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「捕まえたっと…」
「ぷー…タール様足速い…」
「王族だからね。人間じゃないんだ。」
「…え?」
「僕は龍人なんだよ?知らなかった?」
「知らない!!」
マジですか…
この世界獣人いるのね…
知らなかったわー
見たことないもん
「…シュルクは?」
「人間だと思うよ?僕と結婚したら変わるかもだけど…」
そうですか
それなら尚更逃げなければ!!
人間卒業したくないよ!!
「嫌~人間卒業したくない~」
「…そんな嫌?」
「嫌!!」
「傷つくなぁ…そんな事言われると…」
「ご…ごめんね?」
何故か最後が疑問形になってしまった。
「で…でもね?シュルク人間でいたいの。」
「?何言ってるの?って言ったんだけど?」
「…え?」
「それにもしなったとしてもハーフだから人間のままだよ?」
「…それでもい~や~!!」
私はじたばたと暴れタール様の腕の中から抜け出した。
「逃げるの~」
「逃がさないよ。」
「脱走…」
「する所なんてないでしょ?」
「自殺…」
「僕がさせるとでも思う?」
「暗殺…」
「されたいの?」
「誘拐…」
「そんな輩は徹底的に叩き潰すよ?」
「お父様のとこ帰る~」
「外出禁止でしょ?」
「逃げ道潰された~」
「自業自得でしょ。のこのこついてきたんだから。」
タール様はかなりの秀才のようです…
逃げ道がありません~
逃げ道がない→逃げれない→強制的に結婚→逃げれない→獣人化
おぅふ…
やばい未来が見えたぜ…
「逃げ…」
「逃がさないって言わなかった?龍は嫉妬深いんだよ?」
「いっそ殺して~」
「僕の手で殺せと?」
「殺し屋~」
「…僕が(殺し屋を)殺す。」
「恥ずか死ぬ…」
「死んだら後追うからね?」
マジですか…
死んだ後までつきまとわれるんですか…
さて…この王子…どうやって振り切ろう
「…い…」
「ん?声が小さくて聞こえなかった。もう1回言って?」
「そんなことするタール様は大嫌い!!」
私はそう叫んだ。
すると…タール様は固まって動かなくなった。
あれ?
解決方法あったの?
「お…おーい?」
声をかけたがピクリとも動かない。
「逃げるチャンス!!」
そう思い走ろうとしたが走れなかった。
タール様が動き出していた。
「逃がさないよ。永遠にね。」
「ふぇぇ…シュルク3歳なのにぃ…未来が…一択しかないよぉ…」
「幸せな未来でしょ?」
「不幸!!家に帰して~」
「ここが家になるんでしょ?部屋戻るよ。」
タール様は私を抱き抱えたまま部屋へ戻った。
私は人形かなんかですか…
玩具なんですか…


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