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第四幕〜終わりの始まり〜
190 【リュカ】交わり ※※※
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遠慮なんか、かけらもない。
ガツガツと腰を打ち付け、自分の快楽だけを追求する。
兄さんはまるで獣のように、俺を犯した。
「痛い、痛いよ。兄さん」
長いこと誰も侵入していない隘路は、兄のそれを異物と捉え、それ以上侵入をさせまいときつく締め付けた。
俺の泣き声に、兄の腰の動きが変わりはじめた。一度引き、なだめるように押す。その単純な繰り返しに、すこしずつ俺の吐息に色が混じりはじめた。
だって、相手は兄さんだ。
兄さんに抱かれるなんて・・・うれしい。
そう思った途端、俺のなかが兄を歓迎するように緩み、うねりだした。
兄は小さく舌打ちすると、腰を強く押し込み、俺の尻に兄の腰がぱんと音をたてて当たった。
「ひゃ!」
まるで女のような喘ぎ声が漏れ、恥ずかしくなるが、さざなみが経ったように全身に快感が広がった。
「おいおい、やっぱり淫乱だな」
兄の馬鹿にしたような声にすら、ぞくぞくと快感が走り抜ける。
「はっ・・・だってぇ・・・」
体中に鳥肌が立ち、もっとしてほしいと全身がねだりはじめた。
俺は腰をゆすり、兄にもっともっととアピールする。
とろけた視線で兄を振り返ると、兄は小さく舌打ちし、腰を激しく揺さぶりはじめた。
全身を快感が走り抜ける。
「あ・・・あ・・・兄さん、兄さん」
悲鳴のような俺の声が部屋の中に響いた。
俺は、兄さんが俺に入りやすいように腰を上げ、激しい突き上げに震えながら身悶えた。
脳天まで突き抜ける快感と、全身に広がるうずきにおかしくなってしまいそうだ。
俺の身体の一番奥が押し開かれ、刺激され、全部を明け渡す。
身体には最低限の力しか入らず、ぐにゃぐにゃなのに、俺のなかは兄さんを一滴も逃さないと、ぎゅうぎゅうに締め付けた。
「リュカ・・・リュカ・・・私のものだ」
兄さんは腰を突き入れながら、俺の首を押さえつけた。
まるで捉えた獲物をのがさないとでも言うように。
深く、俺の奥底まで貫き、消せない痕跡を残そうと執拗に、柔らかい、誰の手も届かないところを蹂躙し続けた。
俺の喘ぎ声と、兄さんのうめき声。
ベッドの軋む音と俺達の腰が触れ合う音。
揺れるたびに、がしゃんがしゃんと足かせが存在を主張するように声を上げた。
その音はどんどん激しさを増し、金属の奏でる不協和音までも、興奮をあおる。
息がつまり、快感が頭を突き抜けた。
「あ、ああ、兄さん」
兄さんの熱さにつられて、俺の全身も火のように熱くなり、そして、弾けた。
俺のなかははげしくうねり、兄を搾り取ろうとぎゅっと締め付ける。
「リュカ・・・」
兄の顔が歪み、そして動きが止まった。
体の奥に熱い飛沫が叩きつけるように撒き散らされ、俺はそれを一滴も逃さないと締め付けた。
俺が女だったら、全部俺のものだったのに。
せめて、今だけでも、おれのものだ。
「リュカ・・・絶対に逃さない」
俺だって、兄さんを逃したくない。
ここに閉じ込められるのは嫌だ。
でも、離れたくない。
矛盾する感情に引き裂かれそうだ。
俺の背に兄さんが崩れ落ちると、他のことはどうでも良くなった。
いま、このとき、兄さんがそばにいれば、それでいい。
深い満足感とともに、目を閉じる。
兄さんはまだおれのなかにいる。
なんだか、しあわせだった。
変だと自分でも思うけど、でも、やっぱり今の俺の気持ちを表す言葉は、しあわせ、だった。
俺たちの関係は、その日を境にがらりと変わった。
一度イッた後、うつらうつらとしてしまったが、兄が俺を揺らす刺激で目が覚めた。
兄は物足りなかったのか、狂ったように腰を打ち付けていた。
そうでもしないと、俺が目の前から消えてしまうと思っているかのように。
兄の汗が俺の背に落ち、ゾクリと興奮が駆け抜けた。
俺のなかが兄さんをしめつけたのか、兄さんは小さく笑うと、俺の片足を持ち上げて足を大きく広げさせた。
今まで入ったことがないほど、奥を蹂躙され、思わず悲鳴のような喘ぎがもれる。
奥底が収縮し、兄さんを搾り取ろうとぎゅっと締め付けるが、兄さんは気にも止めずに、腰を奥とそして俺の一番いいところを狙って突きまくった。
「ひ、ひぃ・・・兄さん・・・にいちゃん」
足の先から頭の天辺まで稲妻のように快感が走り抜ける。
ぎゅっとつま先を丸めた瞬間、俺は激しく射精した。
「にいちゃん、もうだめ、もう、だめ。イッたから、イッたから許してよぉ」
兄は聞く耳持たなかった。
ただ、俺がただの快楽をもたらす穴になったように、思いやりも愛情のかけらもない挿送を続け、泣いても懇願してもやめてくれなかった。
その後何度イッたのかわからない。
俺はダラダラとイキ続け、カラッカラになるまで搾り取られた。
