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第一幕〜リュカ〜

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ふと目を覚ますと、静かな雨の音に混じって、かすかなピアノの音が聞こえてきた。

地下室の天井近くにある小さな窓からは時折外界の音が漏れ聞こえてくる。
話し声や笑い声、時には喧嘩の声も。

今聞こえてくるのは、ピアノの音だった。
木製の鍵の生み出す穏やかな音が俺を過去に誘う。
ゆっくりと、だが着実に心をかき乱すその音は、まるで俺たちの過去そのものだ。

ベッドの上に身を起こし、耳を傾ける。
あの時、一緒にピアノを弾いていたのは誰だったか。
たどたどしく鍵盤をひく俺に笑いかけた君は。

ガチャリ。鍵の回る冷たい金属音で我に返った。
ギィときしみながら開く、硬い木の扉の向こうにいたのは、兄だった。
扉が開くと、ざあっと雨の音が部屋に入ってきた。思っていたより、雨は激しく振っているらしい。
兄は慎重に扉を閉めしっかりと内鍵を閉めると、穏やかに笑いながら俺に近づいてきた。

「リュカ、何してるんだ?」
「別に?」

兄は俺の横に座り、腰を抱くようにして俺を引き寄せた。
俺よりもはるかに背が高い兄に包み込まれるように抱かれると、あたたかな体温が伝わり、ピクリと心臓が跳ねる。

「すねてるのか?かわいいな」
「はぁ?」
「お前が拗ねてる理由はコレだろ?」

そう言って窓を指差すと、さっきよりも軽快さを増したピアノの音が流れこんできた。

「愛してるのはお前だけなのに。それとも何か別の理由があるのか?」
「別に、理由なんてない!ただ座ってただけだよ」
「ふうん?じゃあ、これはなんだ?」

兄は俺の急所をぐっとつかんだ。
俺のアレは兄が近くに寄ってきただけで、期待してしまう。
自分でも嫌でたまらないのに、身体が快楽を覚えこまされている。

「何を期待しているんだ?言ってみろ」
「何も」
「素直じゃないな」

兄がおおきなてのひらで俺の股間をぐいぐいと乱暴に刺激すると、俺のペニスは痛いほど興奮した。
この後の展開への期待にはちきれそうだ。

「奉仕しろ」

兄は自らの股間を俺に押し付けてきた。

「お願いするなら、それなりの態度を示さないとな?」
「い、嫌だ!」

兄は俺の下着に手を入れ、俺のペニスを直接探りあてた。
指先で亀頭をぐりぐりと刺激されると、我慢できなくなってくる。

「あっ・・・!」期待が強まり、ついつい声が漏れる。
「どちらかを選べ。いますぐ突っ込まれるか、自分で濡らして楽にするのか」
「くそっ」

肉欲に、負けた。俺は床にひざまずくと、兄の股間に顔を埋めた。
兄の匂いを嗅ぐだけでイキそうになる。
ぐっとこらえて下着からそっと兄のアレを取り出すと、あんな言い方をしたくせに、すでに熱くそそり勃っていた。

ゴクリと生唾を飲み込む。
ソレが俺に与えてくれる快感を知っている。
狂いそうになるほどの期待に体を疼かせながら、俺は口を開き、兄のペニスを咥え、舌を這わせた。

今朝もソレを味わったはずなのに、もうたまらない。
必死になって兄の屹立にむしゃぶりつく。
舌を這わせ、竿と亀頭を交互に刺激すると、兄の息があがってきた。
ゆっくりと腰を動かし、俺の口の中を味わい始める。
俺が兄の動きに合わせて舌と口の中を使って愛撫してやるとたまらなくなってきたみたいだ。

兄は俺の頭を両手で掴むとガンガンとのどの奥にペニスを押し付けてきた。
さっきまでリードしていたはずなのに、征服される感覚に気を失いそうになる。

「うっ・・・!」

兄が俺の口の中に射精した。苦い味が口の中に広がる。
それなのに兄の屹立はまだ硬さを保っている。
もう我慢できない。

俺は、兄の出したものを兄のペニスになすりつけ、そのまま兄にまたがり、後ろ穴に誘導した。
朝まで散々突かれていた俺の穴はスルスルと兄を受け入れた。

「あ、ああああっ!!」

快感が脳の先まで走り抜ける。

「兄さん、兄さん、好き、して、ソレ。もっと突いて」

思わず本音が漏れる。

兄はニヤリと笑うと、俺の足をさらに大きく広げさせ、奥へ奥へと突っ込んだ。

「あ、あ、あっ、兄さん、兄さん、ああっ」
「リュカ、気持ちいいのか?」
「うん、兄さん・・・にいちゃん・・・きもちいい、きもちいいよぉ、もっとしてぇ」

身体中が快感のかたまりとなり、もう兄のことしか考えられない。
俺のいいところをガンガン突かれ、悲鳴のようなあえぎがもれた。

(にいちゃん、にいちゃん、俺、にいちゃんとするのが一番好き。にいちゃんが一番好き)

言えない本音が身体中に反響する。

兄が俺の乳首をガリッと噛む。
「あっ・・・」
ナカで軽くイッた。

「うっ。そんなに締め付けるなよ。これが好きだよな?」

兄は喉の奥で笑いながら、俺の乳首を刺激してくる。
舐め、さすられるたびにイキそうになる。

「にいちゃん、にいちゃん、好き。あっ、あん、あああん」

声が止まらない。

兄は笑いながら、俺の中からペニスを引き抜いた。

「いやだぁ、もっと突いてよぉ」

甘え声が止まらない。

「いつもそうしてれば、かわいいのに」

そう言うと、俺の体を四つん這いにしてまた後ろから貫いた。

「ああっ・・・!!!」
「欲張りなリュカ。どうだ?気持ちいいか?もっとか?」
「あ、ああん、にいちゃん、にいちゃん、もっと、もっとしてぇ、きもちいい」
「いやらしい穴め。男なしではいられないくせに、逃げようとするとはな」
「あ、あああん、ごめんなさい、ごめんなさいいい、にいちゃん、にいちゃん~~~」

バシっ

兄が俺の尻を平手で叩いた。

「あっ」
「叩かれると気持ちがいいのか?変態だな?リュカ?」
「へ、変態じゃない」

バシっ

「ああんっ」
「ほらまた締まった。やっぱり変態だな」
「にいちゃんだから、にいちゃんだからだよぉ。何されてもにいちゃんだから、きもちいいんだよぉ」

俺が誘惑するように尻を振ると兄も抑えがきかなくなったらしい。
そのまま激しく腰を振った。
いやらしく蜜の交わる水音が耳を犯す。

「あ、ああっ、あああ~~にいちゃん、いっちゃうよぉ」
「イけ、リュカ」
「ああああああ」

激しく射精すると、俺の中がぎゅーっと締まり兄を締め付けた。

耐えられなくなった兄が、うめきとともに俺のなかに精子を撒き散らした。
じわじわと浸透するあたたかいソレにすっかり満ち足りた気分になり、そのまま気を失うようにして眠ってしまった。

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