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第4章 一泊二日の大阪旅行は行く先々でハプニングだらけ
第26話 そう言えば拓馬ってさ、まだ童貞?
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「よし、じゃあお風呂に入ろうか」
「ああ、行ってらっしゃい」
「何言ってるの? 拓馬も一緒に入るんだよ」
何となくそんな予感はしていたが予想通りだったようだ。どうせ拒否しても無駄な事は分かり切っていたため大人しく従う事にした。
「てか、部屋から浴室の中が丸見えじゃん」
「ラブホテルだからね」
俺達のような例外を除いて基本的にラブホテルにくる男女は性行為が目的のため裸を見られる事には抵抗が無いのだろう。
服を脱ぎ終わった俺は浴室へゆっくりと足を踏み入れる。二人で使う事を想定しているため浴室の中はかなり広い。
「そこに座って、私が体を洗ってあげるから」
「いや、自分で洗うから大丈夫」
「遠慮はいらないよ。ほら、早く早く」
抵抗も虚しく俺は無理矢理バスチェアに座らされた。それからアリスはシャンプーを使って俺の髪を洗い始める。
「やっぱり男子は髪が短いから洗いやすいね」
「女子は長いから洗うのも乾かすのも絶対大変だよな」
少しして髪が終わり、アリスはそのままの流れで背中を洗い始める。当然女子に体を洗われるという経験は初めてなため変な気分だ。
「ありがとう、後は自分で洗うから」
「えっ、まだ大事な場所を洗えてないけど?」
下半身に手を伸ばそうとしたアリスを制止するとそんな事を言い始めた。口ぶり的に洗う気満々だったらしいが、絶対にそこだけは譲れない。
「そこだけはマジで勘弁してくれ」
「むー、仕方ないな。今回だけは特別に許してあげる」
アリスは残念そうな顔をしていたが、すんなりと諦めてくれた。以前鼻血を出して失神した事があったので流石に今回は自重してくれたようだ。
お互いに体を洗い終わった俺達は二人で一緒に湯船へと浸かる。浴槽は広いが二人で入るとかなり密着する形になってしまう。だから下半身が元気にならないよう我慢するのに必死だ。
「そう言えば拓馬ってさ、まだ童貞?」
「さらっと凄い事を聞いてくるな……そうだけど」
「だよね」
俺の言葉を聞いたアリスは気のせいかもしれないがめちゃくちゃ嬉しそうに見えた。ちなみにアリスはどうなのだろうか。
「あっ、ちなみに私もまだ処女だよ」
「まあ、お互い高校生だしそれが普通だろ」
冷静な顔でそう答える俺だったが内心はかなりホッとしていた。正直アリスが処女では無かったらかなりショックだったに違いない。するとアリスはとんでもない事を言い始める。
「そうそう、もし拓馬が私とエッチしたいって言うならいつでもウェルカムだから」
「……でもその対価はめちゃくちゃ高いんだろ?」
「あっ、よく分かったね。私に手を出したら未来の妻って認める事と同義だと思うから責任を取って婚姻届にサインと判子を貰うよ」
「まだ責任は取れないから辞めとく」
アリスの事は嫌いではないし、むしろ好きだがこの場で結婚を決断するような勇気は無かった。俺の言葉を聞いたアリスは少し残念そうな表情を浮かべていたものの、特に不機嫌そうな様子は見られない。
「分かった、今はまだそれでいいよ。でも私が拓馬の未来の妻になるのはもう確定事項なんだからね」
そう話すアリスは有無を言わせぬ迫力があった。多分俺はもうアリスからは逃げられないと思う。もし逃げ出したとしても地の果てまで追いかけてくるに違いない。
しばらくして湯船から上がった俺はパジャマに着替えてから歯磨きをしてベッドに寝転ぶ。今日は朝も早く疲れているため油断したらすぐに眠ってしまいそうだ。
「拓馬、もう寝るの?」
「いや、もう少しだけ起きてるつもりだけど?」
