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本編

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ぱくっ
味は…パプリカに似てる?
うぅ…嫌いなんだけどなぁ…
私はコックさん達のいない隙にいくつか食材の味見をしていた。
トマトっぽいのどこだろ…
私がごそごそと漁っていると後ろから誰かに捕まった。
「お嬢様!!何をしているんですか!!」
う…捕まった…
まだトマト見つけてないのに…
「まさか生で食べてたんですか!?」
…誰?
この人
その人はいきなり指を口に突っ込んできた。
え!?
吐いちゃう!!
吐いちゃうからぁ!!
「吐いてください!!」
「やぁぁ!!」
私は指を噛んでなんとか逃げ出した。
…あ
名前の確認してない…
まぁ味が分かっただけいっか
私は自分の部屋に戻り置いてあった紙に食材の絵と味を書いた。
もちろん日本語で
「…う~ん…分かったのはパプリカときゅうりとじゃがいもとにんじんかぁ…たまねぎとお肉とカレー粉があればカレーが作れるんだけどなぁ…」
そういや調味料の確認してないや
…まだまだやることあるなぁ…
お米も探したいし…
主食がパンとか無理
お米大好き!!
パンは1日に最大でも2食で!!
コンコン
誰か来た?
「…シア。ちゃんと吐いた?」
「ん?」
「生で食べちゃいけないんだよ。除菌魔法はしてあるといえど…」
…あぁ
それか
だからサラダがないのか
…生で食べるって概念がないのかな
だったらゆで野菜から始めれば…いつかは?
「シア。聞いてる?」
「ん。聞いてない」
「こら」
パパは私の頭を軽く小突いた。
「口開けて」
私は言われた通り口を開けた。
すると口の中に何かが投げ込まれた。
「飲んで」
ごくん
「パパ。これ何?」
「下剤」
え!?
飲み込んじゃったよ!?
えっと…えっと…こう…お腹の中から下剤だけを出すイメージで…
すると私の手の中に飲み込んだはずの下剤が現れた。
よし!!成功!!
私はそれをパパに見つからないように捨てた。
「…はぁ。まさかメイドの隙をついて調理場に行くとはなぁ…」
「…パパ。スープに入っていたのってニコラとチースタだっけ?」
「ん?そうだよ?」
…図鑑でもあればな
調べられるのに

でも私文字読めないや
意味無いか
「シア。明日公爵令嬢と会うんだよね?」
「うん」
「じゃあ今日は早く寝ないとね」
そか
寝坊したくないしね!!
あとご飯の改善早くして!!
…レシピさえ
レシピさえ分かれば…
自分で作れるのに…
タマ様に頼ろう!!
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