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王城編
49(ネイサンside)
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* * * *
王城で生活し始めた等とは知らないネイサンは、アレクとバルトが村に居ない事に気付き何処へ「逃げたのだ」と怒り心頭だった。
「アイツら恐れをなして逃げ出したに違いないよネイサン」
「そうだよ、アレクとバルトより強い男は村に君しか居ないんだから」
自分より強く恰好良いアレクが憎たらしかった。
老若男女問わず好かれる性格、それに美しい面立ち。
所作すら平民とは思えぬ程に繊細だったからこそ、怪我を負わし動きを封じようとしたが、上手く行かなかった。
「・・・うるせぇよ。奴との決着がついて居ないのに、
逃げられたと有っては俺の恨みは消えやしねーよ」
ネイサンはアレクに「勝たなければ」気が済まないのだ。
そんな時、王都から戻って来たで有ろう商人が王都で見聞きした情報を村人へと話して居た。
「何でも第二王子様と言う方が見つかったそうでな、
爵位が有る全ての人物へ通達するそうだ」
「目出度い事では有るが、
何故、見つかったと言うんだろうな」
「何でも?王様が王妃様と婚姻する前に
恋人関係だった女性との間に子供が居たと最近、
判ったそうでな、数日中にはお披露目されるらしい」
「爵位の有る人物だけが顔を拝見できるって言うのは
判るんだがな、俺たちだって知りたいよなぁ」
「姿絵は書かれるんじゃないか?
流石に第二王子様ともなれば公爵以上の身分しか
嫁として望んで貰えないだろうがな」
「確かになー」
大人は噂が好きだな…とネイサンは思ったのだが、次の言葉で凍り付き怒りが込み上げる事になる。
「で、第二王子様の名前とかは知り得て居るのか?」
「確かアレクシス・デ・ギルヴィア様と言うらしい」
「「「アレクシスだとぉ?!」」」
「お前たち、ここだから許されるが王都でアレクシス様を呼び捨てにしたら
不敬罪で処罰を受けるぞ?」
「す、すみません、おじさん。
俺たちの幼馴染が同じ名だったから
びっくりして…」
(まさかだよな?まさかあのアレクが第二王子とか言うんじゃないだろうな)
「そう言えば村のアレクシスとバルトが居なくなってるな。
まあバルトは騎士になると言ってたから、
一緒に王都へ向かったのかもしれないな」
「顔見世ってするのでしょうか」
「ああ王都では民に第二王子を紹介する意味も込めてお披露目は有るらしいが、
何時あるか、って言うのは聞いて無いよ」
(だったら今から出立しても間に合うかも知れない)
バルトとアレクに一度でもイイから勝利したい…と言う思いでネイサンは、他の2名と共に王都へ向け村を出て行く決意を決めた(彼らが王子で有るアレクに挑んだとしても負けると言う事に気付く事は無い)
王城で生活し始めた等とは知らないネイサンは、アレクとバルトが村に居ない事に気付き何処へ「逃げたのだ」と怒り心頭だった。
「アイツら恐れをなして逃げ出したに違いないよネイサン」
「そうだよ、アレクとバルトより強い男は村に君しか居ないんだから」
自分より強く恰好良いアレクが憎たらしかった。
老若男女問わず好かれる性格、それに美しい面立ち。
所作すら平民とは思えぬ程に繊細だったからこそ、怪我を負わし動きを封じようとしたが、上手く行かなかった。
「・・・うるせぇよ。奴との決着がついて居ないのに、
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爵位が有る全ての人物へ通達するそうだ」
「目出度い事では有るが、
何故、見つかったと言うんだろうな」
「何でも?王様が王妃様と婚姻する前に
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判ったそうでな、数日中にはお披露目されるらしい」
「爵位の有る人物だけが顔を拝見できるって言うのは
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流石に第二王子様ともなれば公爵以上の身分しか
嫁として望んで貰えないだろうがな」
「確かになー」
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「で、第二王子様の名前とかは知り得て居るのか?」
「確かアレクシス・デ・ギルヴィア様と言うらしい」
「「「アレクシスだとぉ?!」」」
「お前たち、ここだから許されるが王都でアレクシス様を呼び捨てにしたら
不敬罪で処罰を受けるぞ?」
「す、すみません、おじさん。
俺たちの幼馴染が同じ名だったから
びっくりして…」
(まさかだよな?まさかあのアレクが第二王子とか言うんじゃないだろうな)
「そう言えば村のアレクシスとバルトが居なくなってるな。
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「顔見世ってするのでしょうか」
「ああ王都では民に第二王子を紹介する意味も込めてお披露目は有るらしいが、
何時あるか、って言うのは聞いて無いよ」
(だったら今から出立しても間に合うかも知れない)
バルトとアレクに一度でもイイから勝利したい…と言う思いでネイサンは、他の2名と共に王都へ向け村を出て行く決意を決めた(彼らが王子で有るアレクに挑んだとしても負けると言う事に気付く事は無い)
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