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第二章

天使の王子 ミカエル

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俺とサタナはルシファーに呼ばれ、バベルの塔に戻っていた。

「話って何だろうな、またルシファーが変なことでも考えたのかな」

「そうでしょうまた使われるんでしょう」

俺たちはそんな話をしながらバベルの塔を登り切った。

「帰ってきたか、蒼馬、サタナエル」

ルシファーはどこか思いつめた顔をしていた。

「どうしたんだそんな深刻そうな顔して何かあったのか」

「ミカエルが動き出した、今朝サタンが率いていた軍団がミカエルに負けたとの報告があった」

「あのサタンさんが・・・」

「そこで儂たちは、全軍を持ってミカエルを倒し、サタンを助けに行くこととなった・・・、この戦いに参加すると死ぬかもしれん、儂としては来てほしくないんだが、戦力が欲しいんだ」

「分かった、俺も行くよ」

「いいの、死んじゃうかもしれないんだよ、あなたは別に神を倒そうとしているわけじゃないんでしょ」

「そうだが、俺はこいつらと長く居過ぎた、情がうつっちまってる、俺はこいつらを見捨てられね」

「分かった、じゃあ私も行くわ戦力は多い方がいいんでしょ」

「でもお前いいのか、神に逆らったら・・・」

「いいのよ、どうせ戻っても神に使われるだけなんだし、それだったらあなたと闘うわ」

言い返そうと思ったが、サタナと別れるのは俺も嫌だ、一緒に戦って勝った方が何倍もいい。

「そうか、お前たち二人とも参加してくれるのか、すまないなよろしく頼む」

「ああ任せてくれ、絶対に勝たせてやる」

「ええ任せておきなさい」

俺たちはそう言うと準備を始めた。

「頼もしくなりましたね、それにサタナエルとも仲良くなったみたいですし」

「そうだな、あいつはたぶん大きくなるぞ、全知の神も驚くすごい奴に、なんせ儂が見つけ出した逸材なのだから」

とまるで親のようなことを言うなと思いながら俺は準備を始めた。

そして俺たちはサタンが敗れたという場所に向かい始めた。かなり遠くにあるので、食料や目立つことも考え、七つの大罪と俺とサタナだけで向かうことになった。とはいっても大きすぎるレヴィアタンは海から向かってもらうことになった。

俺たちがサタンが敗れたところが見えるところまで近づきその方向を見ると、サタンは磔にされておりその横には羽の生えた神々しく炎を片手に持った男が立っていた。

「あれはウリエルか、まさかサタンはウリエルとミカエルの二人を相手にしていたのか」

ルシファーが驚いていた、それもそのはずウリエルとミカエルは四大天使ともいわれ悪魔には恐れられている存在なのだ。そんな人たちを一人で相手にしていたんだからサタンさんはとてつもなく強いということになる。

「どうする二手に分かれるか、ミカエル組とウリエル組に」

と蒼馬が提案した。

「そうだな、名前はダサいが、それがいいだろうではウリエル組は速く動けて臨機応変に動ける蒼馬とサタナエルに頼む、そしてミカエルは儂たちに任せろ」

いいこと言ったんだから名前のセンスは気にすんなよな。

「そうだな、虫が使えるベルゼブブさんが欲しかったけど、ミカエルの強さは化け物級だというからな」

そして俺たちは空気の濃度を変え姿を隠してウリエルのほうへと近づいた。




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