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10章 世界の平和の為に

#6-2.未来が決まる瞬間

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「ご覧くださいませラミア様、こちらが我がキメラ研究所の叡智えいちの結晶! 努力の賜物たまものたる、最新の犬ですわ!!」
キメラ研究所では、視察に訪れたラミアに対し、所長カーリッツが興奮気味に研究成果の説明を始めていた。
「……なんか、直視するのが辛くなる位に眩しい……いえ、神々しい、というのかしら、これは――」
隣に立つラミアは、その『新種の犬』に、どこか近寄り難い力が働いているように感じていた。
雪を思わせる純白の毛皮、『可愛い』系の犬の面持ちを残しながら、それでいて野獣とも違う力強い瞳。体躯はまるでケルベロス種のように巨大なのに、瞳は凶暴性を感じさせないどころか知性すら感じさせていた。
「そうなのです。様々な犬を研究していたのですが、これは偶然の産物でして……私はこの犬種に『大神オオカミ』という名をつけました」
「オオカミ……なんともおそれ多そうな名前ねえ。人間が好きそうというか……」
魔界においては一部で邪神が信仰されている以外には宗教らしいものは無いはずだが、知識としてラミアも人間の信仰は知っていた。
畏怖を抱く生物に対して神の名を付け加えることもあるのだとは聞いたが、魔族がそれをやるのはどうなのだろうとも思ったのだ。
「ですが、我々キメラ研究所としてはこれ以上なく完成されきった生物なのです。足は全ての犬種より速く、知性は人間以上。言葉こそ話せませんが我々の言葉を理解し、更に起きた事態に対して的確に判断し、周囲のほかの犬種にそれを伝える事も可能です」
「種別が違う群れのリーダーになれるってこと?」
「ええ。というか、犬に限らず知性の乏しい魔物なども従える事ができるようです。そしてその戦闘能力はすさまじいとしか言いようがありません。数々の魔法を無詠唱で発動させ、傷を負っても数秒で自動回復します」
「それ、反乱起こされたら魔族でも勝てないじゃない……」
人間より賢い時点で脅威以外の何物でもないが、その上で下手な魔族より強いようでは手に負えない。危険この上なかった。
「大丈夫です、彼らは理性ある獣ですわ。というより、話せないだけでそれ以外は多分私達より上位の存在です。現に私達の存在や目的を理解し『協力してもらう』という形でここに居続けてくれていますから、言葉での説得は可能です!」
既に立場が逆転しているらしかった。オオカミはすごかった。

「それに彼らはとても平和主義者と言いますか、必要に迫られなければ戦うつもりもないらしいです」
「そ、そう……まあ、危険が無いのなら良いわ」
段々話を聞いているのが面倒くさくなってきたラミアは、とりあえず話を終わらせる事にした。
カーリッツの説明は熱意があるのは良いのだが、その熱意が全てをごり押ししているので聞いている側にとっては疲れるのだ。
「偶然の産物なので彼ら自身を作り出すことは難しいですが、幸い他の犬種との交雑も可能なようで、既に二世代目も生まれています。父親同様とても優秀なオオカミですわ」
「その内魔族世界の犬が全部オオカミになりそうねぇ……」
それがいい事なのか悪い事なのかは解らないが、オオカミの顔は魔族のラミアには眩しすぎた。
「彼の好みの異性が同じ犬というのが良かった点でしょうか。人間や魔族の女性に性的嗜好が向かなくて良かったです」
「ああ、まあ、生存競争で犬に負ける同族の男の姿は流石に女視点で見て、見るに耐えないでしょうからねえ……」
想像したくもない未来であった。これにはカーリッツも苦笑いで返す。
「犬はもう完成されたので、次は猫や魚でも同じような感じにできないか試してみようと思っています」
「そう。まあいいんじゃないかしら。私はこれで失礼するわ。これからも気をつけて続けて頂戴」
「はい。本日はありがとうございました」
視察など来られれば面倒そうな顔をするのが他の研究施設だが、このキメラ研究所は皆活き活きと仕事をし、説明の際も愉しげなのだ。
本当にキメラ研究が好きなのだろうと思うが、何が彼女たちをそうさせているのかはラミアには理解できないままであった。


「さて、予定は全て終わったわ……魔王城では悪魔王の襲撃があったらしいけど、幸いそちらはなんとかなったようね……」
研究所内に設置されている転送ルームで、ぺらぺらと胸元のボードにまとめられた書類を見流しながら一人ごちるラミア。
「後は……あそこだけね」
ボードを見終わるや、ラミアは研究所内に設置されてある転送陣に乗り込む。
『――目的地・エルヒライゼン』


