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トラブルの予感
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ユウが勇者の引退を宣言し、帝都領のすみっこに隠居してまもなく1年余りが経過しようとしていた。
ユウの喫茶店『小道』にくる客は滅多にいない。
滅多に客が来ないし、来る客のほとんどは決まっている。
フーディ、パティ、トリシャ、時々ウォル一味。
一年も営業しておいてそれだけか、と思われるかもしれないが、辺境辺鄙な場所にある店ならば固定客があるだけましかもしれない。
通りすがりの旅人が珍しがって来店する、というのもそう珍しいことではないのだが、そもそもこの辺りを通る旅人自体が少ないので、珍しくない、というのは語弊があるかもしれない。
そんな、知る人ぞ知る人ぞ知る人ぞ知る……と一体何回繰り返せば良いのか、常連客が片手で数えられるほどの喫茶店の知名度は当然ながら限りなくゼロに等しい。
ユウの勇者としての知名度は天井知らずだが、それが喫茶店と結びつかない。
一時期帝都や港町にユウが姿を現した事もあって、辺境で喫茶店をやっている、というウワサがまことしやかに流れたこともあったが、誰もが一笑に付して、そのウワサはたちどころに立ち消えした。
その噂を聞いたユウを知る誰もが、ユウの喫茶店なら一度は行ってみたいと思ったであろうが、流石に勇者が喫茶店をやっているなんて今までに聞いた事もない。それに、もし本当に喫茶店を開くとしても、いくら引退したとはいえ故郷の村か、もしくは帝都など人の集まるところで開くだろうし、噂程度ではすまないと誰もが思っていたから、本気にするものなどいなくて、たちどころに噂が立ち消えしたのだった。
しかし、世の中には素直というか、悪く言えば馬鹿というか、とにかくそういう話を鵜呑みにしてしまう人も少なからずいる。
まして、勇者の助けが欲しいと思う人間ならば藁をも掴む想いでその噂に飛びつくだろう。
丁度、彼のように。
その日、喫茶店「小道」には最近では珍しい新規の客が訪れていた。
その客は、今店のカウンターに突っ伏して頭をぐりぐりとカウンターにこすり付けていた。
「その……困ったなぁ……」
その目の前、カウンターの奥にいる勇者ことユウは困惑の笑顔を浮かべている。
「どうか、お願いします! お店の休業期間分はきちんと別清算にてお支払いしまうから! どうか! どうかー!」
一瞬顔を上げた客の男は、涙を浮かべて、鼻水まで垂らしてユウに懇願する。そしてまたカウンターに頭をこすりつけて、お願いしますお願いしますと何度も呟いていた。
その男は客、というより、勇者の喫茶店の話を聞きつけて、勇者にある事の助力を依頼するためにやってきたのだった。
男は帝国貴族に仕える下男で、依頼とはその貴族を護衛する事だった。
通常、貴族であれば護衛は騎士団の仕事だ。もちろん無料ではないからそこそこの資金は必要だし、その資金が賄えなければ、あるいは冒険者ギルドに依頼して冒険者を護衛として雇う事も珍しくない。
ただし、騎士団と違って、冒険者では実力がピンキリでお金を積めば優秀な冒険者が護衛につく、というものでもない。
勿論冒険者ギルドとしてもプライドや信用の面があるから、出来るだけ腕の立つものを集めるし厳選もするが、その時々で面子も違うからどうしても実力はバラけることが多いし、いざという時に連携が取れる保証も無い。
何より護衛という仕事は他の仕事に比べるとどうしても安くなる。
入念に準備をするのは当たり前のことなのだが、護衛任務というのはどうしても拘束時間が長くなるし、依頼主に気を使わなければいけない面もあるし、其の上、危険な場所での護衛になれば、依頼主に害が及ばぬように常に神経を研ぎ澄まさなければならない。
もし依頼主に害が及んだり、よもや死んだりでもされると、完全にくいっぱぐれてしまう。保証はあってもそれまでの準備や苦労を考えると割に合わない事のほうが多い。
そんなわけで、魔物狩りの方が気楽だしあがりも上々、それに比べれば、苦労の割に支払いの安い護衛依頼は冒険者の間ではあまり人気がないのだった。
