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本編
END
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私はあいつがいなくなったあとも。
たくさんの勇者を見送った。
そして…皆帰ってこなかった。
私はお父様にお願いして…石碑を建ててもらった。
名前は掘れない。
だって知らないもん
…名前も知らないうちに…皆死んでったんだ…
「…ずるいよ。皆は…」
私は日課のお参りを終え立ち上がった。
「さて…そろそろ次の勇者が来る頃かな…」
前回は弱っちかったしね
少しは強い人が来てくれるといいんだけど
私は王宮の広間に出た。
…そういえばあれからもう何年も経ってるんだろ
向こうの世界はどれくらい進歩したのかな
「…優馬が来てくれたらいいのに…」
「俺がなんだって?」
「ひゃぁ!!」
私はびっくりして咄嗟に距離をとった。
「ゆゆゆゆゆ優馬!?」
「…テンパりすぎだ。来るのが遅くなった…ごめん」
優馬は優しく私を抱きしめた。
「…ちなみに。勇者召喚じゃないからな」
「…え?」
私は少し離れて優馬を見上げた。
「向こうの世界で…シィンクルの完全仮想型のゲームが出来上がったんだ。要するに…現実の意識をゲームの中に入れられるようになったんだ」
「え?何それ?やりたい」
「最後まで聞け。それで…俺はなんとかそれを手に入れてプレイしたんだ。そしたら奇跡的にここと繋がった。だからほら」
優馬は離れて後ろを見せた。
優馬の後ろにはたくさんのプレーヤーがいた。
…!?
こいつ…知ってたな…
私は少し浮かんできていた涙をふき…笑顔で皆に向き合った。
「ようこそ!!勇者様!!」
たくさんの勇者を見送った。
そして…皆帰ってこなかった。
私はお父様にお願いして…石碑を建ててもらった。
名前は掘れない。
だって知らないもん
…名前も知らないうちに…皆死んでったんだ…
「…ずるいよ。皆は…」
私は日課のお参りを終え立ち上がった。
「さて…そろそろ次の勇者が来る頃かな…」
前回は弱っちかったしね
少しは強い人が来てくれるといいんだけど
私は王宮の広間に出た。
…そういえばあれからもう何年も経ってるんだろ
向こうの世界はどれくらい進歩したのかな
「…優馬が来てくれたらいいのに…」
「俺がなんだって?」
「ひゃぁ!!」
私はびっくりして咄嗟に距離をとった。
「ゆゆゆゆゆ優馬!?」
「…テンパりすぎだ。来るのが遅くなった…ごめん」
優馬は優しく私を抱きしめた。
「…ちなみに。勇者召喚じゃないからな」
「…え?」
私は少し離れて優馬を見上げた。
「向こうの世界で…シィンクルの完全仮想型のゲームが出来上がったんだ。要するに…現実の意識をゲームの中に入れられるようになったんだ」
「え?何それ?やりたい」
「最後まで聞け。それで…俺はなんとかそれを手に入れてプレイしたんだ。そしたら奇跡的にここと繋がった。だからほら」
優馬は離れて後ろを見せた。
優馬の後ろにはたくさんのプレーヤーがいた。
…!?
こいつ…知ってたな…
私は少し浮かんできていた涙をふき…笑顔で皆に向き合った。
「ようこそ!!勇者様!!」
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◇◆◇あらすじ◇◆◇
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