「今日はよく来客が続く日だ。貴方で二人目ですよ」
本来魔王の持ち物であったこの城砦に君臨していたのは、死んだはずのネクロマンサーであった。
だが、ラミアはさほど驚きもせず、その言葉を受ける。
「――やはり、陛下はこちらにきていらっしゃったのね」
ほう、と息をつきながら。そろそろとネクロマンサーの正面に立つ。
「ええ。つい先ほどまで。一時間も早ければ、会えたかもしれませんね」
「アリス達のような人形を造ったのは、やはり貴方だったようね」
工房へと変貌した牢獄を見やり、先ほどとは別の意味で大きな息をつく。
何せ、そこら中に人形のパーツやら材料と思しき元人間・元魔女の残骸が置かれているのだ。
このようなものをあまり見慣れないラミアとしては不気味この上なく、半ば呆れてもいた。
「ええ。元々伯爵殿が――今の魔王陛下が私の元に訪れたのも、私にしか生み出せない『自動人形』を求めてのものでしたから」
「なるほど。やっぱりそういう繋がりだったのね」
なんとなくそうなんじゃと思っていたけれど、と、ラミアは目を瞑る。

「あんまりつまんない事を聴くつもりもないわ。貴方、裏で何をやってた訳?」
わずかばかり間を空け、ラミアは問うた。
ネクロマンサーもにやり、口元を歪める。
「伯爵殿の助けになろうと。恩返しみたいなものですよ」
「本気で言ってるのかしら?」
どこかふざけているように感じたラミアは、素直には受け取らず睨み付けていた。
「――贖罪しょくざいですよ。あの方の大切な者を、私は奪ってしまった」
ラミアの指摘に、どこか複雑そうな、居心地の悪そうな顔をし、ネクロマンサーは答えた。
「それが彼女の願いだったとしても、それは伯爵殿の願いではなかったのです。私が受けなければ、彼女はきっと、自身の願う『幸せ』を手に出来たはずでした」
そうと知りながら、彼はやったのだ。やってしまったのだ。

「……ヴァルキリー、と言ったかしら? あの方がこの世界に来て、ずっと寄り添っていた娘だったわね」
大層美しい娘であった。あれほど美しい娘など後にも先にも見ない程に。
同性のはずのラミアですら、一目で惹かれそうになる位に。
そして同時に近寄り難く、刺す様な威圧感をも持ち合わせていたので、印象深くもあった。
「彼女は伯爵殿を愛していました。どこまでも深く、純粋に。私はその愛の美しさに、魂の純粋さに惚れてしまった」
「惚れた? 貴方が異性に!?」
かつては魔族世界でも名の知れた同性愛者である。
女など道具としか見ていなかったはずの彼が異性に惚れたなど、さしものラミアでも驚いてしまった。
「自分でも驚きでした。同時に、彼女の願いをかなえてしまうことが、伯爵殿にとって辛い道を歩ませる事となってしまったのですが」
結果として待っていたのは、ヴァルキリーという存在の消失。
代替え品として生まれたアリス達自動人形。そして、生きがいを失い『気が抜けてしまった』伯爵であった。
「彼は……恐らく、この世界に来た時点で、いえ、それよりもっと前からかもしれませんが――その生きる糧が、変わってしまっていたのです。ただ、本人すらそれに気づけないまま、元の目的を追い続けていたつもりになっていたのでしょうね」
「永く生き続ければ、本来の目的が別の目的に上書きされる事なんて、よくあるわ」
それは、ラミアにも覚えのある現象であった。
自分の目的、生きがいと思って続けていた事が、実は全く別の事象に、その重要な位置を取って代わられていたのだ。
だから、本来のソレが果たせなくなりつつある今の世界に、ラミアはあまり悔しさだとか、不安だとかは抱いていなかった。

「でも、そう――陛下にとっても、普遍ふへんである価値など存在しない、という事なのね。そして今は、アリスがその位置にあった、と」
噛み締めるようにラミアは呟く。手を握り締め、若干腹立たしげであった。
「まあ、付き合いも長いでしょうからね。アリスは」
「アリスだけとも限らないでしょう」
だが、そんな様を見てネクロマンサーはどこか面白そうにニヤついていた。
それが余計にラミアをイラつかせる。
「何が面白いのよネクロマンサー」
「いえ。貴方がそんな顔をするのははじめて見ますから。意外だなあと」
「――それで?」
思うところはあったが、それを気にして穿ほじくり返すと面倒くさいので、敢えて話を流す。
「あの方にとっては、アリスだけでなく、自分の周りにある、自分に好意を向けているモノ全てが大切なんじゃないですかね」
「……何それ」
ネクロマンサーの言葉に、しかし何を言っているのか解らず、首を傾けてしまう。
「とても不器用な方ですからね。多分、極端にしか区分けできないんですよ。だから、あの方にとっての敵は皆殺しにしてもいいだろうし、あの方を味方だと思っている者は助けたいとか、そんな感じなのでは?」
大雑把過ぎる区分けだった。なるほど、それなら確かに解り易い。
「子供じゃあるまいし……でもそう、貴方にはそう見える訳ね」
だが、ラミアはどこか安堵したような、力が抜けていくのを感じていた。
「ええ。私にはそう見えます。貴方には違うのですか?」
「私には……よく解らない、つかみどころの無い方のように見えていたけれど」
だから、ラミアは笑っていたのだ。主の事を語るのは、彼女にとって嫌な事ではなかった。
「でも、とても頼りがいのある、尽くす価値のある方だと思っていたわ。ええ、世界を変えようというなら、あれくらいの方でなくてはいけないのかもしれない」
ほう、と、半眼になりながら、愉しげに。