さて、『小道』のカウンターで涙と鼻水にまみれて主人の護衛を懇願する男に、ユウは困り果てていた。ギルドを通した依頼でもなければ、目の前の男も、男の主人である貴族も友人でもなければ知人ですらない。
ましてやユウは、勇者という職業は引退したし、同時に冒険者としての登録も解除してある。
いわば今のユウは、身分としてはただの一般人だ。
また、何故騎士団やギルドに依頼しないのかという疑問もある。話を聞けば条件も待遇も悪くないのだから、騎士団にせよギルドにせよいい人材を集める事ができるだろう。
騎士でもギルドの冒険者でもない自分がこれを請ければ両団体の面子が潰れる可能性だってなくはない。
そして何より、リンの事がある。
仮にこの依頼を受けるとしても、護衛している間、リンはどうするのか。
一緒に連れて歩くにせよ、それでは護衛に集中はできないし、誰かに預ける事はユウとしてはしたくない。ましてやリンを危険に晒すなどもってのほか。
いずれにせよ、この依頼を受けることはできない、と、ユウはそう思うのだが――
しかしながら、目の前の男の様子を見ると、なんだか引くに引けないところまで来ている様な鬼気迫るものを感じた。強く断る事もできずにユウはただ困惑するしかない。
「お客様。これ」
そこへリンがやってきて、おしぼりをその客に差し出した。
「うぅぉぉ……ありがとぉぉぅ、お嬢ちゃん。ぐすぐす」
涙と鼻水にまみれた顔で、男はリンからおしぼりを受け取るとごしごしと顔を拭いて、しまいにはブフォっとそのおしぼりで鼻をかんだ。
お嬢ちゃん、という言葉にリンは少しむっとした顔をしていたが、それは男には気づかれないくらいの一瞬で、いつもの平然とした無表情のままで男が鼻をかむまで見届けて、トットッとユウのところまで小走りに戻ってきた。
ユウを見上げるリンの眼は訴えている。
(お菓子出していい!?)
それはもうキラキラな一点の曇りもない純粋な眼差しで。
ユウは眼を閉じて人差し指と親指で眉間を押さえた。
最近のリンは自分が作ったお菓子を食べた人の反応を見るのがマイブームらしく、お客が来ると頼まれてもいないのにお菓子が出てくる。
時にはコーヒーが出る前にすでに客の後ろに、お菓子の乗ったトレイを持ったリンがいたりして、フーディ曰く
「軽くホラー」
なこともあった。それでもお菓子の評判は上場で、甘さを調節して、甘いものが苦手な人でも食べられるお菓子を作ってみたりもしている。
ただ、リンが実際に味見すると苦いらしくて、味見した瞬間のリンの顔は見ものであると、ユウは言う。
ところで、話は戻るが、目の前のこの客は店に入るなりユウの姿を見て、
「ゆ、ゆ、勇者様ぁぁぁっ!」
と飛び掛るように抱きつこうとしたばかりか、依頼の話をいきなりはじめたり、泣き出したりとコーヒー一杯すら頼まない。
喫茶店にきて何も注文しない客は結構いたりもするが、喫茶店でコーヒーを注文しないどころか護衛依頼を持ち込む客は果たして客なのだろうか。
そんな疑問を覚えるユウをよそに、リンにとっては店に訪れるもの全てが客らしく、目を爛々とさせてトレイに菓子を載せて今か今かとユウの許可を待っている。
お菓子は、甘いものとビターなものをそれぞれ一つずつ載せてあり、初めてのお客様に対しての備えは万全のようだ。
眉間を抑えたままリンのせかすようなねだるような視線を浴び続け、ユウはついに、うなずいた。
ため息とともに。
「どうぞ! お客様!」
相変わらずカウンターに頭をこすり付けて懇願し続けている客にリンが声を掛ける。
「甘いのが好きの時はこっち、甘いのがだめの時はこっち、です!」
客の前にお菓子を一つずつ、説明をしながら出していく。
さっきまで、どうかどうか、と涙ながらに訴えていた客は、突然の事にキョトンとして出されたお菓子を見つめる。
「はぁ……とりあえず落ち着いてくださいね。お話だけは聞きますので」
ため息笑顔のユウが、それでもまだ困ったような笑顔を浮かべて、リンのお菓子の横にコーヒーを副えた。
コーヒーとお菓子の香りが混ざり合って客の鼻腔をくすぐる。
そこで客ははっとしてユウの顔を改めてみた。
そこには困った笑顔の、その笑顔ですらとびきり素敵な女性が一人。
客の横には何かを期待しているかのような美少女が見つめている。
「これは……大変失礼をいたしましたあああああ!!」
ゴスン!
