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再婚したようです
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「全く…ママってばおっちょこちょいなんだから…」
私は小さなクラッチバッグを持って高級料理店に来た。
…というかママにこんな財力あったっけ?
いつもオシャレしてるのは知ってるんだけど…
…まぁ記者だしってぐらいにしか思ってなかったよ?
「…ここか」
私は目的のお店のドアを開けた。
「いらっしゃいませ」
「…あの。ここに椎名優莉奈という人いませんか?娘なんですけど…お母様に呼ばれてしまって」
「椎名様とお連れのお方でしたらこちらです」
…お連れのお方?
誰かいるの?
…友達か?
私はウェイターの人について行った。
「あら。千夏。遅かったじゃない」
「マ…お母様。そちらの方は?」
「…優莉奈…まさか話してなかったの?」
…あ
ママのこと呼び捨て…
「話したと思うわよ?一昨日ぐらいに」
「一昨日…?」
私は首を傾げた。
…一昨日…何か言われたような
「そういえば千夏ったらあの時寝ぼけてたわね」
「…お母様…そういう時に私に何を言っても無駄だと知っているでしょう?」
「そうね」
…知ってて言ったのか
尚悪い
「まぁ千夏ちゃん…?も座って」
「はぁ…」
私は椅子を引かれたのでとりあえず座った。
「千夏。一昨日も話したけどママ…再婚します♪」
「…へ」
あ
今外面使うべきとこだった…
「再婚相手の相沢裕翔です。で…こっちが」
あ
他にもいたんだ
目に入ってこなかったよ
「長男春斗です」
「次男秋斗だ」
「三男冬真だよ」
…春、秋、冬
…春斗と秋斗は双子か何か…?
年も近そうだし
「…椎名千夏です」
「ちなちゃん。これからよろしくね」
…は?
ちなちゃん…?
「ちな。よろしくな」
「ちなお姉ちゃん…夢みたい。僕にお姉ちゃんが出来るなんて」
…だからなんで『ちな』?
しかも1人は弟か
「確か千夏ちゃんは高一だっけ?」
「はい。そうです」
…プライバシーの侵害
個人情報の流出…
「じゃあ僕達と同じだね」
…マジか
…再婚相手と同じ学年
「…マ…お母様。私帰る」
「え?まだ挨拶しかしてないのよ?」
「帰る。今日友達と遊ぶ約束してるから」
「あらそうなの?明日には引っ越しするから荷物纏めておいてね」
行動全てが早いわ
…どうしよ
荷物…荷物かぁ…
「…捨てなきゃ…ダメ?」
「ダメよ。これを機会にどんどん捨てていくのよ」
「無理!!だってあれは…!!」
私は唇を固く結んだ。
…あれ…片付けなきゃいけないの?
1人じゃ無理だよ?
…最低でも男手1人分は…
ちらっと再婚相手の連れ子を見た。
…無理
話しかけるとか…無理
「ん?何?ちなちゃん」
…無理
帰ろ
私はカバンを持ってお店を出た。
…あ
結局何も食べてない…
帰りに何か買っていかなきゃなぁ…
…からあ〇クンでいいや
あれ何気に好きなんだよね
美味しいし
…量は少ないけど小腹が空いたくらいなら抑えられるし
私はカバンの中身を確認して…固まった。
しまったぁぁ!!
お財布忘れてきた!!
…マジか
ママのお使いだけだと思ってたから置いてきたんだった…
はぁ…腹ペコのまま帰るのかぁ…
「お腹空いたよ…」
家まで後徒歩数分だし…なんとかもつかな…
「ただいま……ごはん…」
私はすぐにカバンをソファーに放り投げて戸棚を開けた。
「ラッキー!!パン発見!!」
…フランスパンか
確か常備してたスープあったよなぁ…
「…コーンスープとカボチャスープ…あとトマトスープか」
…よし!!
コーンスープにしよう!!
