オメガ学級委員長はド変態

明帆

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第1章

第15話 父への報告

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 佐野が自宅に居るのが不思議だ。いつも見ている風景に、学校でしか会わない人がいるというのが、違和感でしかない。

「りょうくんの好きな食べ物って何ですか?」
「りょうは甘いものに目がないね。よく勉強しながらチョコレート食べてるよ」
「え、意外!」

 コミュ力が高い者同士の会話はすごい。俺が会話に入る隙が全くなく、仲良くなるスピード感が凄まじい。

 俺が私服に着替えている間、佐野は優心とキッチンに立ち、夕飯作りの手伝いをしていた。優心と揃いのエプロンを着け、もうすでに我が家になじんでいる。

「さあ、できました。食べよう」
 優心の料理は絶品だ。家事は当番制のため、俺も料理はそこそこできる。だが優心の料理の腕前には敵わない。今日は俺が好きなチキン南蛮。もう見るからに美味そうだ。

「いただきます!」
 佐野は相当腹が減っていたようだ。見ていて気持ちが良いほどの食べっぷりだ。

 急遽開かれた食事会は、俺の心配とは裏腹に、和やかな雰囲気だ。佐野は優心のことを俺の兄だと思っていたようで、父だと知ると心底驚いていた。

「俺、合格発表の日、学校に行ったんですよ。そこでりょうくんを見かけたのを今でも覚えています」
「そうなんだ!確かに見に行ったよな、家族で」
「ああ、覚えている」
 そうか、俺は入学前に佐野と会っていたのか。あのときは合格したことが本当にうれしく、周囲まで気が回らなかった。

「かわいらしい男の子だなーと思って」
「か、かわいらしい…???」
「そうだね、りょうはかわいかったー今もかわいいけどね」
 優心と佐野に「かわいい」と言われて、こそばゆい。俺はもう良い歳の男だ。2人は何か別のものが見えているに違いない。

「一緒にいたのが、お父さんとお兄さんかと思って、珍しい組み合わせだなと思ったんです」
「いやーお兄さんなんて、照れるなー」
 優心は頭をかいて照れた素振りを見せながら、顔は満面の笑みを浮かべている。

「優心はいつも若く見られるな」
「んー武が老け顔だからかな?」
「武さん、というのもお父さんですか?」
「うん、そう。うちは父親が2人いるんだ」
 やはりこの話になった。佐野の反応を伺っていたが、特に変わった点は見られなかった。そのまま武や優心の仕事の話、佐野が所属するバスケ部の話など、たわいもない会話が続いた。

「ごちそうさまでした」
 俺が食器を下げ、佐野がそれを洗う。意外なことに、佐野はなかなかに手際が良い。
「佐野くんテキパキしてるなー慣れてる?」
「そうですね、母の手伝いは良くします」
 佐野のことを、ただの調子がいい陽キャかと思っていたが、家では案外いい子なのかもしれない。

「じゃあ、ちょっと部屋行ってる」
「あとでデザート持ってくね」
「ありがとうございます!」
 実は、食事をしている佐野を見ていただけで、前が主張し始めていた。自分で言うのも何だが、さすがド変態である。どんどん佐野の口の中に放り込まれぐちゃぐちゃにされる食事が、まるで自分のように感じていた。

 期待に胸を膨らませながら、佐野を2階の自室に案内する。

 部屋の扉を閉めた瞬間、佐野が口付けをしてきた。2本の舌が絡み合う度に、互いに充分潤った口からクチュクチュと音が聞こえてくる。
「っはぁ、はぁ…ずっと、我慢、してたっ…」
 佐野の声が自身の口の中で反響して、その振動だけで脳がとろけそうだ。

「んっ…」
 佐野はベッドに俺を押し倒すと、Tシャツを捲り上げて貪るように体中に口付けをし始めた。佐野の唇が触れた皮膚はじりじりと焼けたように熱く、熱さが全身に広がる。

 随分前から窄まりは開いて、佐野を待っている。口付けだけじゃ足りない。

「委員長の私服、かわいすぎるしエロ過ぎる…誘ってるの?」
「うっん…佐野、つ、強っ…」
 2つの赤いつぼみを捻られ、首筋を佐野の舌が這う。その舌がつぼみを捉え、佐野の左手が自身の屹立を直接撫でた。
「あっぁぁ…」
「ねえ、なんでこんなにヌルヌルしてるの?本当、委員長は変態」

 制服よりも脱ぎ履きしやすいパンツは、佐野の左手で簡単に剥ぎ取られ、後ろの窄まりがすぐに露わになった。すでに愛液は滴り落ちており、空気に触れるとひんやりとして気持ちがいい。

 腰を佐野に持ち上げられ、充分に濡れた窄まりに指が入ってくる。
「ひっやぁ…んっ……」
「ダメ、静かに」
 佐野の右手が口を覆ってきた。佐野のこの大きな手が自身の中にあると思うだけで、蜜が溢れ出る。
 ——グシュッ、グシュッ、グシュッ、グシュッ、グシュッ、グシュッ、グシュッ、グシュッ、グシュッ、グシュッ

「ねえ今、優心さんが来たらどうする?」
「ふっんっ…」
「デザート持ってきてくれるんだよね?今いきなりそこの扉が開いたら、どうしよっか」
「んっ…」
 佐野はそう言いながら、もう1本指を入れてきた。そうだ、さっき優心が「デザート持ってく」って言っていた。気持ち良さに浸って忘れていたが、今すぐに止めないとまずいことになる。

「んっ…さ、佐野。や、止めよう」
 俺は、口を押さえていた佐野の手を振り払い、腰を引こうとした。その瞬間、佐野は力強く俺の腰を引き寄せ、佐野の高まりで一気に突き上げた。
「ひゃっあっ!」

 敏感になっていた内壁から大きな波が打ち寄せ、佐野が腰を動かす度にバシャッ、バシャッ、と部屋に反響する。

「…イっちゃった?すごいね、一回入れただけでこんなにビシャビシャ」
「ひゃっあ、あぁぁんっ、さ、さの…もっ、やめっ」
「優心さんに教えてあげないと。『りょうくんはこんなに立派なド変態になりました』って」
「や、やだっ…」
 佐野は何度も何度も高まりを打ち付けながら、空高く勃った俺の屹立をしごき始めた。

「やめってぇ…おかっ、しくな…る…」
「『優心さん、見てください。俺の太いものを根本まで咥えて、前からこんなに我慢汁を出しています。知っていますか?りょうくんの中、すごく気持ち良いんですよ』」
「さ、佐野…もっやめっ…ひゃっあっ!」

 優心に見られてはいけないと、焦れば焦るほど気持ち良さが押し寄せ、とうとう屹立から白濁の液体を飛ばしてイってしまった。

「『優心さん、りょうくんまたイきましたよ。すごいですね、たった数分で2回も』」
「さ、さの、もう…それやめて…」
「なんでよー良いプレイじゃない?」

 佐野は高まりを挿入しながら、俺の身体を半回転させた。
「後ろ向いて、いくよ」
 そう言うと、さらに強く腰を動かしバシャッバシャッと卑猥な音を打ち鳴らした。
「くっ…イクっ……」
 佐野から出された欲望の汁が背中に降り注ぐ。その微かに温かい白濁の汁が、窄まりに垂れて滴り落ちる。こんな短時間でも、佐野とのセックスは最高すぎる。もう知らなかったときの自分には、戻れない——。



 ——コンコンコン
「りょう、佐野くん。デザート持ってきたよー!」
 優心が剥いた梨を持って、部屋に入ってきた。先ほどのプレイのせいか、優心の顔を直視できない。
「あ、ありがとうございます!」
 佐野は俺のベッドに横になり漫画を読み、俺は床に座ってそこら辺にあった本を読むフリをした。何とか間に合った。少し髪や服が乱れているが、問題ないだろう。

「佐野くん。もう遅いし、これ食べたら車で家まで送るよ。家どこら辺かな?」
 確かに、優心が言うように外はとっぷりと暮れている。
「いや大丈夫っすよ、これくらい。部活が長引いて帰りが遅くなった日も1人で帰ってますし」
「ダメダメ。引き留めちゃったのはこっちだし、心配だから。帰るとき声かけて」
「佐野、優心に送ってもらって。俺も心配だ」
 佐野が心配、それは本心だ。だいたい、佐野は疲れないのか?授業を受けて部活をして、俺とセックスもして…俺だったら疲れ果てている。そのまま普通に帰ろうと考えている時点で、佐野の体力は化け物級だ。だから佐野の屹立もあんなに力強いのか…?

「委員長がそう言うなら。じゃあ、お願いします」
「よかった、じゃあまた後で」
 優心が出て行ったと思うと、佐野は口付けをした。
「大好き」
「きゅ、急にっ…」
 佐野の言動に俺の心臓は振り回されっぱなしだ。でも不思議と嫌ではなく、むしろ心地よい。このままこの時間が永遠に続けば良いのに、と願ってしまう。
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