219 / 474
5章 『勇者に勝ってしまった魔王』のその後
#Ex3-2.真夏にコートのプレゼント
しおりを挟む
そうして、ドアをノックされる音が三つ。
コンコンコン、と部屋に鳴り響く。
「は、はいっ」
ぎりぎり支度が間に合ったものの緊張にガチガチなのをなんとかしようと、目元をつん、と指先で引っ張り笑顔を作っていたセシリアは、ノックの音にびくん、としながらも立ち上がり、ドアを開けた。
「やあ、セシリア。こんにちは。今、良いかね?」
解りきった事ながら、ドアの前に立っていたのは魔王であった。
すぐ後ろにアリスが見えていたが、やはりこれも想定済み。
セシリアは高鳴る胸に声が上ずってしまいそうになっていたが、なんとか胸元を押さえながら、にこやかぁに微笑みかける。
「はい、もちろんですわ。ようこそいらっしゃいました♪」
表面上は違和感がないように、だが内面的には爆発しそうなくらいにどきどきとしていて、そのギャップがセシリアには苦しかったが。
なんとかボロを出さずに魔王を部屋へと案内しようとする。
「いや、今日は土産物を届けにきただけだからね、折角だが、渡すものを渡したら失礼しようと思う。ここで結構だよ」
だが、魔王は手を前に、人のよさそうな顔でやんわりと拒否していた。
もともとの魔王の目的を考えれば仕方のない事とはいえ、セシリアとしては少し、いや、かなり残念であった。
「そ、そうですか……いえ。私の方こそ。陛下がお土産を持ってきてくださるなんて、それだけでも感激ですわ!」
落胆しそうになるのをなんとか我慢し、セシリアは魔王をじ、と見つめる。
(ああ、この渋い大人びたお顔……見ているだけでもう……死んでしまいそうだわ)
乙女心はもう爆発寸前であった。
「えーっと、セシリアには……アリスちゃん?」
「はい、セシリアさんには、こちらになりますわね」
予めアリスに預けていたものを取り出してもらい、それを魔王が受け取る。
そうして差し出された土産物は――羽毛のコートであった。
「この辺りの気候は、君たちの住んでいた森と比べて寒暖の差があるようだからね。冬の間、何がしか役に立つ物でも、と思って買ったのだが」
手渡しながらに、この土産物を選んだ経緯を伝える。
どこか照れくさそうに、しかし、じ、と、セシリアの瞳を見つめながらの言葉。
「ま、まあ……このような、高価な品を……セリエラ、見て、陛下が、こんなに素敵なコートを私にって!!」
耐えられなくなったのはセシリアの方であった。
わざとらしくセリエラに話題を振りながら、そっぽを向いてしまう。セシリアはチキンだった。
「あらあら、素敵なコートです事。よかったですわねおひい様。とてもよくお似合いですわ。これは、陛下にきちんとお礼をいたしませんと」
「あ、ええ、そう、ね……うん。お礼、しないと」
どうしよう、と、迷いながらもセリエラの言葉にそわそわし始めるセシリア。
「ああ、君にも勿論買ってあるよ。アリスちゃん」
「はい、どうぞ、セリエラさん」
この辺り、魔王はとても細かく考えていた。
きちんと塔の娘達だけでなく、その世話係の侍女や使い魔たちにも買ってきているのだ。
「え……私に?」
アリスから手渡されたセリエラは、少し驚いたように目を白黒させていたが。
「そうですか、まあまあ、私にまでこんな素敵な……手袋を」
セリエラへのプレゼントは皮の手袋。ふわふわとしたウサギの毛がついていて、とても暖かく可愛らしかった。
「ふふっ、それでは私が陛下にお礼をしなくてはいけませんわね」
ひとしきり嬉しそうに微笑んだ後、今度は妖艶な雰囲気を纏いながら、何故かブラウスのボタンを外してゆく。
「ちょっ、何やってるのセリエラっ!?」
驚いたのは魔王だけでなく、セシリアもであった。
侍女の突然の行動に、唖然としながらもしっかり突っ込みを忘れない。
「なにって、お土産を頂いたら身体でお返しをするって言ってたではないですか、おひい様も」
「なんっ!?」
これには魔王もびっくりであった。思わずセシリアを見てしまう。
「ぎゃいん!? ち、違いますからっ、そんな事――セリエラがやれとか言ってて困ってただけですからっ!!」