断続的に気を失いながら、ただ、兄の精を受けるだけの、人形。
それが、俺だった。
ガツガツと腰を打ち付け、自分の快楽だけを追求する。
兄さんはまるで獣のように、俺を犯した。
「痛い、痛いよ。兄さん」
長いこと誰も侵入していない隘路は、兄のそれを異物と捉え、それ以上侵入をさせまいときつく締め付けた。
俺の泣き声に、兄の腰の動きが変わりはじめた。一度引き、なだめるように押す。その単純な繰り返しに、すこしずつ俺の吐息に色が混じりはじめた。
だって、相手は兄さんだ。
兄さんに抱かれるなんて・・・うれしい。
そう思った途端、俺のなかが兄を歓迎するように緩み、うねりだした。
兄は小さく舌打ちすると、腰を強く押し込み、俺の尻に兄の腰がぱんと音をたてて当たった。
「ひゃ!」
まるで女のような喘ぎ声が漏れ、恥ずかしくなるが、さざなみが経ったように全身に快感が広がった。
「おいおい、やっぱり淫乱だな」
兄の馬鹿にしたような声にすら、ぞくぞくと快感が走り抜ける。
「はっ・・・だってぇ・・・」
体中に鳥肌が立ち、もっとしてほしいと全身がねだりはじめた。
俺は腰をゆすり、兄にもっともっととアピールする。
とろけた視線で兄を振り返ると、兄は小さく舌打ちし、腰を激しく揺さぶりはじめた。
全身を快感が走り抜ける。
「あ・・・あ・・・兄さん、兄さん」
悲鳴のような俺の声が部屋の中に響いた。
俺は、兄さんが俺に入りやすいように腰を上げ、激しい突き上げに震えながら身悶えた。
脳天まで突き抜ける快感と、全身に広がるうずきにおかしくなってしまいそうだ。
俺の身体の一番奥が押し開かれ、刺激され、全部を明け渡す。
身体には最低限の力しか入らず、ぐにゃぐにゃなのに、俺のなかは兄さんを一滴も逃さないと、ぎゅうぎゅうに締め付けた。
「リュカ・・・リュカ・・・私のものだ」
兄さんは腰を突き入れながら、俺の首を押さえつけた。
まるで捉えた獲物をのがさないとでも言うように。
深く、俺の奥底まで貫き、消せない痕跡を残そうと執拗に、柔らかい、誰の手も届かないところを蹂躙し続けた。
俺の喘ぎ声と、兄さんのうめき声。
ベッドの軋む音と俺達の腰が触れ合う音。
揺れるたびに、がしゃんがしゃんと足かせが存在を主張するように声を上げた。
その音はどんどん激しさを増し、金属の奏でる不協和音までも、興奮をあおる。
息がつまり、快感が頭を突き抜けた。
「あ、ああ、兄さん」
兄さんの熱さにつられて、俺の全身も火のように熱くなり、そして、弾けた。
俺のなかははげしくうねり、兄を搾り取ろうとぎゅっと締め付ける。
「リュカ・・・」
兄の顔が歪み、そして動きが止まった。
体の奥に熱い飛沫が叩きつけるように撒き散らされ、俺はそれを一滴も逃さないと締め付けた。
俺が女だったら、全部俺のものだったのに。
せめて、今だけでも、おれのものだ。
「リュカ・・・絶対に逃さない」
俺だって、兄さんを逃したくない。
ここに閉じ込められるのは嫌だ。
でも、離れたくない。
矛盾する感情に引き裂かれそうだ。
俺の背に兄さんが崩れ落ちると、他のことはどうでも良くなった。
いま、このとき、兄さんがそばにいれば、それでいい。
深い満足感とともに、目を閉じる。
兄さんはまだおれのなかにいる。
なんだか、しあわせだった。
変だと自分でも思うけど、でも、やっぱり今の俺の気持ちを表す言葉は、しあわせ、だった。
俺たちの関係は、その日を境にがらりと変わった。
一度イッた後、うつらうつらとしてしまったが、兄が俺を揺らす刺激で目が覚めた。
兄は物足りなかったのか、狂ったように腰を打ち付けていた。
そうでもしないと、俺が目の前から消えてしまうと思っているかのように。
兄の汗が俺の背に落ち、ゾクリと興奮が駆け抜けた。
俺のなかが兄さんをしめつけたのか、兄さんは小さく笑うと、俺の片足を持ち上げて足を大きく広げさせた。
今まで入ったことがないほど、奥を蹂躙され、思わず悲鳴のような喘ぎがもれる。
奥底が収縮し、兄さんを搾り取ろうとぎゅっと締め付けるが、兄さんは気にも止めずに、腰を奥とそして俺の一番いいところを狙って突きまくった。
「ひ、ひぃ・・・兄さん・・・にいちゃん」
足の先から頭の天辺まで稲妻のように快感が走り抜ける。
ぎゅっとつま先を丸めた瞬間、俺は激しく射精した。
「にいちゃん、もうだめ、もう、だめ。イッたから、イッたから許してよぉ」
兄は聞く耳持たなかった。
ただ、俺がただの快楽をもたらす穴になったように、思いやりも愛情のかけらもない挿送を続け、泣いても懇願してもやめてくれなかった。
その後何度イッたのかわからない。
俺はダラダラとイキ続け、カラッカラになるまで搾り取られた。
断続的に気を失いながら、ただ、兄の精を受けるだけの、人形。
それが、俺だった。
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