は決めてるか?」
「いいや…って迷うなよ、和食か洋食しかねーんだから」
それでも迷うものは迷う。翔の返事を聞いてまだ迷っていると、サラッと翔に髪を後ろに梳くように撫でられる。少し目を細めてしまった。
「おい、何すんのよ」
「お前悩みすぎて前見えてんのか気になったから上げてみた」
翔はスキンシップが激しい方だと思う。俺以外に仲いい奴とか知らないから基準がわからないけど、まぁ俺も嫌じゃないから別にいいと思う。
「ちゃんと見えてるって。良し、今日は朝飯…パンの気分だから洋食にする」
「剛がそっちなら俺もそっちにする」
朝飯の気分の決まり、馬鹿でかい寮の食堂に到着して扉をし開く。
扉を開くと食堂が一気に騒がしくなる。確実に隣のコイツの顔面が原因とわかる。
耳をすませば、カッコイイやら抱いてやら本当に男か?と思う程甲高い声が聞こえる。
毎日のことなので流石に慣れたが、隣のコイツには一言言いたくなってしまう。
「まぁた、お前のせいで煩いのな」
「おいコラ。何俺だけの責任みたく言ってんだ?剛もだろうが」
「俺なわけないだろ…ちっ!朝からうるせぇ」
朝の騒音をお互い擦りつけながら、空いてる席に座ってタッチパネルで注文した。
カードキーと支払いが一緒になってるので助かる。
程なくして運ばれてくる。
二人して手を合わせてから食べ始めた。その頃には入ってきた煩さは少なくなっていたので、気分も良くなってきた。
やっぱり朝食は大事だ。
もちろん三食大事だが俺は朝飯食ってから一日が始まる気がする。
「相変わらずうまそうに食うよな」
「そりゃーな。俺の人生の半分は食で出来てると言っても過言じゃない」
「過言だろ…」
翔が呆れているが、俺は譲らない。美味しいものを食べるのに幸せを感じて何が悪い。
「飯食べてる時の顔締まりねーんだよ…」
「あ?なんか言ったか?」
翔がボソッと何か言ってたが聞こえなかった。仕方ないだろ飯に集中してるし。
「ふぅ、食ったわ」
「じゃあ、時間も丁度イイし行くか?」
「そだな」
丁度食べ終わり教室に向かおうと席を立つ。
とその時物凄い怒号が響き渡った。
『ギャーーーー!!!!生徒会の皆様がいらしたわーー!!』
はい来た。イケメン、金持ち、頭のいい集団。
チラッと翔を見たら眉間のシワが凄いことになってる。
コイツらには興味がないので足早に食堂を後にして教室に向かう。
「相変わらずうるせぇ」
「今日飯食う時間早めにしたのに意味なかったな」
生徒会の人間には罪はないが、崇拝してる生徒や親衛隊が煩さすぎる。
どのくらいのカリスマかわからないが正直生徒の崇拝レベルは狂気だ。
生徒会ほどではなくとも見た目がいい生徒には親衛隊が居るとは聞くが、隣のイケメンには居ないらしい。
そんな話は詳しく話したりしないからな。
食堂の嫌な気分を残しながら到着した教室2-Cのドアを開ける。
『おはようございますっ!』
「おはよ」
『朝から煩かったですね…食堂』
「だな」
一年前と変わらないクラスメイトとくだらない挨拶をしながら、自分の席に着く。
クラスメイトが変わらないので席も一年前と同じ席。
このクラスは全体的に仲がいいので席替えとかの不満とか全くでない。
教師もやりやすいだろう。
俺の席は一番後ろの窓側から二番目で、窓側の一番いい席に座ってるのが、翔だ。
背も高いし前にいたら後ろのヤツは見えないだろう。
他愛のない会話しながら担任が来るの待っていると、チャイムと一緒に担任が入ってきた。
これが残念、王道で言うとホストなんだろうが、至って普通の先生だ。
年齢で言ったら60くらいのベテラン先生だ。
「はい~おはようございます。これから講堂に移動する前に外部生が一人このクラスに入ってきます。じゃあ紹介するから、木宮くん入ってきなさい」
は?外部生?そんなことを話にあったか?翔と顔を合わせても答えなんて出るはずもなく教壇側のドアが開いて一人の男が入ってくる。
朝からボーッとする頭を覚醒するため、洗面所に向かう。
基本二人部屋の寮部屋だが俺は何故か余ったのか、一人で使わせてもらってる。
それなりの金持ちが通ってる高校なので寄付金がすごいんだろう。ちゃんと個人の部屋があり、防音とのことだ。
俺は確認したことがないからわからないが、男子校の性事情を考えると理事長も色々と考えて大変だなと思う。
会ったことも名前も知らないけど…。
そんなことを考えながら、制服に着替えて準備していく。
私立の学校には珍しいが学ランだ。
すごく楽な制服で助かってる。
(もう少しで来るか…?)
