3 / 147
まだ幼児
3
しおりを挟む
母を治せるかもという希望が生まれましたが、まず母がどういう状態なのか調べねばなりません。まずは会ってみますか。状態異常を知る、ステータス画面的なものがあると楽なのですが。
『すてぇたすとは何か?』
母の部屋に向かう私の後を、オニキスがついてきます。ゆらゆらしているしっぽがかわいい。
ステータスはその人の体力とか、状態を表すもの・・・ですかね。
『ふむ。対象に触れれば、カーラを基準とした、カーラと差異のあるものを知ることなら可能だ』
侍女はかなり後ろの方をついてきています。私を怖がっている侍女は多く、私付きの侍女もころころ変わります。今、ついている侍女は必要最低限の会話、接触しかしません。そして私の行動も制限しません。
オニキスさん、私との差異って・・・かなり範囲が広い気がするのですが。
『そこはカーラが意識して省けばよい』
簡単に言いますね。でもまあ、やってみるしかないでしょう。体調とか、頭とか内臓とか分類すればいけるかな。
母の部屋の扉をノックします。やや間があって、少し開いた隙間から、母付きの侍女が顔をのぞかせました。すでに顔がこわばっています。ノックの音で訪問者がわかるなんて、優秀ですね。
「まあ。いらっしゃい、カーラ」
オニキスに言わせると、母も私を怖がっているらしいですが、他よりましとのこと。
怖がってはいても態度に出すまいとするだけ、母の愛を感じます。この母の死も、カーラがゆがむ原因の一つだろうな。
「あーあー」
まだ母というのは難しいようです。会話はあきらめて、とっとと母に触れることにしましょう。
母はベッドの上で体を起こして、刺繍をしていたようです。刺繍していたものを侍女に手渡し、こちらに手を伸ばしてくれました。早速、差し出された手に縋りつきます。
「あー・・・・」
やはりすごい情報量です。ちょっとめまいがしました。
「あらあら。大丈夫?」
母が目くばせすると、侍女が恐る恐る私をベッドの上に抱き上げました。そして靴を脱がしてくれます。母の隣に座らされると、少し膨らんできたお腹をさすりながら、母が言いました。
「もうすぐ、カーラはお姉さんになるのよ。仲良くしてあげてね」
私としては仲良くする気があるので、不仲になるかもしれない原因を取り除きたいです。
ざっと確認すると、心臓や肺といった臓器に異常はありません。やや栄養失調ぎみのようです。貧血もありますね。どちらも食事内容を改善すればよくなるでしょう。というか、これも治せるのかな。
『可能だ』
オニキスは誰にもみえていないようです。勝手にベッドに上がり、伏せの姿勢でこちらを見ています。上目遣いがかわいすぎる!
「うぅ・・・」
おや。母が口を手で押さえています。察した侍女が金属製のたらいを差し出しました。
「おえぇぇぇぇぇ」
しばらくお待ちください。。。な状況です。酸っぱいにおいがします。
妊婦の吐き気と言えば・・・これって、つわりですよね。つわりは通常安定期に入る頃に治まるそうですが、出産するまで続く方もいるそうです。
そういえば前世の母が早く結婚しろといった話の後に、必ず私を妊娠中につわりがひどかった話をしてきました。脅してどうするのかといつも思っていましたが、前世では無用だった知識が役に立ちそうです。
前世ではつわりがひどくて、入院しなければならない人までいると聞きました。どうやらカーラの母はつわりが重い体質のようですね。
『つわり? 人の体とは不便なものだな。まあ、我が力なら楽勝だ』
そうですか。乗り物酔いがずっと続く感じと、前世の母が言っておりました。では、それを無くせばよいのでしょう。さて、どうしたものか。
とりあえず、乗り物酔いの不快感を思い浮かべてみます。本来はこの状態異常を付与するのですから、何か見えたりしないかと期待したのですが・・・当たりだったようです。母の胸の辺りに、もやっとした黒い雲の塊みたいなものが見えました。
次はこれを取り除くのですね。うーん。夢を食べる獏みたいに、オニキスがパクって食べちゃってくれないかな。
『お安いご用だ』
あっと言う間もなく、オニキスは大きな口を開けて一口で食べてしまいました。
オニキス、大丈夫なの?
『私の属性なのだから何ともないに決まっている』
カッコいい! 素敵です、オニキスさん!
オニキスはまんざらでもなさそうに胸を反らしています。お座りの状態でそれをするので、指示を待つ警察犬のようです。では、次いきましょう!