「じゃあ恋バナしようよ、やっぱりお泊まりの夜と言えば恋バナでしょ」
アリスはハイテンションでそんな事を言い始めた。完全に修学旅行夜のノリだが、たまには恋バナをするのも良いだろう。
「そうだな、まあ俺はそんなに話す事ないけどせっかくだし付き合うよ」
「やったー、じゃあ早速質問なんだけど拓馬の初恋っていつ?」
「中学一年生の時に隣の席になった女の子が優しくて片想いしたのが最初かな……まあ、夏休み前にクラスのチャラそうなサッカー部の奴と付き合い始めてかなり萎えた記憶があるけど」
だから俺の初恋は正直あまり思い出したく無い嫌な思い出の一つだ。
「ふーん、ちなみに私は十七歳だよ」
「えっ、結構遅いな」
「ちなみに相手は勿論拓馬だから」
アリスはそう口にしたわけだが絶対に嘘か冗談としか思えない。
「まあ、半分嘘なんだけどね」
「半分嘘って事は半分は本当って事だよな」
「うん、拓馬が初恋の相手って事だけは本当」
その言葉を聞いて俺はドキッとさせられた。アリスのような美少女の初恋相手が俺というのはめちゃくちゃ嬉しい。だがここでとある疑問が生まれてくる。それはアリスがいつ俺に初恋をしたかだ。
「なあ、アリスって高校で出会う前に俺とどこかで会った事あるのか?」
「うん、拓馬は覚えてないかもしれないけど私達は確かに会ってるよ」
やはり俺とアリスとは過去にどこかで会った事があるらしい。だが金髪翠眼でハーフという特徴的な容姿をしたアリスと会っていれば絶対記憶に残ると思うため、なぜ記憶に残ってないのか不思議で仕方がない。
一瞬アリスが俺に嘘を付いているのではないかとも思ったが、見た感じそんな様子は全くしないため本当に謎だ。
「あの日拓馬が私の前でした約束は今でもちゃんと覚えてるから」
「そう言えば約束って転校初日にも言ってたよな。俺とアリスは一体何を約束したんだ……?」
「そこは秘密だよ、でもあの約束だけは絶対に守って貰うから覚悟しておいてよね」
約束の内容が気になって仕方なかったが、これ以上追求しても教えてくれそうな気配は無かったためひとまず諦める事にした。
「ああ、行ってらっしゃい」
「何言ってるの? 拓馬も一緒に入るんだよ」
何となくそんな予感はしていたが予想通りだったようだ。どうせ拒否しても無駄な事は分かり切っていたため大人しく従う事にした。
「てか、部屋から浴室の中が丸見えじゃん」
「ラブホテルだからね」
俺達のような例外を除いて基本的にラブホテルにくる男女は性行為が目的のため裸を見られる事には抵抗が無いのだろう。
服を脱ぎ終わった俺は浴室へゆっくりと足を踏み入れる。二人で使う事を想定しているため浴室の中はかなり広い。
「そこに座って、私が体を洗ってあげるから」
「いや、自分で洗うから大丈夫」
「遠慮はいらないよ。ほら、早く早く」
抵抗も虚しく俺は無理矢理バスチェアに座らされた。それからアリスはシャンプーを使って俺の髪を洗い始める。
「やっぱり男子は髪が短いから洗いやすいね」
「女子は長いから洗うのも乾かすのも絶対大変だよな」
少しして髪が終わり、アリスはそのままの流れで背中を洗い始める。当然女子に体を洗われるという経験は初めてなため変な気分だ。
「ありがとう、後は自分で洗うから」
「えっ、まだ大事な場所を洗えてないけど?」
下半身に手を伸ばそうとしたアリスを制止するとそんな事を言い始めた。口ぶり的に洗う気満々だったらしいが、絶対にそこだけは譲れない。
「そこだけはマジで勘弁してくれ」
「むー、仕方ないな。今回だけは特別に許してあげる」
アリスは残念そうな顔をしていたが、すんなりと諦めてくれた。以前鼻血を出して失神した事があったので流石に今回は自重してくれたようだ。
お互いに体を洗い終わった俺達は二人で一緒に湯船へと浸かる。浴槽は広いが二人で入るとかなり密着する形になってしまう。だから下半身が元気にならないよう我慢するのに必死だ。
