DEATH GAME ー宝玉争奪戦

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1章

1話 キャラメイク

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和歌太郎は目を覚ました。

"へ?"

思わず困惑の声が出る。
それもそのはず目覚めた場所は明らかに人智を超えていた。

見渡す限り白く、音も無い、人影もない

そして自身の身体さえもそこには存在していなかった。

"あれ?なんだこれ?"

声だけが空間に響く。だが自分の身体はどこにもない。
しかし、視覚は通常に働いている。

すると空間に文字が浮かび上がった。

《キャラクターメイキングを開始しますか?》

"え?キャラクターメイク?もしかしてVRMMOって始まっているのかな?"

和歌太郎は既にβテストが開始したのかと案外あっさりと現象を受け止める。

"だったら、yesで!"

《キャラクターメイキングを開始します》

空間に記された文字が変わり、
白い空間に下着姿の和歌太郎の姿が現れた。
視点は変わらず第3者視点のままである。

自身の身体の各部位に意識を向けると、空間内の文字が変わりキャラクターメイキングの説明が現れ、選択可能な部位に矢印が現れた。

"えーと、変更できるのは髪色と肌の色とか本当にゲームだな。でもベースは自分自身のようだけど"

キャラクターメイクは髪型、瞳の色、髪色、肌の色、下着の色などが変更可能であり、和歌太郎は様々なパターンを試していき

"よし、これで決定かな"

髪と瞳は濃い青色に変え、後はデフォルト状態のままキャラメイクを終了。

すると次に空間に現れたのは

《能力値の設定-10ptを割り振ってください》

---------------
【光佐 和歌太郎】

《種族》▼
《スキル》▼
《魔法》▼
《オプション》▼

残り 10pt

---------------

ゲームのステータスのような半透明な画面であった。

"なんか本当にゲームっぽくなってきた。まずは種族から見ていくとしようかな"

和歌太郎はワクワクする心を押さえながら、種族の部分に意識を向ける。

【種族】
世界においての自身の種族。種族によって各種能力に補正がかかる。

"なるほど。正直どのようなゲームなのか全く分からないけど戦闘とかはありそうだし。慎重に選ぶぞ"

"えーと何があるかな"

------------------

人族(1pt)
補正値なし。

獣人族(3pt)▼
選択する獣人種により肉体値にプラス補正

精霊族(3pt)
魔法値にプラス補正。

魔人族(5pt)
魔法値、肉体値にプラス補正
スキル使用不可

神族(8pt)
強力な固有能力を持つ。
魔法値、肉体値にマイナス補正(大)


------------------

"うーん、強力な種族ほど必要ポイントが多いみたいだ。持ちポイントは10ポイントだからな。後のスキルとか魔法とかを考えると神族は無しだよな。惹かれない事はないけど…"

種族の欄をじっくり見て悩む和歌太郎

"うーん、悩むけど……。とりあえずは獣人族の犬族にしよっかな"

和歌太郎は種族を獣人族の犬族に設定する。
すると空間にいる和歌太郎に髪と同じ青色の犬耳が生えた。
ちなみに獣人族は犬族以外にも猫族、兎族、熊族、などがある。

"次はスキルだな"

次の項目であるスキルの欄に意識を向ける。
スキルとはゲームでお馴染みの超常的な特殊能力の事である。
--------------------

【スキル】

肉体系(3pt)
技能系(3pt)
特殊系(3pt)

※(系統内でランダム取得)

残り 7pt

--------------------

"うわぁ~スキルはランダムって悩むなぁ"


説明によると肉体系は、自身の肉体をベースにしたスキル
技能系は、武器の使い方など卓越した技術を身に付けるスキル
特殊系は、肉体系、技能系に当てはまらない分類不可のスキルとの事。

"肉体系は地味だけど応用が効きそうだし、技能系スキルも捨てがたい。うーん、でも特殊系は確かに.確かに博打要素が強いけど、ロマンを感じるしなぁ……うーん"

残りptは7pt。
スキルは1つ3ptのため選べるのは2つ。
しかし、その場合残り1ptとなり、その時点でポイント振分けは終了となってしまう。

"よし!先に魔法のポイントを確認だな"

考えに考えた和歌太郎は先に他の項目である魔法を確認する事にした。

"なっ……魔法も3ポイントだって!"
 
衝撃を受ける和歌太郎

--------------------

【魔法】
火魔法(3pt)
水魔法(3pt)
地魔法(3pt)
風魔法(3pt)
特殊魔法(4pt)

残り 7pt

------------------

 説明によると魔法の威力は自身の精神力と種族値に依存するとの事。またランダム取得のスキルに比べて魔法は属性が選択可能という点が和歌太郎を更に悩ませる。

更に悩むこと数十分。

"よし、決めた!"

そう言葉を発すると、そこからは早かった。
残りのポイントを振り分けていく。

そして完成したのが

---------------
【光佐 和歌太郎】

《種族》獣人族(犬人族)(3pt)
《スキル》・技能系スキル(3pt)
     ・特殊系スキル(3pt)
《魔法》
《オプション》武器セット(1pt)

残り 0pt

---------------

"よし、これで完了かな。魔法はちょっと惜しいけど、ゲーム中に使う事ができるようになる可能性あるしね"

《キャラクターメイキングを終了しますか?》

"あぁ、OKだよ!"

《では始めよう。命を賭けたゲームを》

"え!?"
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