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4章 死する英傑

#7-3.一人じゃなくなった魔王と一人ぼっちの女神

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「ディオミスの金竜。あれが何故、今更のように人前に姿を現したのか解らんのだが」
話題は変わる。冷め切ったミルクティーは魔王に飲み干される。
女神は、暖かな三杯目を用意するため、カウンターの向こうにいた。
「あら、それら全て、あの子が望んだ事じゃないはずよ。あの子は今でも、平穏に暮らしたい、少しでも危険な事には手を出したくない、と思っているはず」
すごく臆病なのよ、と、静かに笑っていた。
「だけど、それは叶わなかった。全ては魔王マジック・マスターがこの世から消え、貴方が魔王になるまでの間に起きていたの」
「……まさか、カルバーンが」
どのタイミングでカルバーンが人間世界北部に移ったのかは誰にも解らない。
だが、女神の話から察するに、彼女が聖竜と接触した可能性のある時期は、つまり――

「黒竜族変種『金竜』。『魔王』アルフレッドが創り出した次代の『魔王』候補。黒竜以上の力を持ち、黒竜以上に賢い。成体の力は個体にもよるけれど、多くが『魔王』クラスになる、はずだった」
「だが、アルフレッドの考えは、他でもない、それを生み出した黒竜族によって台無しにされた」
「ええ。黒竜族は金竜を赤子、遅くとも子供のうちに殺してしまう。制御しきれない化け物じみた力は、害でしかないと思っていたから。ディオミスの金竜はそれを運良く免れただけ。別に、金竜の中で最強の存在として生まれた訳ではないの」
女神がコップを二つ持ち、再び卓につく。
自分の分と魔王の分の二杯だった。
「だから、彼より後に生まれた金竜……カルバーンが成長していくにつれ、次第に『魔王』としての影響力が削がれていっているのよ。遠からず、彼はただの金竜に成り下がるわ」
単に彼を引きずりおろしたいなら、何の苦労も無く、待っているだけで良いのだという。
だが、それは魔王的に承服しがたい結末である。
「それだけでは意味が無い。カルバーンが次代の『魔王』となった際に、金竜の願いと重複する、矛盾する『何か』を願ってくれなければ、それはいつまでも続いてしまう……」
恐らくは実力的にみてカルバーンが次期『魔王』確定な為、彼女が何を願うかは、後の世界の有り様を丸々と決める非常に重要な事柄であった。
「そうね。彼らの願いは被らない限り永続的にこの世界が叶え続けるから、上手い所打ち消す何かを願わせないと、彼の願いは消滅しないわね」
なんとも厄介な話である。「どこまでも楽をさせてくれない世界だ」と、魔王は頭をぽりぽり掻いた。