私はフランスパンを小さく切り分けてオーブントースターに入れた。
…焦げないように注意っと…
ぐぅぅとお腹が鳴った。
…何かお腹に入れなきゃ
私は仕方なくまた戸棚を開けた。
…ご飯前に食べるのは気が引けるんだけどなぁ
そしてお菓子を取り出した。
…これ食べるしかないか
1枚だけ…
私はクッキーを口に入れて電気ポットでお湯を沸かした。
…スープカップどこだっけ?
あ…あった
ちょうどその時オーブントースターが焼きあがったことを知らせた。
このままだと熱いから冷ましておいて…
そしてスープの中身をカップに入れお湯を注いだ。
…よし
準備万端
その時プルルルルと電話の音が鳴った。
…誰だよ
「はい。もしもし?」
『あ。なつ~?』
「…はぁ。ひな。何の用?」
『今度合コンやるからなつも来てよ。男子のスペック高いよ~?』
「…ひな。私が興味ないこと知ってて誘ってる?」
『もち。だってなつしか頼れる人いないし…お願い!!人数合わせに手伝って!!』
「…了解。日時は?」
『来週の日曜日。駅前のカラオケ店で』
「…分かった。じゃあ切るよ。ご飯食べようとしてたところだから」
『は~い。じゃあ日曜よろしくね~』
友達との電話を終え携帯を置いた。
あ
また着信音変えるの忘れてた
今のうちに変えておこ…
そしてご飯を食べ終えてまったりしているとママが帰ってきた。
「千夏。もう少し愛想よく出来ないの?」
「…無理。それに明日引っ越しってのも無理」
「まだ荷造りしてないの?ほら。ママも手伝うから今からやるわよ」
「えぇ~…引っ越したくないのに…」
ママが幸せになるのは嬉しいんだけどね?
あのお部屋を片付けるのはちょっと…
「なら春斗くん達に手伝ってもらう?」
「1人でやります」
私は即答した。
うん
手伝ってもらわなくていい
どこに黒歴史があるかわかんないし
…アルバムとか見られたら軽く死ねる
私はすぐさま部屋に入り荷物を纏めた。
私は小さなクラッチバッグを持って高級料理店に来た。
…というかママにこんな財力あったっけ?
いつもオシャレしてるのは知ってるんだけど…
…まぁ記者だしってぐらいにしか思ってなかったよ?
「…ここか」
私は目的のお店のドアを開けた。
「いらっしゃいませ」
「…あの。ここに椎名優莉奈という人いませんか?娘なんですけど…お母様に呼ばれてしまって」
「椎名様とお連れのお方でしたらこちらです」
…お連れのお方?
誰かいるの?
…友達か?
私はウェイターの人について行った。
「あら。千夏。遅かったじゃない」
「マ…お母様。そちらの方は?」
「…優莉奈…まさか話してなかったの?」
…あ
ママのこと呼び捨て…
「話したと思うわよ?一昨日ぐらいに」
「一昨日…?」
私は首を傾げた。
…一昨日…何か言われたような
「そういえば千夏ったらあの時寝ぼけてたわね」
「…お母様…そういう時に私に何を言っても無駄だと知っているでしょう?」
「そうね」
…知ってて言ったのか
尚悪い
「まぁ千夏ちゃん…?も座って」
「はぁ…」
私は椅子を引かれたのでとりあえず座った。
「千夏。一昨日も話したけどママ…再婚します♪」
「…へ」
あ
今外面使うべきとこだった…
「再婚相手の相沢裕翔です。で…こっちが」
あ
他にもいたんだ
目に入ってこなかったよ
「長男春斗です」
「次男秋斗だ」
「三男冬真だよ」
…春、秋、冬
…春斗と秋斗は双子か何か…?
年も近そうだし
「…椎名千夏です」
「ちなちゃん。これからよろしくね」
…は?
ちなちゃん…?
「ちな。よろしくな」
「ちなお姉ちゃん…夢みたい。僕にお姉ちゃんが出来るなんて」
…だからなんで『ちな』?
