5 / 8
5 20代後半。
しおりを挟む
私の生理痛のピークは高校2年の時で、その後少しずつ軽快していきました。
でも、普通の生活がほぼできる、ということで治ったわけじゃありません。
ただ、寝込んで何もできない日が減っていった、という感じです。
良くなったり悪くなったりしながら、まあ仕方ないねと毎月の生理痛と付き合いながら生活していました。
20代後半で結婚し、普通に社会人としての生活を送っていましたが、どこかの時点から、また年々生理痛が重くなっていきました。
それも、はっきりと急激に悪くなるというわけではなく、螺旋を描きながら、下に下るようにだんだんと、ある時はひどく、またある時は軽くそして全体としては確実に悪化していきました。
そして、本人にはまるでその自覚はありません。
ドラマなら、そっち行ったら崖から落ちて死んじゃうよ!って叫びたいのに、主人公は全く気がついていない、そんな状態です。
そして私の人生の主である私は、「高校時代よりは全然マシだもんね」と体調の悪化に気がつかず、そのまま日々を過ごしていました。
でも、対処しなかったわけじゃありません。
何度か婦人科に行きました。
「生理痛が重くて、毎月辛いんです。寝込んでしまう月があります」
A医師「あっそう」
B医師「我慢するしかないよね」
C医師「毎月生理が来る人は異常ではありません。あなたの言っていることは単なるわがままです」
溺れかけ、助けを求めている人に、もっと沖で溺れてる人いますよ、と言って石を投げてるようなもんです。ものすごい衝撃でした。いまでもはっきり覚えてますし、その病院には二度と足を踏み入れてません。
しかも女医さんだったんですよ。
生理の辛さをわかって欲しけど、きっと軽い方だったのでしょう。
効いたり効かなかったりの薬を処方され(二度と行ってないからどこの薬も効かなかったんですね。今思うと)、また、次の生理が来る日を計算して、仕事や日常生活に支障がないように備えます。
そうです。
またこの生活が始まったんです。
しかも、その時私はそのことに全く気がついていませんでした。
周囲は、
「子供はまだ?」
「赤ちゃん可愛いわよ」
「自分の子ならかわいいって」
と暗に子作りをけしかけます。
うちは旦那が子供を持つことに対してそれほど積極的ではなかったので、追い詰められずにすみましたが、こんな状況で子供を持ちたいと思えるわけがありません。
そして、趣味もありました。
表向きには、趣味が忙しいから子供を作らないんだと思われていたんだと思います。
でも、その方がずっとマシです。
だって、職場のおじさんたちに生理の話なんてできるはずがないですよね?
生理休暇だって取れません。知られたくないんです。
なんとか休みをやりくりして、その日(つまり生理の重い日)に休めるように頑張っていました。
ただ、そんな私を見て、
「あいつは結婚しているくせに、子供を産まないなんて生意気な女だ。」
と陰口を叩かれたことがありました。
心臓を突き破られたぐらいの衝撃でした。今度は、刺されて殺されかけてるところを、刺し方が甘いと別のナイフで刺されたようなもんです。
もうその人の顔を見られなくなりました。
そして、恨みました。
書いてみると、今でもその恨みは心の底の澱として残ってるみたいです。
ただ本人には、それほどの悪意はなく、もしかしたら「単なる冗談」だったのかもしれません。
でも、そんなこと言っちゃダメだよね?
一つも面白くありません。ジョークの質としても最低です。
数年経ち、陰口を言った人とすれ違い挨拶をしたことがあります。
その時にはあちら様は人事のお偉方になってました。
ブラックジョークが過ぎるってもんです。
この世に正義なんてものはありゃしません。
向こうは「おー、元気かー」と軽く挨拶をしてくださいました。
こちらは笑顔で「はい。お久しぶりです(死ね。バーカ)」と返します。
当然カッコ内は心の中ですよ?実際の世の中では、強いおじさんにはその程度しか復讐できません。あとは妄想の中で雑巾汁の入ったお茶飲ませるとか。
そんなもんです。
でも、普通の生活がほぼできる、ということで治ったわけじゃありません。
ただ、寝込んで何もできない日が減っていった、という感じです。
良くなったり悪くなったりしながら、まあ仕方ないねと毎月の生理痛と付き合いながら生活していました。
20代後半で結婚し、普通に社会人としての生活を送っていましたが、どこかの時点から、また年々生理痛が重くなっていきました。
それも、はっきりと急激に悪くなるというわけではなく、螺旋を描きながら、下に下るようにだんだんと、ある時はひどく、またある時は軽くそして全体としては確実に悪化していきました。
そして、本人にはまるでその自覚はありません。
ドラマなら、そっち行ったら崖から落ちて死んじゃうよ!って叫びたいのに、主人公は全く気がついていない、そんな状態です。
そして私の人生の主である私は、「高校時代よりは全然マシだもんね」と体調の悪化に気がつかず、そのまま日々を過ごしていました。
でも、対処しなかったわけじゃありません。
何度か婦人科に行きました。
「生理痛が重くて、毎月辛いんです。寝込んでしまう月があります」
A医師「あっそう」
B医師「我慢するしかないよね」
C医師「毎月生理が来る人は異常ではありません。あなたの言っていることは単なるわがままです」
溺れかけ、助けを求めている人に、もっと沖で溺れてる人いますよ、と言って石を投げてるようなもんです。ものすごい衝撃でした。いまでもはっきり覚えてますし、その病院には二度と足を踏み入れてません。
しかも女医さんだったんですよ。
生理の辛さをわかって欲しけど、きっと軽い方だったのでしょう。
効いたり効かなかったりの薬を処方され(二度と行ってないからどこの薬も効かなかったんですね。今思うと)、また、次の生理が来る日を計算して、仕事や日常生活に支障がないように備えます。
そうです。
またこの生活が始まったんです。
しかも、その時私はそのことに全く気がついていませんでした。
周囲は、
「子供はまだ?」
「赤ちゃん可愛いわよ」
「自分の子ならかわいいって」
と暗に子作りをけしかけます。
うちは旦那が子供を持つことに対してそれほど積極的ではなかったので、追い詰められずにすみましたが、こんな状況で子供を持ちたいと思えるわけがありません。
そして、趣味もありました。
表向きには、趣味が忙しいから子供を作らないんだと思われていたんだと思います。
でも、その方がずっとマシです。
だって、職場のおじさんたちに生理の話なんてできるはずがないですよね?
生理休暇だって取れません。知られたくないんです。
なんとか休みをやりくりして、その日(つまり生理の重い日)に休めるように頑張っていました。
ただ、そんな私を見て、
「あいつは結婚しているくせに、子供を産まないなんて生意気な女だ。」
と陰口を叩かれたことがありました。
心臓を突き破られたぐらいの衝撃でした。今度は、刺されて殺されかけてるところを、刺し方が甘いと別のナイフで刺されたようなもんです。
もうその人の顔を見られなくなりました。
そして、恨みました。
書いてみると、今でもその恨みは心の底の澱として残ってるみたいです。
ただ本人には、それほどの悪意はなく、もしかしたら「単なる冗談」だったのかもしれません。
でも、そんなこと言っちゃダメだよね?
一つも面白くありません。ジョークの質としても最低です。
数年経ち、陰口を言った人とすれ違い挨拶をしたことがあります。
その時にはあちら様は人事のお偉方になってました。
ブラックジョークが過ぎるってもんです。
この世に正義なんてものはありゃしません。
向こうは「おー、元気かー」と軽く挨拶をしてくださいました。
こちらは笑顔で「はい。お久しぶりです(死ね。バーカ)」と返します。
当然カッコ内は心の中ですよ?実際の世の中では、強いおじさんにはその程度しか復讐できません。あとは妄想の中で雑巾汁の入ったお茶飲ませるとか。
そんなもんです。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説