「でも不思議。別にこの世界の戦争が終わろうと終わらなかろうと、貴方には何の不都合も無いはずなのに。何故そんなに拘るの? 貴方、自分から面倒ごとに首を突っ込んでるわよ?」
自覚あるの? と、女神は笑いかける。悪戯じみた顔で。
「一部、自分の撒いた種だよ。私にだって、自分のした事の責任を感じる事位、ある」
自分の興味本位で始めたことが原因で起きた事案なのだ。
エルリルフィルスの願いがそうであるなら、叶えてやる位の義理は持っても良いとも思っていた。
何より、不思議なくらいに今の彼は、因果な鎖に絡み付かれているのだ。
これほどに世界を狭く感じる事もそうはないだろうと思いながら、魔王は目的の為進むのみであった。
「伯爵、貴方は変わったわ。とても弱く、そして人間くさくなっている。誰かなしには生きていけなくなっている」
「だからこそ出会えた。そして、これからも出会えるはずだ。私は、失ったものより、これからの世界に希望を見出したいのだ」
魔王という言葉に相応しくない、希望に満ち溢れた言葉であった。
「弱くなろうと構わんよ。私が弱かろうと、私には私を支えてくれる多くの者が居る。私を慕ってくれる娘がいる。時々茶を飲む人間の勇者も居る。そして、私を主と慕ってくれる人形達がいるのだ」
「そうね。貴方はきっとそう。だけど、ヴァルキリーを前に、果たして同じ気持ちでいられるのかしらね」
「解らん。心揺らいでしまうかもしれん。何せ弱いからな。もしかしたら、とんでもない事をしでかしてしまうかもしれん。とんでもない事になるかもしれん」
「それは中々魅力的な話――」
女神は、その『とんでもない結末』こそを望んでいるらしかった。
「だが、全ては皮算用だ。まだ何もしていない。これからするつもりだが――」
「貴方が私の元に来たのは、金竜の倒し方。ブレスの対処方法の確認の為でしょう。だけどそんな必要無いわ。貴方の手元には竜を屠れるドラゴンスレイヤーが大量にある。そして、貴方にはあれのブレスは通用しない」
「属性の相性か……」
「そうね。相性ってとても大切よ。すごく強いはずのレーズンが私に永遠に勝てないのは、この相性が悪すぎるから。時を止められようと時空を操作できようと、その制御方法を知っている私には何の意味も成さないもの」
そっとコップをテーブルの上に置く。まだ湯気がたっているミルクティーの上に、手の平をかざしていた。
「貴方は、元来この世界からは何も感じられていないはず。この紅茶の温かみも、風の冷たさも。他者の心の優しさすら、貴方には何も感じられないはず。金色のブレスだって、何の効果も成さない」
「ならば、君の知っている私はもういないのだ。今の私は、紅茶を温かいと感じられて、風が冷たく、そして、人の優しさ、それらを失った時の切なさを知っている。属性は、同じままだろうがね」
「そのようね。私は哀しいわ。貴方はきっと、私と同じ所に居ると思っていたのに。気が付くと、また私は一人ぼっち」
全知全能だった女神は、その孤独を感じ、寂しげに微笑んでいた。
「まあ、慣れてますけどね、一人ぼっち。詩人の泉に生まれ出でて、最初に私以外の存在が生まれるまでに軽く三千年。自分が何なのか、何故生まれたのか、何故一人ぼっちなのか。なんにもない、泉と川しかない世界でひたすら考え続けましたから」
椅子の上、膝を抱え込む。一人ぼっちのポーズだった。
「私が一人ぼっちじゃなくなる方法も、私の辞書には存在しないんですよねぇ。はぁ、嫌になる」
アンニュイだった。年季の入った孤独さが、場の空気を冷たくしていく。
「貴方は良いよねぇ。可愛い女の子に囲まれて、自分に尽くしてくれる忠臣達に恵まれて、じと目の勇者とは仲良しだし」
そして魔王に絡んできた。正直、面倒くさかった。
「相変わらず面倒くさい女神だなあ」
つい口に出てしまっていた。魔王は自分に素直だった。
「まあ、そう言わずに愛してくださいよ。女神は愛されたいの。色んな人から。沢山の人から。必要とされて、初めて私は自分というものの存在意義を認識できるのです」
辛らつな言葉に傷つく様子もなく、女神はにこにこと微笑んでいた。
「相変わらず良く笑う女神だよ」
「だって、笑うか泣く位しかした事が無いから。そうだ、伯爵。前から聞きたかった事があるんだけど――」
「何か?」
さりげなく深い闇を感じさせる言葉が垣間見えた気がするが、直後に満面の笑みで繰り出された質問の方に、魔王は気を向けてしまっていた。
「貴方って結局、どんな異性に興味があるの? 色んな女の子に囲まれてて、多少なりともそういった関心もあるでしょう?」
そして、ひどくろくでもない質問だった。
「あー……」
いよいよもって面倒くさくなり、魔王はコップのミルクティーを飲み干した。
「容姿的にはアリスちゃんがものすごく私好みだな。性格的にはエリーセルちゃんかなあ」
「まさか人形を引き合いに出されるとは思いもしなかったわ……」
女神は思いっきり引いていた。「してやったり」と魔王はにやける。
「だがノアールちゃんの間延びした声も中々――」
「ごめんなさい。変な事聞いてごめんなさい。人形のお話なんてされても興味ないから。そんなつもりで聞いたんじゃないから」
魔王の意図が伝わってか、女神は涙目になりながら止めようとする。
「まあそう遠慮するな。そもそもアリスちゃん達はそれぞれ構造が異なる人形だが、アリスちゃんとエリーセルちゃん、そしてノアールちゃんの三体は――」
しかし魔王は止まる気は無かった。
どうせ暇なのだ、興味はなくとも理解はできている女神を相手に、人形談義を続けてやるのも一興だと思ったのだ。
魔王は、女神に対してはどSだった。


