転生しました!!

如月花恋

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大人リィ

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「ふぁ…寝てた?」
私が目覚めるとメイド達が忙しく動いていた。
「皆?どうしたの?」
「王女様がいらっしゃるんです。リィ様も早くお支度なさってください。」
メイド達はそう言って私を着替えさせた。
「…お腹空いた…」
私はこの前莉鬼姉様から貰ったお菓子を食べた。
「…ふぃ…」
私が椅子に座って休んでいるとレオンがやって来た。
「リィ。体は大丈夫か?」
「うん。元気いっぱいだよ。」
「なら行くか…体調悪くなったら言えよ?運動は禁止。はしゃぐな。」
「分かってるって。」
私は車椅子に乗せられ別の部屋へ向かった。
「今から会うのは俺の妹だ。今年で…17だな。」
「私より2歳年上…」
「後…気をつけろ。あいつは…スカィルは危ない。」
「スカィルって言うの?」
レオンはある部屋の前で止まった。
そしてノックをし返事があったため入った。
「…初めまして。リィ・ウル・ウィール・サンライトです。」
私は車椅子から立ち上がって挨拶をした。
「おい!!無理すんなって。」
「大丈夫よ。」
と言ったが私はすぐに車椅子に座った。
「…ろくに立てもしないやつか…腑抜けだな。」
スカィルはそう言い放った。
「…え?」
「スカィル!!リィのことを悪く言うな!!お前なぜ帰ってきた!!」
「悪い?ここが私の家なのだけれど…」
「お前は嫁いだはずだろ!!ここはリィと俺の家だ!!出ていけ!!」
「冷たいわね…兄様。」
スカィルがレオンに抱きついた。
私はそれを見て何だか胸がムカムカした。
「レオン…から…離れて…ください。」
私は車椅子から立ち上がりレオンからスカィルを離した。
「リィ…体は?」
「平気…よ。このぐらい…」
「どうやらそのようには見えないけど?…あなた熱あるでしょ。顔が赤いわ。」
「リィ?本当か?」
「…これは別に問題ない。」
私はスカィルの方へ1歩踏み出した。
「…その心意気…素晴らしいわ。家の国で冒険者にならない?王妃なんて放棄してさ。」
「まさかお前!!夫に黙って来ただろ!!」
「…私は王妃の座を離れる気はありません。レオンは私のです…誰にも渡さないんだから!!」
私の瞳は赤く光り背中から黒い…悪魔のような翼が片方だけ出た。
「…悪魔。」
「…レオンのためだったら悪魔にも魂を売るわ。私に死は存在しない。魂自体を捨ててしまえば尚更ね。」
私はそう言いながら剣を構えた。
「リィ!!やめろ!!」
「…レオンから手を引いて。さもなければ私が叩きのめす。」
「…危ないヤツね。どうしてこんな野蛮な娘を嫁にしたの?」
「関係ないだろ。帰れ!!」
「はいはい。帰りますよ。」
スカィルが部屋から出て行くと私はその場に崩れ落ちた。
「リィ!!」
「…あ…私…また…」
私は持っていた剣で自らの腕を少しだけ切った。
「何やってる!!すぐに手当を…」
「来ないで!!」
私はそう叫ぶと足元に血で魔法陣を書いた。
「どうか神様。私の…魂を捧げます。私が間違いを侵さぬよう罰を与えてください。」
私はそう祈った。
すると傷口が塞がれ模様が刻まれた。
「呪い…の文様…か…」
私は倒れた。
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