突然のとばっちりに、セシリアはパニックに陥り涙目になりながらも必死に否定する。
「ああ、うん……まあ、がんばりたまえ」
魔王は曖昧な笑顔を向け、そのまま去っていってしまった。
アリスも「どうしようこれ」といった様子で、眉を下げながらも主についていく。
「……あーあ、帰っちゃいましたね。おひい様がもっと積極的に身体を活用すればいけたかもしれないのに」
このチキン姫が、と、じと眼で見る侍女。
「う、うるさいわよ!! だからってあの状態で自分が脱ぎだす事ないじゃない!? 意味わかんないわよ!!」
セシリアはセシリアで、不甲斐ない自分とそれをからかって遊んでる侍女に嫌気が指していて、もう叫ばずにはいられなかった。
「セリエラの、ばかぁぁぁぁぁっ」
「いやあ、びっくりしたねえ」
「びっくりしちゃいましたね」
魔王はというと、セシリアの叫び声を背に、先ほどのシーンを思い出し胸をなでおろしていた。
「ただお土産を渡すというのも大変なんだなあ」
「いきなり最初からハプニングが発生すると、後がより大変に感じてしまいますね……」
先行きが危ぶまれる一人目であった。
「……とりあえず、次に行こうか」
「そうですね。次はグロリアさんです」
気を取り直して次に行こうかと思った魔王であったが、次がある意味一番の問題児であった。
「ぐ、グロリアかあ……うむ、気を引き締めていこう」
変な雰囲気に飲み込まれないように、と、頬をぱん、と叩き、気合を入れ、歩き出した。
コンコンコン、と部屋に鳴り響く。
「は、はいっ」
ぎりぎり支度が間に合ったものの緊張にガチガチなのをなんとかしようと、目元をつん、と指先で引っ張り笑顔を作っていたセシリアは、ノックの音にびくん、としながらも立ち上がり、ドアを開けた。
「やあ、セシリア。こんにちは。今、良いかね?」
解りきった事ながら、ドアの前に立っていたのは魔王であった。
すぐ後ろにアリスが見えていたが、やはりこれも想定済み。
セシリアは高鳴る胸に声が上ずってしまいそうになっていたが、なんとか胸元を押さえながら、にこやかぁに微笑みかける。
「はい、もちろんですわ。ようこそいらっしゃいました♪」
表面上は違和感がないように、だが内面的には爆発しそうなくらいにどきどきとしていて、そのギャップがセシリアには苦しかったが。
なんとかボロを出さずに魔王を部屋へと案内しようとする。
「いや、今日は土産物を届けにきただけだからね、折角だが、渡すものを渡したら失礼しようと思う。ここで結構だよ」
だが、魔王は手を前に、人のよさそうな顔でやんわりと拒否していた。
もともとの魔王の目的を考えれば仕方のない事とはいえ、セシリアとしては少し、いや、かなり残念であった。
「そ、そうですか……いえ。私の方こそ。陛下がお土産を持ってきてくださるなんて、それだけでも感激ですわ!」
落胆しそうになるのをなんとか我慢し、セシリアは魔王をじ、と見つめる。
(ああ、この渋い大人びたお顔……見ているだけでもう……死んでしまいそうだわ)
乙女心はもう爆発寸前であった。
「えーっと、セシリアには……アリスちゃん?」
「はい、セシリアさんには、こちらになりますわね」
予めアリスに預けていたものを取り出してもらい、それを魔王が受け取る。
そうして差し出された土産物は――羽毛のコートであった。
「この辺りの気候は、君たちの住んでいた森と比べて寒暖の差があるようだからね。冬の間、何がしか役に立つ物でも、と思って買ったのだが」
手渡しながらに、この土産物を選んだ経緯を伝える。
どこか照れくさそうに、しかし、じ、と、セシリアの瞳を見つめながらの言葉。
「ま、まあ……このような、高価な品を……セリエラ、見て、陛下が、こんなに素敵なコートを私にって!!」
耐えられなくなったのはセシリアの方であった。
わざとらしくセリエラに話題を振りながら、そっぽを向いてしまう。セシリアはチキンだった。
「あらあら、素敵なコートです事。よかったですわねおひい様。とてもよくお似合いですわ。これは、陛下にきちんとお礼をいたしませんと」