『いくらでもよいぞ!』
そんなこんなで貧血や栄養失調も食べていただきました。けろっとしている、オニキス。大変、助かりました。
ずいぶん母の血色が良くなったようですが、まさか幼児が何かしたとは思うまい。見た目が変わりそうなことも、気にせずやっちゃいました。
ぐうぅぅぅ
おや、この音は・・・母の方から聞こえましたよ!
「なんだか急にお腹が空いたわね。お茶にしましょう」
おもむろに母がベッドから降りました。そして侍女に目配せします。母の侍女はこころなしか嬉しそうに、お茶の用意を始めました。うまくいったようです。
母にほかの状態異常は見当たりません。おそらく栄養失調と貧血で体力が落ちたところに、出産でさらに体力が落ち、免疫力も落ちた母が風邪などの感染症にかかったのではないでしょうか。
体力と免疫力が落ちているときの感染症は、命の危険がありますからね。それはその時に対応するとして、あとは毎日のように散歩に誘って、体力をつけてもらうとしましょう。
『すてぇたすとは何か?』
母の部屋に向かう私の後を、オニキスがついてきます。ゆらゆらしているしっぽがかわいい。
ステータスはその人の体力とか、状態を表すもの・・・ですかね。
『ふむ。対象に触れれば、カーラを基準とした、カーラと差異のあるものを知ることなら可能だ』
侍女はかなり後ろの方をついてきています。私を怖がっている侍女は多く、私付きの侍女もころころ変わります。今、ついている侍女は必要最低限の会話、接触しかしません。そして私の行動も制限しません。
オニキスさん、私との差異って・・・かなり範囲が広い気がするのですが。
『そこはカーラが意識して省けばよい』
簡単に言いますね。でもまあ、やってみるしかないでしょう。体調とか、頭とか内臓とか分類すればいけるかな。
母の部屋の扉をノックします。やや間があって、少し開いた隙間から、母付きの侍女が顔をのぞかせました。すでに顔がこわばっています。ノックの音で訪問者がわかるなんて、優秀ですね。
「まあ。いらっしゃい、カーラ」
オニキスに言わせると、母も私を怖がっているらしいですが、他よりましとのこと。
怖がってはいても態度に出すまいとするだけ、母の愛を感じます。この母の死も、カーラがゆがむ原因の一つだろうな。
「あーあー」
まだ母というのは難しいようです。会話はあきらめて、とっとと母に触れることにしましょう。
母はベッドの上で体を起こして、刺繍をしていたようです。刺繍していたものを侍女に手渡し、こちらに手を伸ばしてくれました。早速、差し出された手に縋りつきます。
「あー・・・・」
やはりすごい情報量です。ちょっとめまいがしました。
「あらあら。大丈夫?」
母が目くばせすると、侍女が恐る恐る私をベッドの上に抱き上げました。そして靴を脱がしてくれます。母の隣に座らされると、少し膨らんできたお腹をさすりながら、母が言いました。
「もうすぐ、カーラはお姉さんになるのよ。仲良くしてあげてね」
私としては仲良くする気があるので、不仲になるかもしれない原因を取り除きたいです。
ざっと確認すると、心臓や肺といった臓器に異常はありません。やや栄養失調ぎみのようです。貧血もありますね。どちらも食事内容を改善すればよくなるでしょう。というか、これも治せるのかな。
『可能だ』
オニキスは誰にもみえていないようです。勝手にベッドに上がり、伏せの姿勢でこちらを見ています。上目遣いがかわいすぎる!
「うぅ・・・」
おや。母が口を手で押さえています。察した侍女が金属製のたらいを差し出しました。
「おえぇぇぇぇぇ」
しばらくお待ちください。。。な状況です。酸っぱいにおいがします。
妊婦の吐き気と言えば・・・これって、つわりですよね。つわりは通常安定期に入る頃に治まるそうですが、出産するまで続く方もいるそうです。
そういえば前世の母が早く結婚しろといった話の後に、必ず私を妊娠中につわりがひどかった話をしてきました。脅してどうするのかといつも思っていましたが、前世では無用だった知識が役に立ちそうです。
前世ではつわりがひどくて、入院しなければならない人までいると聞きました。どうやらカーラの母はつわりが重い体質のようですね。
『つわり? 人の体とは不便なものだな。まあ、我が力なら楽勝だ』
そうですか。乗り物酔いがずっと続く感じと、前世の母が言っておりました。では、それを無くせばよいのでしょう。さて、どうしたものか。
とりあえず、乗り物酔いの不快感を思い浮かべてみます。本来はこの状態異常を付与するのですから、何か見えたりしないかと期待したのですが・・・当たりだったようです。母の胸の辺りに、もやっとした黒い雲の塊みたいなものが見えました。
次はこれを取り除くのですね。うーん。夢を食べる獏みたいに、オニキスがパクって食べちゃってくれないかな。
『お安いご用だ』
あっと言う間もなく、オニキスは大きな口を開けて一口で食べてしまいました。
オニキス、大丈夫なの?