これまでよりひときわ大きく頭を振った客は、勢いでカウンターに思い切り頭を打ち付けてしまった。
「こ、コーヒーの……香りが……お菓子と……ぐふっ」
そして彼は息絶えた。
「いや、死んでない死んでない。」
ユウが違う違うと手を仰いでいる。
とにもかくにもユウは、リンの「訪れる人は皆客」という心意気に免じて、目の前の失礼な客の話を聞いてみる事にしたのだった。それは、少し落ち着きを取り戻したこの失礼な客が、コーヒーとお菓子を美味しいといってくれたから、というのもあったのだが。
この一件が、この先にどんな事をユウとリンの二人にもたらすのかは、まだ誰も知らない。
ユウの喫茶店『小道』にくる客は滅多にいない。
滅多に客が来ないし、来る客のほとんどは決まっている。
フーディ、パティ、トリシャ、時々ウォル一味。
一年も営業しておいてそれだけか、と思われるかもしれないが、辺境辺鄙な場所にある店ならば固定客があるだけましかもしれない。
通りすがりの旅人が珍しがって来店する、というのもそう珍しいことではないのだが、そもそもこの辺りを通る旅人自体が少ないので、珍しくない、というのは語弊があるかもしれない。
そんな、知る人ぞ知る人ぞ知る人ぞ知る……と一体何回繰り返せば良いのか、常連客が片手で数えられるほどの喫茶店の知名度は当然ながら限りなくゼロに等しい。
ユウの勇者としての知名度は天井知らずだが、それが喫茶店と結びつかない。
一時期帝都や港町にユウが姿を現した事もあって、辺境で喫茶店をやっている、というウワサがまことしやかに流れたこともあったが、誰もが一笑に付して、そのウワサはたちどころに立ち消えした。
その噂を聞いたユウを知る誰もが、ユウの喫茶店なら一度は行ってみたいと思ったであろうが、流石に勇者が喫茶店をやっているなんて今までに聞いた事もない。それに、もし本当に喫茶店を開くとしても、いくら引退したとはいえ故郷の村か、もしくは帝都など人の集まるところで開くだろうし、噂程度ではすまないと誰もが思っていたから、本気にするものなどいなくて、たちどころに噂が立ち消えしたのだった。
しかし、世の中には素直というか、悪く言えば馬鹿というか、とにかくそういう話を鵜呑みにしてしまう人も少なからずいる。
まして、勇者の助けが欲しいと思う人間ならば藁をも掴む想いでその噂に飛びつくだろう。
丁度、彼のように。
その日、喫茶店「小道」には最近では珍しい新規の客が訪れていた。
その客は、今店のカウンターに突っ伏して頭をぐりぐりとカウンターにこすり付けていた。
「その……困ったなぁ……」
その目の前、カウンターの奥にいる勇者ことユウは困惑の笑顔を浮かべている。
「どうか、お願いします! お店の休業期間分はきちんと別清算にてお支払いしまうから! どうか! どうかー!」
一瞬顔を上げた客の男は、涙を浮かべて、鼻水まで垂らしてユウに懇願する。そしてまたカウンターに頭をこすりつけて、お願いしますお願いしますと何度も呟いていた。
その男は客、というより、勇者の喫茶店の話を聞きつけて、勇者にある事の助力を依頼するためにやってきたのだった。
男は帝国貴族に仕える下男で、依頼とはその貴族を護衛する事だった。
通常、貴族であれば護衛は騎士団の仕事だ。もちろん無料ではないからそこそこの資金は必要だし、その資金が賄えなければ、あるいは冒険者ギルドに依頼して冒険者を護衛として雇う事も珍しくない。
ただし、騎士団と違って、冒険者では実力がピンキリでお金を積めば優秀な冒険者が護衛につく、というものでもない。
勿論冒険者ギルドとしてもプライドや信用の面があるから、出来るだけ腕の立つものを集めるし厳選もするが、その時々で面子も違うからどうしても実力はバラけることが多いし、いざという時に連携が取れる保証も無い。
何より護衛という仕事は他の仕事に比べるとどうしても安くなる。
入念に準備をするのは当たり前のことなのだが、護衛任務というのはどうしても拘束時間が長くなるし、依頼主に気を使わなければいけない面もあるし、其の上、危険な場所での護衛になれば、依頼主に害が及ばぬように常に神経を研ぎ澄まさなければならない。
もし依頼主に害が及んだり、よもや死んだりでもされると、完全にくいっぱぐれてしまう。保証はあってもそれまでの準備や苦労を考えると割に合わない事のほうが多い。
そんなわけで、魔物狩りの方が気楽だしあがりも上々、それに比べれば、苦労の割に支払いの安い護衛依頼は冒険者の間ではあまり人気がないのだった。
さて、『小道』のカウンターで涙と鼻水にまみれて主人の護衛を懇願する男に、ユウは困り果てていた。ギルドを通した依頼でもなければ、目の前の男も、男の主人である貴族も友人でもなければ知人ですらない。
ましてやユウは、勇者という職業は引退したし、同時に冒険者としての登録も解除してある。
いわば今のユウは、身分としてはただの一般人だ。
また、何故騎士団やギルドに依頼しないのかという疑問もある。話を聞けば条件も待遇も悪くないのだから、騎士団にせよギルドにせよいい人材を集める事ができるだろう。
騎士でもギルドの冒険者でもない自分がこれを請ければ両団体の面子が潰れる可能性だってなくはない。
そして何より、リンの事がある。
仮にこの依頼を受けるとしても、護衛している間、リンはどうするのか。
一緒に連れて歩くにせよ、それでは護衛に集中はできないし、誰かに預ける事はユウとしてはしたくない。ましてやリンを危険に晒すなどもってのほか。
いずれにせよ、この依頼を受けることはできない、と、ユウはそう思うのだが――
しかしながら、目の前の男の様子を見ると、なんだか引くに引けないところまで来ている様な鬼気迫るものを感じた。強く断る事もできずにユウはただ困惑するしかない。
「お客様。これ」
そこへリンがやってきて、おしぼりをその客に差し出した。
「うぅぉぉ……ありがとぉぉぅ、お嬢ちゃん。ぐすぐす」
涙と鼻水にまみれた顔で、男はリンからおしぼりを受け取るとごしごしと顔を拭いて、しまいにはブフォっとそのおしぼりで鼻をかんだ。
お嬢ちゃん、という言葉にリンは少しむっとした顔をしていたが、それは男には気づかれないくらいの一瞬で、いつもの平然とした無表情のままで男が鼻をかむまで見届けて、トットッとユウのところまで小走りに戻ってきた。
ユウを見上げるリンの眼は訴えている。
(お菓子出していい!?)
