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番外編
結菜の治療録 7
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5歳
「てって!!てって!!」
「ん?何?」
珍しく結菜ちゃんが俺を呼んだ。
「う~た!!」
「…ん?」
「うーた!!」
結菜ちゃんは両手をバタバタと振った。
「…だっこ?」
「んち!!」
合ってたのか…。
うーたがだっこな。
覚えておこう。
結菜ちゃんを抱き上げると髪を引っ張られた。
「こらこら。先生の髪を引っ張るんじゃありません」
「…うぃ?」
分かってないって顔して…。
知能指数は問題なかったんだからわかってるでしょ。
「…で…何がしたかったの?」
「…てって?」
「…ったく。俺はベビーシッターじゃねぇっつの」
小児科についたのはただ国で死ぬ子供を少なくしたかっただけなのにな。
…経験積むだけのはずが…なんでこんなことに。
「…パっパ!!」
「…え?」
「結菜。遅くなってごめんね?」
マラトはすぐに結菜を抱いた。
「パっパ!!う~た!!た~い!!」
「…たーい?」
「…たかいたかい……?」
何となく予想がついたぞ?
「…ダメですからね?できるだけ脳を揺さぶらせないでください」
「……」
なんかこっち見てる?
…気づかれたか?
「……いるわけないか。あいつももう国王だしな」
うん。
それ俺のことだな?
「こ~く?」
「そう。国王だよ。パパもそうなんだけどな~」
「パっパ」
「…どうしていつも間に『っ』が入っちゃうかな。パパだよ。パパ」
「パっパ!!てって!!ママ!!まんまっ!!でってう!!」
「…パパも先生だけか…」
「まんま!!」
「お腹すいた?」
…そういやまだご飯食べさせてなかったな。
今は…10時か。
そろそろいいかな。
「じゃあご飯取ってきますね」
…確か今日は離乳食にしたはず。
ちょっとずつ固形物に慣れさせないといけないよな…。
ミルク粥とかもうやめたいんだけどな…。
栄養面的にも良くないし。
「てって!!てって!!」
「ん?何?」
珍しく結菜ちゃんが俺を呼んだ。
「う~た!!」
「…ん?」
「うーた!!」
結菜ちゃんは両手をバタバタと振った。
「…だっこ?」
「んち!!」
合ってたのか…。
うーたがだっこな。
覚えておこう。
結菜ちゃんを抱き上げると髪を引っ張られた。
「こらこら。先生の髪を引っ張るんじゃありません」
「…うぃ?」
分かってないって顔して…。
知能指数は問題なかったんだからわかってるでしょ。
「…で…何がしたかったの?」
「…てって?」
「…ったく。俺はベビーシッターじゃねぇっつの」
小児科についたのはただ国で死ぬ子供を少なくしたかっただけなのにな。
…経験積むだけのはずが…なんでこんなことに。
「…パっパ!!」
「…え?」
「結菜。遅くなってごめんね?」
マラトはすぐに結菜を抱いた。
「パっパ!!う~た!!た~い!!」
「…たーい?」
「…たかいたかい……?」
何となく予想がついたぞ?
「…ダメですからね?できるだけ脳を揺さぶらせないでください」
「……」
なんかこっち見てる?
…気づかれたか?
「……いるわけないか。あいつももう国王だしな」
うん。
それ俺のことだな?
「こ~く?」
「そう。国王だよ。パパもそうなんだけどな~」
「パっパ」
「…どうしていつも間に『っ』が入っちゃうかな。パパだよ。パパ」
「パっパ!!てって!!ママ!!まんまっ!!でってう!!」
「…パパも先生だけか…」
「まんま!!」
「お腹すいた?」
…そういやまだご飯食べさせてなかったな。
今は…10時か。
そろそろいいかな。
「じゃあご飯取ってきますね」
…確か今日は離乳食にしたはず。
ちょっとずつ固形物に慣れさせないといけないよな…。
ミルク粥とかもうやめたいんだけどな…。
栄養面的にも良くないし。
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