『私の属性なのだから何ともないに決まっている』
カッコいい! 素敵です、オニキスさん!
オニキスはまんざらでもなさそうに胸を反らしています。お座りの状態でそれをするので、指示を待つ警察犬のようです。では、次いきましょう!
『いくらでもよいぞ!』
そんなこんなで貧血や栄養失調も食べていただきました。けろっとしている、オニキス。大変、助かりました。
ずいぶん母の血色が良くなったようですが、まさか幼児が何かしたとは思うまい。見た目が変わりそうなことも、気にせずやっちゃいました。
ぐうぅぅぅ
おや、この音は・・・母の方から聞こえましたよ!
「なんだか急にお腹が空いたわね。お茶にしましょう」
おもむろに母がベッドから降りました。そして侍女に目配せします。母の侍女はこころなしか嬉しそうに、お茶の用意を始めました。うまくいったようです。
母にほかの状態異常は見当たりません。おそらく栄養失調と貧血で体力が落ちたところに、出産でさらに体力が落ち、免疫力も落ちた母が風邪などの感染症にかかったのではないでしょうか。
体力と免疫力が落ちているときの感染症は、命の危険がありますからね。それはその時に対応するとして、あとは毎日のように散歩に誘って、体力をつけてもらうとしましょう。
1
お気に入りに追加
2,781
あなたにおすすめの小説
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
乙女ゲームの悪役令嬢は生れかわる
レラン
恋愛
前世でプレーした。乙女ゲーム内に召喚転生させられた主人公。
すでに危機的状況の悪役令嬢に転生してしまい、ゲームに関わらないようにしていると、まさかのチート発覚!?
私は平穏な暮らしを求めただけだっだのに‥‥ふふふ‥‥‥チートがあるなら最大限活用してやる!!
そう意気込みのやりたい放題の、元悪役令嬢の日常。
⚠︎語彙力崩壊してます⚠︎
⚠︎誤字多発です⚠︎
⚠︎話の内容が薄っぺらです⚠︎
⚠︎ざまぁは、結構後になってしまいます⚠︎
【完結】気づいたら異世界に転生。読んでいた小説の脇役令嬢に。原作通りの人生は歩まないと決めたら隣国の王子様に愛されました
hikari
恋愛
気がついたら自分は異世界に転生していた事に気づく。
そこは以前読んだことのある異世界小説の中だった……。転生をしたのは『山紫水明の中庭』の脇役令嬢のアレクサンドラ。アレクサンドラはしつこくつきまとってくる迷惑平民男、チャールズに根負けして結婚してしまう。
「そんな人生は嫌だ!」という事で、宿命を変えてしまう。アレクサンドラには物語上でも片思いしていた相手がいた。
王太子の浮気で婚約破棄。ここまでは原作通り。
ところが、アレクサンドラは本来の物語に無い登場人物から言い寄られる。しかも、その人物の正体は実は隣国の王子だった……。
チャールズと仕向けようとした、王太子を奪ったディアドラとヒロインとヒロインの恋人の3人が最後に仲違い。
きわめつけは王太子がギャンブルをやっている事が発覚し王太子は国外追放にあう。
※ざまぁの回には★印があります。
転生不憫令嬢は自重しない~愛を知らない令嬢の異世界生活
リョンコ
恋愛
シュタイザー侯爵家の長女『ストロベリー・ディ・シュタイザー』の人生は幼少期から波乱万丈であった。
銀髪&碧眼色の父、金髪&翠眼色の母、両親の色彩を受け継いだ、金髪&碧眼色の実兄。
そんな侯爵家に産まれた待望の長女は、ミルキーピンクの髪の毛にパープルゴールドの眼。
両親どちらにもない色彩だった為、母は不貞を疑われるのを恐れ、産まれたばかりの娘を敷地内の旧侯爵邸へ隔離し、下働きメイドの娘(ハニーブロンドヘア&ヘーゼルアイ)を実娘として育てる事にした。
一方、本当の実娘『ストロベリー』は、産まれたばかりなのに泣きもせず、暴れたりもせず、無表情で一点を見詰めたまま微動だにしなかった……。
そんな赤ん坊の胸中は(クッソババアだな。あれが実母とかやばくね?パパンは何処よ?家庭を顧みないダメ親父か?ヘイゴッド、転生先が悪魔の住処ってこれ如何に?私に恨みでもあるんですか!?)だった。
そして泣きもせず、暴れたりもせず、ずっと無表情だった『ストロベリー』の第一声は、「おぎゃー」でも「うにゃー」でもなく、「くっそはりゃへった……」だった。
その声は、空が茜色に染まってきた頃に薄暗い部屋の中で静かに木霊した……。
※この小説は剣と魔法の世界&乙女ゲームを模した世界なので、バトル有り恋愛有りのファンタジー小説になります。
※ギリギリR15を攻めます。
※残酷描写有りなので苦手な方は注意して下さい。
※主人公は気が強く喧嘩っ早いし口が悪いです。
※色々な加護持ちだけど、平凡なチートです。
※他転生者も登場します。
※毎日1話ずつ更新する予定です。ゆるゆると進みます。
皆様のお気に入り登録やエールをお待ちしております。
※なろう小説でも掲載しています☆
悪役令嬢に成り代わったのに、すでに詰みってどういうことですか!?