「そう言えば拓馬ってさ、まだ童貞?」
「さらっと凄い事を聞いてくるな……そうだけど」
「だよね」
俺の言葉を聞いたアリスは気のせいかもしれないがめちゃくちゃ嬉しそうに見えた。ちなみにアリスはどうなのだろうか。
「あっ、ちなみに私もまだ処女だよ」
「まあ、お互い高校生だしそれが普通だろ」
冷静な顔でそう答える俺だったが内心はかなりホッとしていた。正直アリスが処女では無かったらかなりショックだったに違いない。するとアリスはとんでもない事を言い始める。
「そうそう、もし拓馬が私とエッチしたいって言うならいつでもウェルカムだから」
「……でもその対価はめちゃくちゃ高いんだろ?」
「あっ、よく分かったね。私に手を出したら未来の妻って認める事と同義だと思うから責任を取って婚姻届にサインと判子を貰うよ」
「まだ責任は取れないから辞めとく」
アリスの事は嫌いではないし、むしろ好きだがこの場で結婚を決断するような勇気は無かった。俺の言葉を聞いたアリスは少し残念そうな表情を浮かべていたものの、特に不機嫌そうな様子は見られない。
「分かった、今はまだそれでいいよ。でも私が拓馬の未来の妻になるのはもう確定事項なんだからね」
そう話すアリスは有無を言わせぬ迫力があった。多分俺はもうアリスからは逃げられないと思う。もし逃げ出したとしても地の果てまで追いかけてくるに違いない。
しばらくして湯船から上がった俺はパジャマに着替えてから歯磨きをしてベッドに寝転ぶ。今日は朝も早く疲れているため油断したらすぐに眠ってしまいそうだ。
「拓馬、もう寝るの?」
「いや、もう少しだけ起きてるつもりだけど?」
「じゃあ恋バナしようよ、やっぱりお泊まりの夜と言えば恋バナでしょ」
アリスはハイテンションでそんな事を言い始めた。完全に修学旅行夜のノリだが、たまには恋バナをするのも良いだろう。
「そうだな、まあ俺はそんなに話す事ないけどせっかくだし付き合うよ」
「やったー、じゃあ早速質問なんだけど拓馬の初恋っていつ?」
「中学一年生の時に隣の席になった女の子が優しくて片想いしたのが最初かな……まあ、夏休み前にクラスのチャラそうなサッカー部の奴と付き合い始めてかなり萎えた記憶があるけど」
だから俺の初恋は正直あまり思い出したく無い嫌な思い出の一つだ。
「ふーん、ちなみに私は十七歳だよ」
「えっ、結構遅いな」
「ちなみに相手は勿論拓馬だから」
アリスはそう口にしたわけだが絶対に嘘か冗談としか思えない。
「まあ、半分嘘なんだけどね」
「半分嘘って事は半分は本当って事だよな」
「うん、拓馬が初恋の相手って事だけは本当」
その言葉を聞いて俺はドキッとさせられた。アリスのような美少女の初恋相手が俺というのはめちゃくちゃ嬉しい。だがここでとある疑問が生まれてくる。それはアリスがいつ俺に初恋をしたかだ。
「なあ、アリスって高校で出会う前に俺とどこかで会った事あるのか?」
「うん、拓馬は覚えてないかもしれないけど私達は確かに会ってるよ」
やはり俺とアリスとは過去にどこかで会った事があるらしい。だが金髪翠眼でハーフという特徴的な容姿をしたアリスと会っていれば絶対記憶に残ると思うため、なぜ記憶に残ってないのか不思議で仕方がない。
一瞬アリスが俺に嘘を付いているのではないかとも思ったが、見た感じそんな様子は全くしないため本当に謎だ。
「あの日拓馬が私の前でした約束は今でもちゃんと覚えてるから」
「そう言えば約束って転校初日にも言ってたよな。俺とアリスは一体何を約束したんだ……?」
「そこは秘密だよ、でもあの約束だけは絶対に守って貰うから覚悟しておいてよね」
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