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第二章

蒼馬とサタナに安らぎを

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俺はサンダルフォン戦で何もできなかった自分を恨み、荒れていた。

「蒼馬少し休んだらもう2日も帰ってきてないじゃない、そんなんじゃ体壊すわよ」

俺は新しい技の開発に没頭していて、サタナの声を音としてとらえていなかった。

「もうちゃんと休みなさいよね、ここにご飯置いとくから食べなさいよ」

サタナはバベルの塔へ行ってルシファーに言った。

「ねえ蒼馬もう二日も帰ってないわよ、寝てないみたいだし、ご飯も食べてないのよ」

「そうか、そんなに自身の無力が悔しかったか、儂に任せておけお前も寝てないんだろ」

「なんでそれを・・・」

「そういうことはちゃんと目の下のクマを消してから言うんだな」

「あっ、分かってるわよ、蒼馬のこと頼んだからね」

そういってサタナはまた研究室にこもっていた。

「本当にあいつらは困ったやつらだ世話が焼ける、ベルゼブブ、サタナの方は任せていいか」

「お任せください」

「じゃあ儂はちょっと蒼馬のところへ行ってくるか」

ルシファーは蒼馬のもとへ行き、蒼馬の悩みを聞いてやることにした。

ルシファーが何度か声をかけたが蒼馬は技の開発に熱中してるあまり何も聞こえていなかった。ので軽く攻撃をしてみた。

「うわ、何だ天使の奇襲か」

危険を感じ取ることはできるようだ、だが立って間もなく倒れてしまった。

「しょうがない、儂が担いでやろう、話は起きてからだ」

ルシファーは蒼馬をバベルの塔に連れて帰ると、汚れを流し寝かせてやった。気が付くとまた外に出かねないので夢魔の力を借りて、深く眠らせた。

俺は今なぜか寝ている、おかしいな俺は実戦上で技の開発をしてたんじゃ、それに妙に体が重い外に出ないように縛られてるのか・・・は

目を覚ますと俺の隣にはサタナがいてなぜか俺は今抱き枕のようになっている。

「蒼馬~大丈夫よあなたが苦しい時には私が何とかしてあげるからね」

「おい、起きろサタナ苦しいし、あ」

こいつ結構胸がでかい着やせするタイプなのか、それになんかいい匂いも・・・、俺はまた眠ってしまった。

今度はサタナが目を覚ました、あれ私研究室にいたはずじゃ、ん、蒼馬が私に抱き着いて・・・あ、逆かまだ起きてないようだしこのままでも

バンッ、扉が勢いよく開いた。

「蒼馬大丈夫、倒れたって聞いたけど・・・て、あんたたち何してんのよ」

ラドゥエリエルが入ってきた。

「離れなさいよ」

俺とサタナはラドゥエリエルに無理やり起こされた。

「何だよ~」「何よ~」

「あなたたちを心配してきてみれば、何をしてるんですか」

「お前はサンダルフォンの心配でもしとけよ」

「そうよそうよ、折角いい感じになってたのに・・・」

「え、蒼馬も私を邪魔っていうの・・・」

ラドゥエリエルは天界に飛んで帰ってしまった。

俺とサタナは寝ていたときのことを思い出し、赤面していた。

「あのごめんな、なんかお前に抱き着かれてると妙に落ち着いて」

「いいわよ、私の方からあなたのベッドに行ったみたいだし」

二人は少し落ち着くことが出来たようだ。


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