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第十四章 氷結界
第142話 チュートリアル:大和
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「撫子。日本の未来はお前にかかっている」
「はい。父上」
大和財閥。日本を影で支える家柄で、かのトーナメント優勝者、西園寺 L 颯のお家――西園寺財閥と双璧をなす存在だ。
西園寺財閥は海外に目を光らせ、大和財閥は国内に目を光らせ日ノ本の国を守っていた。それは役割分担と他者からは見えるが、実のところ両財閥は思惑ありきで事に従事ている訳ではない。
それぞれが我儘を通した結果、そうなったからだ。
「撫子。日本の未来はお前にかかっている」
「はい、父上」
大和家本家、又は分家に生まれる子は、ある種の特別な力を宿し生まれてくる。それは文に秀でた才能として、それは武に秀でた才能として顕著に現れ、日本を支える政治にも才を現わしている。
「撫子。日本の未来はお前にかかっている」
「はい……。父上」
大和家本家に誕生した撫子は、遂に力を宿さなかった混血の生まれにも関わらず、ある種の特別な力がその身に宿っていた。
「メンッ!!」
「ッ!?」
何物も寄せ付けない動体視力。
「ッフ――」
「ッッダハ!?」
「一本!!」
圧倒的な身体能力。
「ッフン!!」
――ッボッドザアァァ!!
「お嬢様。これで三百十二個めのサンドバッグでございます」
「すぐに新しいのを用意しろ」
「畏まりました」
超暴力的なパワー。
物心を付いた歳から既に大の大人を投げ、竹刀で圧倒し、時には試練として猛獣を絞め殺した。
圧倒的な力を宿した撫子。才能を持ってしても努力を怠らないその姿は輝かしく期待に溢れる姿だった。しかし同時に気味が悪がれ、恐れを含む眼差しも少なくは無い。
「撫子。日本の未来はお前にかかっている」
事あるごとに父親から言われるこの言葉は、撫子が物心付いた時から執拗に、呪文のように、呪いの様に言われ続けた言葉だった。
何故この言葉を執拗に言ったのか。それは財閥を成した大和家だけではなく、双璧を成した西園寺財閥にも垣間見える、もう一つの顔が要因だった。
撫子の父は多くを語らない。
撫子の母も多くを語らない。
しかし一言だけ、こう言った。
「我ら大和家は……いや、我々は二度も敗れたのだ」
その意味が分かったのは、撫子が十八の誕生月を迎えた時だった。
「撫子。この方は我々混血派の中でも心強い味方だ。挨拶なさい」
「――大和 撫子です」
彼女は淡々と、ぶっきらぼうに目を見つめて言った。
すると相手はクスリと笑ってからため息を付いた。何とも表情が豊かな人だと撫子は思った。
「大和さん。他の家の事だから言えた義理ではないけれど、尖った子育てをしたのね」
「は、はぁ……」
「せっかく可愛い娘さんなのに、噂じゃずっと訓練してるって話じゃない。女の子はちょっとお茶目で我儘なのがちょうどいいのよ」
「え、いやぁ私も男ですのでそう言った気概は……」
「私の息子ったら放任主義のせいなのか無茶ばっかりで。両腕だって骨折した事あるのよ? ちゃんと聞いてるの?」
「い、いや勘弁してください――」
撫子は思った。
(父上が動揺している……)
と。
何を見ているのか。何を見せられているのか。厳格な父親が妙齢の女性に叱咤され、あまつさえ子供の教育方針の話をされタジタジにされている。
広い大きな背中の父親が、みるみるうちに小さく成る姿は、表情は変わらない物の撫子にとっては十分に衝撃だった。
「――私は花房 有栖。共に迫りくる脅威から日本を、世界を守りましょう」
それが彼女との出会いであり、以後は信頼を置かれる立場になった。