普通に生きられなかった私への鎮魂歌
植田伊織
エッセイ・ノンフィクション
統合失調症の母にアスペ父
そんな私はadhd
不登校、適応障害、癌化する腫瘍を摘出した先には障害児育児が待っていました。
人生、山少な目 谷多めの作者が、自己肯定感を取り戻すために文章を書くことにしました。
日常の事、乗り越えたい事、昔のことなどなど、雑多に書いてゆくことで、無念が昇華できたらいいなぁと思います。


Webコンテンツ大賞の戦い方【模索してみよう!】
橘花やよい
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリスのWebコンテンツ大賞。
読者投票もあるし、うまく戦いたいですよね。
●応募作、いつから投稿をはじめましょう?
●そもそもどうやったら、読んでもらえるかな?
●参加時の心得は?
といったことを、ゆるふわっと書きます。皆さまも、ゆるふわっと読んでくださいませ。
30日と31日にかけて公開します。

ゴルハラ~ゴルフハラスメント体験談~
もっくん
エッセイ・ノンフィクション
僕が中途で入社したメーカーの営業部がとにかくゴルフ、ゴルフの部署で、ゴルフハラスメントと名付けたくなるようなゴルフ第一主義の部署でした。
結局うんざりしてすぐ辞めてしまったのですが、その部署に配属されてからゴルフがきっかけで辞めるまでの体験談をお話しします。

私とあの世のお客様
イトカワジンカイ
エッセイ・ノンフィクション
ーー幽霊って信じますか?
わが家は不思議なことがいっぱい。
小さな不思議から二度見する事柄まで。
霊感があるらしい母親と、それを「へー」と聞く作者のエッセイ。
メインは母親の体験談。
※ファンタジー小説を読んでいるような気分で読んでいただければと思います。
そしてちょっと不思議な世界を垣間見ていただけたら幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる