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第十五章 階段を上る
第153話 チュートリアル:紅茶
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「――ここか」
黒の空間を通って俺はこの地にやって来た。
俺を出迎えたのは優しい風。
深く被ったフードを脱ぎ、白黒反転した眼を動かして辺りを見る。
「……森かぁ」
木々と葉を揺らす優しい風が俺の頬を撫でる。幻霊君主である俺に物理的な干渉は受けないけど、俺が感じたいと思えば可能。この少し冷たい風は程よく心地いい。
「……スゥー。空気が澄んでるなぁ」
少し歩くと木の間から湖畔が見えてきた。近寄って湖畔を覗いてみると、とても澄んだ透明度の高い水。澄みすぎて物理を無視し湖畔の底まで見えそうなくらいだ。見た事も無い魚が元気よく泳いでいる。
森に囲まれた湖畔。どこか懐かしい思い出に浸れそうなこの場所。湖畔の端に橋(ダジャレじゃない)が掛けられそれを目で追っていくと、洋画で出てきそうなそこそこ大きなログハウスが建てられていた。
「……感じる」
俺をここに寄んだ本人がそこにいる。そう思いながら、煙突から白い煙を出すログハウスへと歩みを進める。
「――」
思わず足を止めた。
このログハウス。森。湖畔。まるで油絵で描かれた一枚絵。俺は別に美術館に行って感性を高める云々は性にあってないけど、風を感じるこの風景はどこか懐かしさを俺に訴えかける。
少し坂になっている木造の床。そこを堂々と昇り、木製の椅子とテーブルがある踊り場を隣に家のドアの前へ来た。
ッスと音も無くドアをノックしようとした時――
「――開いている。入ってくれ」
ドア越しに彼は言った。
「おじゃまします……」
ドアを開け、最初に俺が見たものは木がパチパチと爆ぜる暖かそうな暖炉だった。
煙突と繋がる暖炉、木造の床には広めの絨毯が敷かれ、四つ足の木造の椅子や揺り椅子のロッキングチェアがもある。
ログハウスの壁には鹿っぽい剥製がかけてあったり、花が飾ってあったりしている。
暖かな空間。外の冷たい風を感じない温かさ。その空間に二人座りのソファがあり、俺を招いた人がそこに座っていた。
「こんにちは。ネクロスさん」
「ああ。紅茶を用意した。そこに座ってくれ」
俺を招いたのは他でもない。凍結したバイカル湖で発生したダンジョン――『氷結界の里』で氷結界の龍 トリシュラを封印し、フリードさんやエルドラドから青いのと呼ばれている君主。
『藍嵐君主 ネクロス』
青い長髪が特徴なイケメン君主が俺を呼んだ。
「私と――私が好きな紅茶だ。幻霊の口に合えばいいが……」
「じゃ、じゃあお言葉に甘えて……頂きます――」
紅茶にしては少し濃い色。湯気が上がるカップを傾けると独特だけど良い匂いの香りが俺を包む。
それを口に含むと、少し濃度がある味だが舌の上でトロリと蕩ける味が俺を驚かせる。
「――これ、美味しいです!」
そう。美味しい。それが俺の素直な感想。紅茶なんてリプトンとかしか飲まない俺でも分かる程の違い。鼻に通る香りが優しみの思い出を想起させ、蕩ける味がそれを引き出してくれる。
紅茶素人が何言ってんだと言われそうだけど、俺から言わせればネクロスさんが用意したこの紅茶を飲んでないのによく語れるなと思う次第だ。
「ッフ、そうか。口にあったなら私も嬉しい」
そう言ってから同じ紅茶が入ったカップを傾けるネクロスさん。青髪イケメンお兄さんともあって、仕草の一つ一つが様に成っている。
俺の空いたカップを見たネクロスさんがポットで淹れてくれる。湯気と共に香る匂いが俺を落ち着かせる。
「――それにしても、静かな場所ですねぇ。タイフーン・ディビジョンって名のディビジョンだから荒れ狂う嵐が吹き荒むヤバイ所だって思ってました。あ、別に悪い意味じゃ――」
「分かっている。ここへ来たものは皆そう言った印象を持っていたさ」
そう。この世界は藍嵐君主ネクロスさんの腹の内、『タイフーン・ディビジョン』
紅茶に付き合ってくれと誘われ断る理由も無いしホイホイ来た訳だ。タイフーンなんて名前なもんで、嵐の中で輝いてたシロー・アマダがアイナと添い遂げるどころか裸足で逃げ出すレベルのところと思ってたけど、むしろ綺麗なところで驚いた。
――ディビジョンは君主の心を映す鏡。
俺のファントム・ディビジョンが何故水浸しなのか未だに不明で自己分析が足りないと思うけど、タイフーン・ディビジョンを見た通り、ネクロスさんの根は穏やかなところがあるのかも知れない。戦ってる時はアレだけど、現に今は穏やかだし。
「ンク……。先ずは氷結界の里への派遣。ご苦労だった」
「うす」
「幻霊――ティアーウロングの力を見たい一心での推薦だったが、押しつけ紛いな事をして申し訳ないと思っている」
「いやぁ、まぁ俺って新人だし学ばないといけないんで……。そう言った意味ではいい経験したと思ってますはい」
「そうか」
俺たちルーラーズでもバイカル湖のダンジョンは問題視された。たかが一ゲートだし放っておいても何とかするだろうと会議が進む中、待ったをかけたがネクロスさんだった。
事の重大さを知っていたネクロスさんは、遥か以前、君主として降臨――呼ばれた世界が氷結界の里だった。里に伝わる封印術を通して封印した三体の龍。万が一を考え、簡易な再封印の術を里の者たちに教えたにも関わらず、ダンジョン化した里を傀儡君主にいいようにされ、危惧を感じ馳せ参じた。
今回俺たちがダンジョンに介入できたのは、昔にネクロスさんが氷結界の里に行った事があり、そこのゲートに通じていたから可能だった。
カルーディというアクシデントがあったにせよ、二体の龍――ヴリューナクとグングニルがヤマトサークルとファイブドラゴンのみなさんが倒し、一番ヤバいトリシュラを回収できたのが大きい。結果を見れば作戦成功だ。チュートリアルも達成できたし。
「ティアーウロングは幻霊の力をまだ引き出せていない。辛口だが、亡きアンブレイカブルの足元にも及ばないだろう」
「え、そうなんですか。正直いい線行ってると思ったんですけど……」
「アンブレイカブルは口数は少なく寡黙な印象だったが、いざ戦場に立つと指を振るだけで地図の修正をしなければならない程の力を持っていた。私たちの中でも指折りの実力者だった」
「……マジスか」
指を振るだけで地図修正ってどんな力だよ。ポケモンのピッピでもそんな事しないぞ……。やっぱ俺が戦ったアンブレイカブルはメチャクチャ手加減してたんだな。
「……」
「ズズッ」
静かに飲むネクロスさんと音を立ててのむ俺。どちらが優雅か一目瞭然だろう。
紅茶を少し残しカップを置いた俺。
「あの――」
この席に座ってからの疑問がずっとあった。
「――俺の他に誰か来てるんですか?」
二人掛けのソファに座るネクロスさん。テーブルに置いてあるティーカップは俺のを合わせ三つ。ネクロスさんの隣に湯気が上がる紅茶がある。
まだ湯気が上がっているのかと不思議そうに思いながら、問いかける様にネクロスさんを見た。
「――――」
無表情で光の無い瞳が俺を見ていた。
なんか地雷踏んだっぽい……。
黒の空間を通って俺はこの地にやって来た。
俺を出迎えたのは優しい風。
深く被ったフードを脱ぎ、白黒反転した眼を動かして辺りを見る。
「……森かぁ」
木々と葉を揺らす優しい風が俺の頬を撫でる。幻霊君主である俺に物理的な干渉は受けないけど、俺が感じたいと思えば可能。この少し冷たい風は程よく心地いい。
「……スゥー。空気が澄んでるなぁ」
少し歩くと木の間から湖畔が見えてきた。近寄って湖畔を覗いてみると、とても澄んだ透明度の高い水。澄みすぎて物理を無視し湖畔の底まで見えそうなくらいだ。見た事も無い魚が元気よく泳いでいる。
森に囲まれた湖畔。どこか懐かしい思い出に浸れそうなこの場所。湖畔の端に橋(ダジャレじゃない)が掛けられそれを目で追っていくと、洋画で出てきそうなそこそこ大きなログハウスが建てられていた。
「……感じる」
俺をここに寄んだ本人がそこにいる。そう思いながら、煙突から白い煙を出すログハウスへと歩みを進める。
「――」
思わず足を止めた。
このログハウス。森。湖畔。まるで油絵で描かれた一枚絵。俺は別に美術館に行って感性を高める云々は性にあってないけど、風を感じるこの風景はどこか懐かしさを俺に訴えかける。
少し坂になっている木造の床。そこを堂々と昇り、木製の椅子とテーブルがある踊り場を隣に家のドアの前へ来た。
ッスと音も無くドアをノックしようとした時――
「――開いている。入ってくれ」
ドア越しに彼は言った。
「おじゃまします……」
ドアを開け、最初に俺が見たものは木がパチパチと爆ぜる暖かそうな暖炉だった。
煙突と繋がる暖炉、木造の床には広めの絨毯が敷かれ、四つ足の木造の椅子や揺り椅子のロッキングチェアがもある。
ログハウスの壁には鹿っぽい剥製がかけてあったり、花が飾ってあったりしている。
暖かな空間。外の冷たい風を感じない温かさ。その空間に二人座りのソファがあり、俺を招いた人がそこに座っていた。
「こんにちは。ネクロスさん」
「ああ。紅茶を用意した。そこに座ってくれ」
俺を招いたのは他でもない。凍結したバイカル湖で発生したダンジョン――『氷結界の里』で氷結界の龍 トリシュラを封印し、フリードさんやエルドラドから青いのと呼ばれている君主。
『藍嵐君主 ネクロス』
青い長髪が特徴なイケメン君主が俺を呼んだ。
「私と――私が好きな紅茶だ。幻霊の口に合えばいいが……」
「じゃ、じゃあお言葉に甘えて……頂きます――」
紅茶にしては少し濃い色。湯気が上がるカップを傾けると独特だけど良い匂いの香りが俺を包む。
それを口に含むと、少し濃度がある味だが舌の上でトロリと蕩ける味が俺を驚かせる。
「――これ、美味しいです!」
そう。美味しい。それが俺の素直な感想。紅茶なんてリプトンとかしか飲まない俺でも分かる程の違い。鼻に通る香りが優しみの思い出を想起させ、蕩ける味がそれを引き出してくれる。
紅茶素人が何言ってんだと言われそうだけど、俺から言わせればネクロスさんが用意したこの紅茶を飲んでないのによく語れるなと思う次第だ。
「ッフ、そうか。口にあったなら私も嬉しい」
そう言ってから同じ紅茶が入ったカップを傾けるネクロスさん。青髪イケメンお兄さんともあって、仕草の一つ一つが様に成っている。
俺の空いたカップを見たネクロスさんがポットで淹れてくれる。湯気と共に香る匂いが俺を落ち着かせる。
「――それにしても、静かな場所ですねぇ。タイフーン・ディビジョンって名のディビジョンだから荒れ狂う嵐が吹き荒むヤバイ所だって思ってました。あ、別に悪い意味じゃ――」
「分かっている。ここへ来たものは皆そう言った印象を持っていたさ」
そう。この世界は藍嵐君主ネクロスさんの腹の内、『タイフーン・ディビジョン』
紅茶に付き合ってくれと誘われ断る理由も無いしホイホイ来た訳だ。タイフーンなんて名前なもんで、嵐の中で輝いてたシロー・アマダがアイナと添い遂げるどころか裸足で逃げ出すレベルのところと思ってたけど、むしろ綺麗なところで驚いた。
――ディビジョンは君主の心を映す鏡。
俺のファントム・ディビジョンが何故水浸しなのか未だに不明で自己分析が足りないと思うけど、タイフーン・ディビジョンを見た通り、ネクロスさんの根は穏やかなところがあるのかも知れない。戦ってる時はアレだけど、現に今は穏やかだし。
「ンク……。先ずは氷結界の里への派遣。ご苦労だった」
「うす」
「幻霊――ティアーウロングの力を見たい一心での推薦だったが、押しつけ紛いな事をして申し訳ないと思っている」
「いやぁ、まぁ俺って新人だし学ばないといけないんで……。そう言った意味ではいい経験したと思ってますはい」
「そうか」
俺たちルーラーズでもバイカル湖のダンジョンは問題視された。たかが一ゲートだし放っておいても何とかするだろうと会議が進む中、待ったをかけたがネクロスさんだった。
事の重大さを知っていたネクロスさんは、遥か以前、君主として降臨――呼ばれた世界が氷結界の里だった。里に伝わる封印術を通して封印した三体の龍。万が一を考え、簡易な再封印の術を里の者たちに教えたにも関わらず、ダンジョン化した里を傀儡君主にいいようにされ、危惧を感じ馳せ参じた。
今回俺たちがダンジョンに介入できたのは、昔にネクロスさんが氷結界の里に行った事があり、そこのゲートに通じていたから可能だった。
カルーディというアクシデントがあったにせよ、二体の龍――ヴリューナクとグングニルがヤマトサークルとファイブドラゴンのみなさんが倒し、一番ヤバいトリシュラを回収できたのが大きい。結果を見れば作戦成功だ。チュートリアルも達成できたし。
「ティアーウロングは幻霊の力をまだ引き出せていない。辛口だが、亡きアンブレイカブルの足元にも及ばないだろう」
「え、そうなんですか。正直いい線行ってると思ったんですけど……」
「アンブレイカブルは口数は少なく寡黙な印象だったが、いざ戦場に立つと指を振るだけで地図の修正をしなければならない程の力を持っていた。私たちの中でも指折りの実力者だった」
「……マジスか」
指を振るだけで地図修正ってどんな力だよ。ポケモンのピッピでもそんな事しないぞ……。やっぱ俺が戦ったアンブレイカブルはメチャクチャ手加減してたんだな。
「……」
「ズズッ」
静かに飲むネクロスさんと音を立ててのむ俺。どちらが優雅か一目瞭然だろう。
紅茶を少し残しカップを置いた俺。
「あの――」
この席に座ってからの疑問がずっとあった。
「――俺の他に誰か来てるんですか?」
二人掛けのソファに座るネクロスさん。テーブルに置いてあるティーカップは俺のを合わせ三つ。ネクロスさんの隣に湯気が上がる紅茶がある。
まだ湯気が上がっているのかと不思議そうに思いながら、問いかける様にネクロスさんを見た。
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