ぽんぽこ狸
恋愛
仕事帰りのある日、居眠り運転をしていたトラックにはねられて死んでしまった主人公。次に目を覚ますとなにやら暗くジメジメした場所で、自分に仕えているというヴィンスという男の子と二人きり。
彼から話を聞いているうちに、なぜかその話に既視感を覚えて、確認すると昔読んだことのある児童向けの小説『ララの魔法書!』の世界だった。
その中でも悪役令嬢である、クラリスにどうやら成り代わってしまったらしい。
混乱しつつも話をきていくとすでに原作はクラリスが幽閉されることによって終結しているようで愕然としているさなか、クラリスを見限り原作の主人公であるララとくっついた王子ローレンスが、訪ねてきて━━━━?!
原作のさらに奥深くで動いていた思惑、魔法玉(まほうぎょく)の謎、そして原作の男主人公だった完璧な王子様の本性。そのどれもに翻弄されながら、なんとか生きる一手を見出す、学園ファンタジー!
ローレンスの性格が割とやばめですが、それ以外にもダークな要素強めな主人公と恋愛?をする、キャラが二人ほど、登場します。世界観が殺伐としているので重い描写も多いです。読者さまが色々な意味でドキドキしてくれるような作品を目指して頑張りますので、よろしくお願いいたします。
完結しました!最後の一章分は遂行していた分がたまっていたのと、話が込み合っているので一気に二十万文字ぐらい上げました。きちんと納得できる結末にできたと思います。ありがとうございました。
悪役令嬢に転生したと思ったら悪役令嬢の母親でした~娘は私が責任もって育てて見せます~
平山和人
恋愛
平凡なOLの私は乙女ゲーム『聖と魔と乙女のレガリア』の世界に転生してしまう。
しかも、私が悪役令嬢の母となってしまい、ゲームをめちゃくちゃにする悪役令嬢「エレローラ」が生まれてしまった。
このままでは我が家は破滅だ。私はエレローラをまともに教育することを決心する。
教育方針を巡って夫と対立したり、他の貴族から嫌われたりと辛い日々が続くが、それでも私は母として、頑張ることを諦めない。必ず娘を真っ当な令嬢にしてみせる。これは娘が悪役令嬢になってしまうと知り、奮闘する母親を描いたお話である。
申し訳ないけど、悪役令嬢から足を洗らわせてもらうよ!
甘寧
恋愛
この世界が小説の世界だと気づいたのは、5歳の頃だった。
その日、二つ年上の兄と水遊びをしていて、足を滑らせ溺れた。
その拍子に前世の記憶が凄まじい勢いで頭に入ってきた。
前世の私は東雲菜知という名の、極道だった。
父親の後を継ぎ、東雲組の頭として奮闘していたところ、組同士の抗争に巻き込まれ32年の生涯を終えた。
そしてここは、その当時読んでいた小説「愛は貴方のために~カナリヤが望む愛のカタチ~」の世界らしい。
組の頭が恋愛小説を読んでるなんてバレないよう、コソコソ隠れて読んだものだ。
この小説の中のミレーナは、とんだ悪役令嬢で学園に入学すると、皆に好かれているヒロインのカナリヤを妬み、とことん虐め、傷ものにさせようと刺客を送り込むなど、非道の限りを尽くし断罪され死刑にされる。
その悪役令嬢、ミレーナ・セルヴィロが今の私だ。
──カタギの人間に手を出しちゃ、いけないねぇ。
昔の記憶が戻った以上、原作のようにはさせない。
原作を無理やり変えるんだ、もしかしたらヒロインがハッピーエンドにならないかもしれない。
それでも、私は悪役令嬢から足を洗う。
小説家になろうでも連載してます。
※短編予定でしたが、長編に変更します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる