転生しました!!

如月花恋

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大人リィ

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「リィ。大丈夫か?」
「…うん…ちょっと気持ち悪いけど…」
私は起きてすぐ吐き気をうったえた。
「無理もない。もう秋になったというのに海に落ちるとはな。」
「…あれは…あの男のせい…げほっ…」
「寝てろ。心配かけんな。」
レオンはそう言って私を寝かした。
「…レオン…横になると吐きそう…」
「…寝るのも無理か…」
レオンはクッションを挟み私をベットの上に座らせた。
「げほっ…」
「なんだ?風邪ひいたか?」
「違う…なんか…違う…」
私はレオンから水を貰いそれを飲んだ。
「…息が…出来ない…苦しい…」
「はぁ!?待ってろ。」
レオンは慌てて部屋を出て行った。
「…この程度の演技で騙されるのね。」
私はメイド達の目を盗み窓から飛び降りた。
「体調の悪さなんて眠ってる間に自然治癒したっての。」
私はそのまま走った。
止まっているとすぐに場所が見つかり捕まってしまうからだ。
「…はぁ…はぁ…ここまで…来れば…」
私はもうとっくに城を出ていた。
「…森?」
たどり着いたところは昔邪鬼兄様と訓練のために来た森に似ていた。
「…だとしたらモンスターが出る…」
私はそう思ったがそのまま奥に進んだ。
「…やっぱ出た。」
私が出会ったのは体調10mはありそうな龍だった。
「…白龍!!」
私は手を上に伸ばし白龍を呼んだ。
「…戦って。go!!」
私は白龍を龍と戦わせた。
多分レベルは白龍の方が低い。
「…間に合わないかも…」
私は戦いを見ていてそう思った。
先程から傷ついているのは私の白龍ばかり。
「…仕方ない。戦うか…」
私は4枚の霊符を用意した。
「…かの精霊たちよ。古の契約に基づき我の剣となれ!!」
私がそう言うと4枚の霊符から私と同じくらいの背の精霊達が出た。
「…精霊。白龍の手助けをしなさい。相手の龍は殺しても構わないわ。」
私がそう言うと精霊達は龍に向かっていった。
そしてその数分後…
「倒しちゃったよ…」
白龍が苦戦していた龍は4人の精霊が倒してしまった。
「それにしても追手が来ないなぁ…入れないのかな?」
私は試しに森から出てみた。
すると森を取り囲むようにして兵が立っていた。
「あら~…本当に入れなかっただけなのね…」
「リィ!!よくも騙したな!!」
「騙されるレオンが悪い。」
「なんだと?」
「…私の体調悪さなんて寝ていればいつかは治る。自然治癒能力上げておいたから。多分…これも治る。」
私は剣を作り出し腕を切った。
「おい!!」
「まぁ見てて。」
その傷は1分もしないうちに塞がった。
「ね?傷が深くなければすぐ治る。」
「…それでも城から出るな。帰るぞ。」
レオンは私を無理矢理馬車に乗せた。
「待って!!精霊達が!!」
私は霊符に急いで精霊を戻し白龍も転送した。
「…ふぅ…疲れた…」
私は馬車の椅子で丸くなって眠った。
レオンはどうやら馬に乗っているらしい。
馬車の中には私しかいない。


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