愛を知らない少女は溺愛の海に溺れる

今世

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｢そうそう｡リリーは飲み込みが早いわね｣
｢…リリーの花嫁衣装ってどうにかして作れないかしら｣
｢アリアお姉様｡マーシャお姉様と私とアリアお姉様の3人でレースを編むのはどうかしら｣
｢いいわね!!材料を持ってきなさい｣
｢｢かしこまりました｣｣

お姉様は何か思いついたようだ｡

うぅ…刺繍って難しいのね
…文字が歪んでしまったわ

｢…上手く出来ない…｣
｢ふふ｡リリーはまだ始めたばかりだもの｡仕方ないわ｣
｢…うん｣

私がしょんぼりしているとドアが開き莉奈お姉ちゃんが帰ってきた｡

｢ただいま戻りました～｣
｢お姉ちゃん!!｣
｢わわっ｡リリー様～離れてください…ちょっとお腹苦しい…です｣

私はお姉ちゃんから離れた｡

｢いやぁ盗賊に襲われたりなど色々あって半日で帰る予定が丸1日使ってしまいました～｣
｢｢｢｢盗賊！？｣｣｣｣
｢まぁ倒して縛って転がしといたんで大丈夫で～す｣

…たお……え？

｢ちょ～っと金貨持ってたからってか弱い女性によってたかることないじゃないですか～｣
｢｢｢金貨！？｣｣｣

…金貨ってお金だよね
…価値って…どれくらいだっけ？

｢殿下に報告も出来ましたしリリー様のお洋服及びコスプレ服を作るための布類も買えましたし～私は満足です!!リリー様!!採寸させてくださいね!!｣
｢え…あの…仕立て屋さんが採寸してくれるよ？｣
｢自分でやります!!ドレスと違う部分もあるので!!｣

…もしかしてまた裾が短い…の？

｢は…恥ずかしいのは嫌…｣
｢大丈夫ですよ～膝上10cmなんて当たり前ですから!!｣
｢足が見えちゃう…｣
｢ならニーソです｡防寒にもなりますし｣

ふぇぇん
お姉ちゃん…恥ずかしい服は嫌だよ？
お姉ちゃんの服は好きだけど恥ずかしいの嫌!!