しかも1人は弟か
「確か千夏ちゃんは高一だっけ?」
「はい。そうです」
…プライバシーの侵害
個人情報の流出…
「じゃあ僕達と同じだね」
…マジか
…再婚相手と同じ学年
「…マ…お母様。私帰る」
「え?まだ挨拶しかしてないのよ?」
「帰る。今日友達と遊ぶ約束してるから」
「あらそうなの?明日には引っ越しするから荷物纏めておいてね」
行動全てが早いわ
…どうしよ
荷物…荷物かぁ…
「…捨てなきゃ…ダメ?」
「ダメよ。これを機会にどんどん捨てていくのよ」
「無理!!だってあれは…!!」
私は唇を固く結んだ。
…あれ…片付けなきゃいけないの?
1人じゃ無理だよ?
…最低でも男手1人分は…
ちらっと再婚相手の連れ子を見た。
…無理
話しかけるとか…無理
「ん?何?ちなちゃん」
…無理
帰ろ
私はカバンを持ってお店を出た。
…あ
結局何も食べてない…
帰りに何か買っていかなきゃなぁ…
…からあ〇クンでいいや
あれ何気に好きなんだよね
美味しいし
…量は少ないけど小腹が空いたくらいなら抑えられるし
私はカバンの中身を確認して…固まった。
しまったぁぁ!!
お財布忘れてきた!!
…マジか
ママのお使いだけだと思ってたから置いてきたんだった…
はぁ…腹ペコのまま帰るのかぁ…
「お腹空いたよ…」
家まで後徒歩数分だし…なんとかもつかな…
「ただいま……ごはん…」
私はすぐにカバンをソファーに放り投げて戸棚を開けた。
「ラッキー!!パン発見!!」
…フランスパンか
確か常備してたスープあったよなぁ…
「…コーンスープとカボチャスープ…あとトマトスープか」
…よし!!
コーンスープにしよう!!
私はフランスパンを小さく切り分けてオーブントースターに入れた。
…焦げないように注意っと…
ぐぅぅとお腹が鳴った。
…何かお腹に入れなきゃ
私は仕方なくまた戸棚を開けた。
…ご飯前に食べるのは気が引けるんだけどなぁ
そしてお菓子を取り出した。
…これ食べるしかないか
1枚だけ…
私はクッキーを口に入れて電気ポットでお湯を沸かした。
…スープカップどこだっけ?
あ…あった
ちょうどその時オーブントースターが焼きあがったことを知らせた。
このままだと熱いから冷ましておいて…
そしてスープの中身をカップに入れお湯を注いだ。
…よし
準備万端
その時プルルルルと電話の音が鳴った。
…誰だよ
「はい。もしもし?」
『あ。なつ~?』
「…はぁ。ひな。何の用?」
『今度合コンやるからなつも来てよ。男子のスペック高いよ~?』
「…ひな。私が興味ないこと知ってて誘ってる?」
『もち。だってなつしか頼れる人いないし…お願い!!人数合わせに手伝って!!』
「…了解。日時は?」
『来週の日曜日。駅前のカラオケ店で』
「…分かった。じゃあ切るよ。ご飯食べようとしてたところだから」
『は~い。じゃあ日曜よろしくね~』
友達との電話を終え携帯を置いた。
あ
また着信音変えるの忘れてた
今のうちに変えておこ…
そしてご飯を食べ終えてまったりしているとママが帰ってきた。
「千夏。もう少し愛想よく出来ないの?」
「…無理。それに明日引っ越しってのも無理」
「まだ荷造りしてないの?ほら。ママも手伝うから今からやるわよ」
「えぇ~…引っ越したくないのに…」
ママが幸せになるのは嬉しいんだけどね?
あのお部屋を片付けるのはちょっと…
「なら春斗くん達に手伝ってもらう?」
「1人でやります」
私は即答した。
うん
手伝ってもらわなくていい
どこに黒歴史があるかわかんないし
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