「ふぅ、久しぶりに人形について語ったな。すっきりしたぞ」
「う……うぅっ、訳の解らない話で耳を穢されたわ……」
話が終わってみれば、やけに満足げな魔王と、シクシクとハンカチを咥えながら涙目になっている女神がいたのだった。
「訳の解らないはずがなかろう。君なら私以上に人形に関して詳しいはずだ」
「興味ないもの……この世界の人形の成り立ちとか人形の構造とかどこが愛でるポイントかとか、全く興味ないもの……」
知ってはいても興味が微塵も無い女神には、拷問でしかない話だったらしく、心底疲れきった様子だった。
「……やはり、私の趣味って、人にはあまり理解されないものなのか……?」
「間違いなくマイノリティだと思う。しかも貴方ってかなりコアでしょ。同じ人形趣味の人がいたとしても、浅い人にはついていけないと思いますよ?」
悲しい現実だった。全てを知る女神にそんな事を言われては、マジョリティになどなれるはずもなく。
やはり、自分の趣味は少数派なのだと思い知らされてしまった。
「だから、そういう人は素直に同じように語れる人とだけ仲良くしてればいいと思うの。私ってノーマルだから、アブノーマルな世界に引きずり込まないで欲しいの」
やめてくださいね、と、人差し指を立てる。
「そんな、人を特殊性癖みたいに言われてしまうと、ちょっと傷つくぞ」
「好みの異性と聞いて人形をモデルに出すような人はノーマルって言わないもの。まっとうな趣味の人は『そうだなあ、目の前の女神みたいな子かなあ』とか言うものですよ?」
それはないと直感的に思ってしまった。
「思って無くても言うものなの!!」
表情でばれていたらしかった。やはり女神は自分勝手だった。自分愛万歳な女神だった。

「ごちそうさま、もう帰るよ」
これ以上の相手は面倒だな、と思い始め、魔王はさっさと帰ることにした。用件はもう果たしたのだ。
「ん、解ったわ。またね」
「できれば、もう来たくないが」
多くの魔王がそうであるように、やはりこの女神には極力関わりたくないのだ。
どんなに慈愛に満ちた、知りたい事を教えてくれる女神であっても、聞きたいことの何倍もの事をわざわざ聞かれるのは面倒くさい。
何より、『そんな事この女神は人に聞くまでも無く知っている』というのが腹立たしくもあり、何の為にやっているのか解らないのもあって避けられがちである。
「そんな事言わないで。また来てよ。誰かとお話をするのは好きなの。とっても楽しかった」
だが、当の本人は寂しがり屋でお喋り好きなだけであった。
誰かと居たい、皆に愛して欲しい。
たったそれだけの為に良く解らないことを平然とやるような訳の解らない女神である。
可愛いような、やはり得体が知れなくて不気味なような。
そんな感覚に、彼女と関わった者達は戸惑うのだ。
「全てが終わったらだな。全てが始まったら、また来るかもしれん」
店に背を向け、魔王は歩き出す。
「そう」
満足げに微笑みながら。
緑のエプロンの店員は、それきり何も言わず、去っていく客をじっと見送っていた。
風の冷たい、晩秋の事であった。
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