それはもうキラキラな一点の曇りもない純粋な眼差しで。
ユウは眼を閉じて人差し指と親指で眉間を押さえた。
最近のリンは自分が作ったお菓子を食べた人の反応を見るのがマイブームらしく、お客が来ると頼まれてもいないのにお菓子が出てくる。
時にはコーヒーが出る前にすでに客の後ろに、お菓子の乗ったトレイを持ったリンがいたりして、フーディ曰く
「軽くホラー」
なこともあった。それでもお菓子の評判は上場で、甘さを調節して、甘いものが苦手な人でも食べられるお菓子を作ってみたりもしている。
ただ、リンが実際に味見すると苦いらしくて、味見した瞬間のリンの顔は見ものであると、ユウは言う。
ところで、話は戻るが、目の前のこの客は店に入るなりユウの姿を見て、
「ゆ、ゆ、勇者様ぁぁぁっ!」
と飛び掛るように抱きつこうとしたばかりか、依頼の話をいきなりはじめたり、泣き出したりとコーヒー一杯すら頼まない。
喫茶店にきて何も注文しない客は結構いたりもするが、喫茶店でコーヒーを注文しないどころか護衛依頼を持ち込む客は果たして客なのだろうか。
そんな疑問を覚えるユウをよそに、リンにとっては店に訪れるもの全てが客らしく、目を爛々とさせてトレイに菓子を載せて今か今かとユウの許可を待っている。
お菓子は、甘いものとビターなものをそれぞれ一つずつ載せてあり、初めてのお客様に対しての備えは万全のようだ。
眉間を抑えたままリンのせかすようなねだるような視線を浴び続け、ユウはついに、うなずいた。
ため息とともに。
「どうぞ! お客様!」
相変わらずカウンターに頭をこすり付けて懇願し続けている客にリンが声を掛ける。
「甘いのが好きの時はこっち、甘いのがだめの時はこっち、です!」
客の前にお菓子を一つずつ、説明をしながら出していく。
さっきまで、どうかどうか、と涙ながらに訴えていた客は、突然の事にキョトンとして出されたお菓子を見つめる。
「はぁ……とりあえず落ち着いてくださいね。お話だけは聞きますので」
ため息笑顔のユウが、それでもまだ困ったような笑顔を浮かべて、リンのお菓子の横にコーヒーを副えた。
コーヒーとお菓子の香りが混ざり合って客の鼻腔をくすぐる。
そこで客ははっとしてユウの顔を改めてみた。
そこには困った笑顔の、その笑顔ですらとびきり素敵な女性が一人。
客の横には何かを期待しているかのような美少女が見つめている。
「これは……大変失礼をいたしましたあああああ!!」
ゴスン!
これまでよりひときわ大きく頭を振った客は、勢いでカウンターに思い切り頭を打ち付けてしまった。
「こ、コーヒーの……香りが……お菓子と……ぐふっ」
そして彼は息絶えた。
「いや、死んでない死んでない。」
ユウが違う違うと手を仰いでいる。
とにもかくにもユウは、リンの「訪れる人は皆客」という心意気に免じて、目の前の失礼な客の話を聞いてみる事にしたのだった。それは、少し落ち着きを取り戻したこの失礼な客が、コーヒーとお菓子を美味しいといってくれたから、というのもあったのだが。
この一件が、この先にどんな事をユウとリンの二人にもたらすのかは、まだ誰も知らない。
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