「あ、ええ、そう、ね……うん。お礼、しないと」
どうしよう、と、迷いながらもセリエラの言葉にそわそわし始めるセシリア。
「ああ、君にも勿論買ってあるよ。アリスちゃん」
「はい、どうぞ、セリエラさん」
この辺り、魔王はとても細かく考えていた。
きちんと塔の娘達だけでなく、その世話係の侍女や使い魔たちにも買ってきているのだ。
「え……私に?」
アリスから手渡されたセリエラは、少し驚いたように目を白黒させていたが。
「そうですか、まあまあ、私にまでこんな素敵な……手袋を」
セリエラへのプレゼントは皮の手袋。ふわふわとしたウサギの毛がついていて、とても暖かく可愛らしかった。
「ふふっ、それでは私が陛下にお礼をしなくてはいけませんわね」
ひとしきり嬉しそうに微笑んだ後、今度は妖艶な雰囲気を纏いながら、何故かブラウスのボタンを外してゆく。
「ちょっ、何やってるのセリエラっ!?」
驚いたのは魔王だけでなく、セシリアもであった。
侍女の突然の行動に、唖然としながらもしっかり突っ込みを忘れない。
「なにって、お土産を頂いたら身体でお返しをするって言ってたではないですか、おひい様も」
「なんっ!?」
これには魔王もびっくりであった。思わずセシリアを見てしまう。
「ぎゃいん!? ち、違いますからっ、そんな事――セリエラがやれとか言ってて困ってただけですからっ!!」
突然のとばっちりに、セシリアはパニックに陥り涙目になりながらも必死に否定する。
「ああ、うん……まあ、がんばりたまえ」
魔王は曖昧な笑顔を向け、そのまま去っていってしまった。
アリスも「どうしようこれ」といった様子で、眉を下げながらも主についていく。
「……あーあ、帰っちゃいましたね。おひい様がもっと積極的に身体を活用すればいけたかもしれないのに」
このチキン姫が、と、じと眼で見る侍女。
「う、うるさいわよ!! だからってあの状態で自分が脱ぎだす事ないじゃない!? 意味わかんないわよ!!」
セシリアはセシリアで、不甲斐ない自分とそれをからかって遊んでる侍女に嫌気が指していて、もう叫ばずにはいられなかった。
「セリエラの、ばかぁぁぁぁぁっ」
「いやあ、びっくりしたねえ」
「びっくりしちゃいましたね」
魔王はというと、セシリアの叫び声を背に、先ほどのシーンを思い出し胸をなでおろしていた。
「ただお土産を渡すというのも大変なんだなあ」
「いきなり最初からハプニングが発生すると、後がより大変に感じてしまいますね……」
先行きが危ぶまれる一人目であった。
「……とりあえず、次に行こうか」
「そうですね。次はグロリアさんです」
気を取り直して次に行こうかと思った魔王であったが、次がある意味一番の問題児であった。
「ぐ、グロリアかあ……うむ、気を引き締めていこう」
変な雰囲気に飲み込まれないように、と、頬をぱん、と叩き、気合を入れ、歩き出した。
0
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。

生まれる世界を間違えた俺は女神様に異世界召喚されました【リメイク版】
雪乃カナ
ファンタジー
世界が退屈でしかなかった1人の少年〝稗月倖真〟──彼は生まれつきチート級の身体能力と力を持っていた。だが同時に生まれた現代世界ではその力を持て余す退屈な日々を送っていた。
そんなある日いつものように孤児院の自室で起床し「退屈だな」と、呟いたその瞬間、突如現れた〝光の渦〟に吸い込まれてしまう!
気づくと辺りは白く光る見た事の無い部屋に!?
するとそこに女神アルテナが現れて「取り敢えず異世界で魔王を倒してきてもらえませんか♪」と頼まれる。
だが、異世界に着くと前途多難なことばかり、思わず「おい、アルテナ、聞いてないぞ!」と、叫びたくなるような事態も発覚したり──
でも、何はともあれ、女神様に異世界召喚されることになり、生まれた世界では持て余したチート級の力を使い、異世界へと魔王を倒しに行く主人公の、異世界ファンタジー物語!!
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる