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1 聖女開眼
23 聖女オタク登場
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「お待ちください!」
突然、銀糸の刺繍ローブの人が白ローブ集団から抜け出し、一歩前へ出た。
「この、リカルド、いつか現れる聖女様にお仕えするために、この日を夢見て長年研究と準備を進めてまいりました。聖女研究の第一人者として皆様にも認めていただいております。
その私は今、確信しています。間違いありません、この部屋の中に『聖なる乙女』は顕現されています!」
その宣言に一同は大きくざわめいた。
「こ、これは全国の教会で一斉に鐘を打ち鳴らしてお知らせすべきでは?」
物騒なこと言ってる人までいる。
銀糸ローブの人はフードを取って叫ぶ。第一人者って割には結構若い人だ。
「あああ、間違いありません、この、聖なるオーラ!!聖女様は必ずこのお近くにいらっしゃいます。
聖女様!!この、リカルド、お側にてお仕えするために参りました!!」
ちょっと、ヤバイ感じがする。
しかも、そんなこと頼んでないよぉ?むしろほっといて欲しいんだけど。
代わりにセオドアはいかがですか?
「聖女様、どちらですか、あなた様の下僕が参りました!」
耳が痛くなる程の大声で叫ぶ。
リカルドとかいう聖女オタクを盛大にカミングアウトしたその人は、部屋の中をぐるぐる回りながら聖女を探し始めた。
「聖女さまああ。あなたのぉ、リカルドですよおおお。
あなたのぉ下僕ですよおおお。どうか、お姿をお現わしくださああああいいいいい」
いや、下僕募集してないからね?
もう、ドン引き。なにこいつ、気持ち悪い。
私はそっと、部屋から抜け出そうと一歩後ろへ下がった。
「そこだ!聖女さまのオーラが揺らめいた!!」
聖女オタクは突然柱の陰に隠れている私を指差した。
うわっ、無駄に鋭い!
こわっ。
室内にいた全員の視線が私に集中した。
うわぁ。
(いや、ちょっと、あの、ち、ちがうよ?ちょっと、聖女認定とか、メイワク‥‥‥ゲームはリタイアしようと思ってたんだけど‥‥‥)
心の中ではドン引きだが、この聖女オタクの「嗅覚」にも呆れていた。犬かよ?
オーラの揺らめきってなんだよ。
聖女オタクが人を掻き分けながら私に走り寄り、私の目を覗き込んだ。
「き、金環の瞳‥‥‥ま、間違いない‥‥‥!!」
そのオタクは近くで見ると驚くほどの美形だった。
まさか、こいつも攻略対象者なの?かなりの変人だけど?
「ま、間違いない!『神聖聖女録』第3巻第8章1057頁22行目に示されていた聖女の証。三代目聖女さまと同じ証を持つ貴女様は当代の聖女さまだ!!!」
「うおおおおおおおおおお!」
「聖女さまが現れたああああああ」
「か、鐘を鳴らせええええええ」
「うおーーーーん」
「ふぎゃーーーーーん」
「ぎゃああああああああ」
「聖女様ああああ」
「なんと、生きてお会いできるとはああああ」
まさに阿鼻叫喚。
白ローブは全員フードを外し、歓喜のあまり?泣き叫びながら私に向かいひざまづいた。
「聖女さまああああああああ」
「聖女さまああああああああ」
「ああああ、ありがとうございます、ありがとうございますうううううう」
「世に平穏をお与えくださいいいいいい」
いや、ちょっと、だからね?
聖女認定とか、ほんと、迷惑なのよ?
ほら、乙女ゲームとかめんどくそうだからさぁ‥‥‥
突然、銀糸の刺繍ローブの人が白ローブ集団から抜け出し、一歩前へ出た。
「この、リカルド、いつか現れる聖女様にお仕えするために、この日を夢見て長年研究と準備を進めてまいりました。聖女研究の第一人者として皆様にも認めていただいております。
その私は今、確信しています。間違いありません、この部屋の中に『聖なる乙女』は顕現されています!」
その宣言に一同は大きくざわめいた。
「こ、これは全国の教会で一斉に鐘を打ち鳴らしてお知らせすべきでは?」
物騒なこと言ってる人までいる。
銀糸ローブの人はフードを取って叫ぶ。第一人者って割には結構若い人だ。
「あああ、間違いありません、この、聖なるオーラ!!聖女様は必ずこのお近くにいらっしゃいます。
聖女様!!この、リカルド、お側にてお仕えするために参りました!!」
ちょっと、ヤバイ感じがする。
しかも、そんなこと頼んでないよぉ?むしろほっといて欲しいんだけど。
代わりにセオドアはいかがですか?
「聖女様、どちらですか、あなた様の下僕が参りました!」
耳が痛くなる程の大声で叫ぶ。
リカルドとかいう聖女オタクを盛大にカミングアウトしたその人は、部屋の中をぐるぐる回りながら聖女を探し始めた。
「聖女さまああ。あなたのぉ、リカルドですよおおお。
あなたのぉ下僕ですよおおお。どうか、お姿をお現わしくださああああいいいいい」
いや、下僕募集してないからね?
もう、ドン引き。なにこいつ、気持ち悪い。
私はそっと、部屋から抜け出そうと一歩後ろへ下がった。
「そこだ!聖女さまのオーラが揺らめいた!!」
聖女オタクは突然柱の陰に隠れている私を指差した。
うわっ、無駄に鋭い!
こわっ。
室内にいた全員の視線が私に集中した。
うわぁ。
(いや、ちょっと、あの、ち、ちがうよ?ちょっと、聖女認定とか、メイワク‥‥‥ゲームはリタイアしようと思ってたんだけど‥‥‥)
心の中ではドン引きだが、この聖女オタクの「嗅覚」にも呆れていた。犬かよ?
オーラの揺らめきってなんだよ。
聖女オタクが人を掻き分けながら私に走り寄り、私の目を覗き込んだ。
「き、金環の瞳‥‥‥ま、間違いない‥‥‥!!」
そのオタクは近くで見ると驚くほどの美形だった。
まさか、こいつも攻略対象者なの?かなりの変人だけど?
「ま、間違いない!『神聖聖女録』第3巻第8章1057頁22行目に示されていた聖女の証。三代目聖女さまと同じ証を持つ貴女様は当代の聖女さまだ!!!」
「うおおおおおおおおおお!」
「聖女さまが現れたああああああ」
「か、鐘を鳴らせええええええ」
「うおーーーーん」
「ふぎゃーーーーーん」
「ぎゃああああああああ」
「聖女様ああああ」
「なんと、生きてお会いできるとはああああ」
まさに阿鼻叫喚。
白ローブは全員フードを外し、歓喜のあまり?泣き叫びながら私に向かいひざまづいた。
「聖女さまああああああああ」
「聖女さまああああああああ」
「ああああ、ありがとうございます、ありがとうございますうううううう」
「世に平穏をお与えくださいいいいいい」
いや、ちょっと、だからね?
聖女認定とか、ほんと、迷惑なのよ?
ほら、乙女ゲームとかめんどくそうだからさぁ‥‥‥
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