「ネクロマンサー、貴方も随分と変わったわね」
「一度死に掛けましたからね。愛と恋を知ったのと自分の底を自覚させられたのとで、自然そうなっていたのかもしれません」

 かつての彼は、狡猾で非常に腹黒い男であった。
外見こそ女の好みそうな優男で、実際力も時代の魔王と遜色ない、魔王軍においては最強の存在であった。
横暴な黒竜族も我侭な吸血族も、彼の前では暴れるのをやめその言葉を聞く程には圧倒的で、その知性はラミアも一目置くほど。
ただ、無類の男好きで女嫌いの為、その嗜好と欲望の為に犠牲になった者は男女限らず数多く居り、魔王の側近でありながらアルドワイアルディ以前の時代では魔王が傍に置くのを嫌っていた。
実力主義者であったアルドワイアルディは気に入り傍に置いたが、それがより彼の性質の悪さを増長させたとも言える。

 元々自信家でよく解らないことばかり口走る男だったためラミアは嫌っていたのだが、今の彼は、ラミア的にそこまで嫌な奴には感じなくなっていた。
良い意味で魔王に毒されたのではないか。ラミアはそう考えるのだが、ネクロマンサーは笑う。
「そういう貴方こそ、随分と柔らかくなっているように感じますがね。私の知る貴方は、随分と冷たい目をした、醒めた女だったように思えましたが」
「そうかしらね? 私だって昔は歳相応に少女だった頃もあったし、若い娘みたいに些細な事で一喜一憂していた事もあったわ」
あんたほど鉄面皮ではなかったわ、と、おどけてみせるラミアであったが、ネクロマンサーは苦笑する。
「私が知る貴方は既に結構なお歳でしたからねえ。老成されていたと言うか、諦めが入っていたように見えました」
「失礼な奴ねぇ。まあいいわ。確かに、陛下や先代――エルリルフィルス様、それにその娘達に、毒されていたのかもしれない」
互いに、それは自覚していたのだ。自分は変わった。もはや、かつての自分とは違うのだ、と。
「変化を受け入れること。眼を背けず、新たな流れに乗ろうとする。それが、これからの時代には必要なのかもしれないわねぇ」
二人、深く息をつき。間が空いた。

「――問題なのは、その新たにやってくる時代に、伯爵殿本人がいないかもしれない事、ですが」
その後の沈黙を制したのは、ネクロマンサーから。
声のトーンを落とし、小声で呟いていた。
「……やはり、陛下は人間世界へ?」
解っていたとばかりに、ラミアはその先を促す。
「ええ。アリスをここに、一人『金色の竜』を倒しに向かいました」
「そう……」
悲しげに眉を下げながら目を瞑るラミア。
「彼は、こうも言っていました。『もしかしたら金色の竜は既にこの世にはいないかもしれない』と」
「どういう事? では、陛下は一体何を倒しに人間世界へ――」
「『ドッペルゲンガー』。他者の姿や記憶を写し取り、己がモノにする事が出来るそうですが、伯爵殿は、これが金色の竜を喰ったのではないかと、そう言っていました」
「ドッペルゲンガー……」
聞き覚えのない名前であったが、姿や記憶を写し取る、というのは脅威に感じられた。
「あの方は一人で全てを終わらせるつもりのようですが、同時に、自分が戻って来れないかもしれない、ドッペルゲンガーに敗北する可能性も懸念していました」
「そんな、陛下でも負けてしまうかもしれないというの……?」
信じられない事であると、ラミアはネクロマンサーを見つめるが。
ネクロマンサーは、首を横に振るばかりであった。
「私にも良く解りませんよ。ただ、伯爵殿はこうも言いました。『もし自分が敗れ、偽者が帰ったとしても、それが自分を騙り、その範囲で生きている限りはそちらに従うよう、皆に伝えて欲しい』と」
「……陛下が?」
「ええ。貴方たちが下手に抗い傷を負うことは願っていない、という事なんでしょうね」
どこまでが本当なのかラミアには解らなかったが、ネクロマンサーの真剣な、それでいて悲しげな表情に嘘は見えなかった。
実際には、ネクロマンサーは魔王に言われた通りの言葉は伝えていなかったが。
だが、言葉ではなく、心ではそう思っていたのだろうと、彼は勝手にそう考えた。

「――なんでそんな事を伝えたのかしらね。その偽者とやらが本当に陛下を演じられるなら、私達は疑う事も無く偽者に従うでしょうに」
一歩下がり、俯いてしまう。
何故だかは解らないが、ネクロマンサーの言葉は、ラミアの胸を酷くきつく締め付けていた。
「信じていたのでしょうよ。貴方たちを。『そうは言っても見抜いてしまうかもしれない』と。何か絆のようなものを感じていたのでは? あるいはそうあって欲しいと、どこかで願っていたのでは?」
「もう――」
苦しげに胸に手をあてがい、歯をぎり、と噛みながら。
「本当に、不器用な方なんだから――」
悔しげに、無念そうに、ポツリと呟いた。
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