そろそろかと準備も終わりスマホをいじって待ってたら部屋にチャイムが鳴り響いた。
「おー。今いくー」
ガチャと扉を開ければ目の前には俺の一年からの友達が怠そうに立っていた。
「はよ。今日から学校とか…はぁ」
「翔、朝からため息やめろよ。とりあえず食堂いくべ」
「おう」
ドアの縁に持たれながらダルそうにこちらを見てるくイケメンは、笹野木翔(ササノキ カケル)
ムカつく事に俺よりも10cmデカイし何もしてないはずなのに体がムキムキしてる。
地毛の赤茶髪を耳にかかるくらいまで伸ばして後ろに撫でるようにセットして切れ長の二重に髪と同じ赤茶の瞳の色。
うまく説明できないがイケメンである。
そんなイケメンと友達になったのはただ単に一年の時席が隣で話したら馬があっただけの話だ。
有難いことに俺と同じノーマルで、二人でグラビア雑誌で盛り上がったり出来るからこれまた楽しい。
翔は俺の隣の部屋の住民で、同室の奴は居るらしいが見たことない。
彼氏のところにでも行ってるんだろう。
「今日何食うかな?翔は決めてるか?」
「いいや…って迷うなよ、和食か洋食しかねーんだから」
それでも迷うものは迷う。翔の返事を聞いてまだ迷っていると、サラッと翔に髪を後ろに梳くように撫でられる。少し目を細めてしまった。
「おい、何すんのよ」
「お前悩みすぎて前見えてんのか気になったから上げてみた」
翔はスキンシップが激しい方だと思う。俺以外に仲いい奴とか知らないから基準がわからないけど、まぁ俺も嫌じゃないから別にいいと思う。
「ちゃんと見えてるって。良し、今日は朝飯…パンの気分だから洋食にする」
「剛がそっちなら俺もそっちにする」
朝飯の気分の決まり、馬鹿でかい寮の食堂に到着して扉をし開く。
扉を開くと食堂が一気に騒がしくなる。確実に隣のコイツの顔面が原因とわかる。
耳をすませば、カッコイイやら抱いてやら本当に男か?と思う程甲高い声が聞こえる。
毎日のことなので流石に慣れたが、隣のコイツには一言言いたくなってしまう。
「まぁた、お前のせいで煩いのな」
「おいコラ。何俺だけの責任みたく言ってんだ?剛もだろうが」
「俺なわけないだろ…ちっ!朝からうるせぇ」
朝の騒音をお互い擦りつけながら、空いてる席に座ってタッチパネルで注文した。
カードキーと支払いが一緒になってるので助かる。
程なくして運ばれてくる。
二人して手を合わせてから食べ始めた。その頃には入ってきた煩さは少なくなっていたので、気分も良くなってきた。
やっぱり朝食は大事だ。
もちろん三食大事だが俺は朝飯食ってから一日が始まる気がする。
「相変わらずうまそうに食うよな」
「そりゃーな。俺の人生の半分は食で出来てると言っても過言じゃない」
「過言だろ…」
翔が呆れているが、俺は譲らない。美味しいものを食べるのに幸せを感じて何が悪い。
「飯食べてる時の顔締まりねーんだよ…」
「あ?なんか言ったか?」
翔がボソッと何か言ってたが聞こえなかった。仕方ないだろ飯に集中してるし。
「ふぅ、食ったわ」
「じゃあ、時間も丁度イイし行くか?」
「そだな」
丁度食べ終わり教室に向かおうと席を立つ。
とその時物凄い怒号が響き渡った。
『ギャーーーー!!!!生徒会の皆様がいらしたわーー!!』
はい来た。イケメン、金持ち、頭のいい集団。
チラッと翔を見たら眉間のシワが凄いことになってる。
コイツらには興味がないので足早に食堂を後にして教室に向かう。
「相変わらずうるせぇ」
「今日飯食う時間早めにしたのに意味なかったな」
生徒会の人間には罪はないが、崇拝してる生徒や親衛隊が煩さすぎる。
どのくらいのカリスマかわからないが正直生徒の崇拝レベルは狂気だ。
生徒会ほどではなくとも見た目がいい生徒には親衛隊が居るとは聞くが、隣のイケメンには居ないらしい。
そんな話は詳しく話したりしないからな。
食堂の嫌な気分を残しながら到着した教室2-Cのドアを開ける。
『おはようございますっ!』
「おはよ」
『朝から煩かったですね…食堂』
「だな」
一年前と変わらないクラスメイトとくだらない挨拶をしながら、自分の席に着く。
クラスメイトが変わらないので席も一年前と同じ席。
このクラスは全体的に仲がいいので席替えとかの不満とか全くでない。
教師もやりやすいだろう。
俺の席は一番後ろの窓側から二番目で、窓側の一番いい席に座ってるのが、翔だ。
背も高いし前にいたら後ろのヤツは見えないだろう。
他愛のない会話しながら担任が来るの待っていると、チャイムと一緒に担任が入ってきた。
これが残念、王道で言うとホストなんだろうが、至って普通の先生だ。
年齢で言ったら60くらいのベテラン先生だ。
「はい~おはようございます。これから講堂に移動する前に外部生が一人このクラスに入ってきます。じゃあ紹介するから、木宮くん入ってきなさい」
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