紆余曲折あり、世界にダンジョンが現れたと同時に撫子は表舞台に登場。ヤマトサークルを結成し、数々のダンジョンを踏破。数々のモンスターを刀の錆びにした結果、図らずも日本最強の女とまで言われ始めた。
その実。彼女の力量は他の追随を許さない。
『魔神の傀儡 ケルベル』
体毛に散りばめられた氷の系譜。人ほどある三つの頭が牙を見せる。
『魔神の傀儡 コカトール』
二振りの翼に氷の系譜。鋭利な爪、鋭利なくちばしが光る。
西の氷山に向かう道中、撫子はモンスターと出くわした。
獲物を見つけたと言わんばかりに涎が垂れ、啄む事ができるとくちばしを威嚇するように打ち付けて鳴らす。
「――邪魔だ」
歩く速度を緩まず構えも無しに抜刀。
「「――!!」」
横真っ二つにされたケルベルとコカトールは崩れ落ち、そのまま溶ける様に消える。
一瞬のきらめきが見えたが最後、並かそれより少し強い程度のモンスターは一瞬で屠られる。
仮に西田と優星率いるファイブドラゴンが二体のモンスターと闘うと、こうも簡単には終わらないだろう。
この結果は、日本最強の女である撫子の妙椀であった。
「――ここか」
画像で見た氷山の入り口は、氷が発光し中の洞窟が鮮明に見える。
ダンジョンの浄化作用が効いていないのか、進む道に時折ロシア軍勢の血が付着している。
特にザコモンスターが飛び出して来る事も無く、膜の様な氷の前で立ち止まった。
「この先だな」
特に緊張した面持ちは無く、いつもの通り無表情。
凛とした佇まいに折れない芯の強い心。なでしこの名に恥じない美貌を晒すも、淡々と膜を手で破り、ボス部屋へと脚を運んだ。
中は巨大な空洞。
山の頂上までもありそうな天井に、彼奴の巨体を暴れるのには十分な広さ。発光する氷が当たりを鮮明に映し出す。
そんな洞窟の中に居た。
蜷局を巻き、胴体から翼まで鎧の様にコーティングした氷の外殻。翼は畳み、吐息が聞こえてきそうな我が物顔で彼奴は撫子を見た。
開いた翼から始まり、態勢を変え徐々に戦闘状態へ。
体中の透明度の高い氷の鎧が煌めくと同時に、モンスターの目も煌めいた。
「――シュゥ」
大気を吸う集中線のエフェクトが可視化。
『氷結界の晶龍 ヴリューナク』
「ガアア◆ア◇アアア◇◇!!」
衝撃を生む咆哮は氷山を形成する氷を震わせ、結んだポニーテールが吹き荒れ肌を振動で震わせた。
「……いざ」
姿勢を低くし。
「推して参る――」
刀の柄に触れる程度に右手を添えた。
「はい。父上」
大和財閥。日本を影で支える家柄で、かのトーナメント優勝者、西園寺 L 颯のお家――西園寺財閥と双璧をなす存在だ。
西園寺財閥は海外に目を光らせ、大和財閥は国内に目を光らせ日ノ本の国を守っていた。それは役割分担と他者からは見えるが、実のところ両財閥は思惑ありきで事に従事ている訳ではない。
それぞれが我儘を通した結果、そうなったからだ。
「撫子。日本の未来はお前にかかっている」
「はい、父上」
大和家本家、又は分家に生まれる子は、ある種の特別な力を宿し生まれてくる。それは文に秀でた才能として、それは武に秀でた才能として顕著に現れ、日本を支える政治にも才を現わしている。
「撫子。日本の未来はお前にかかっている」
「はい……。父上」
大和家本家に誕生した撫子は、遂に力を宿さなかった混血の生まれにも関わらず、ある種の特別な力がその身に宿っていた。
「メンッ!!」
「ッ!?」
何物も寄せ付けない動体視力。
「ッフ――」
「ッッダハ!?」
「一本!!」
圧倒的な身体能力。
「ッフン!!」
――ッボッドザアァァ!!
「お嬢様。これで三百十二個めのサンドバッグでございます」
「すぐに新しいのを用意しろ」
「畏まりました」
超暴力的なパワー。
物心を付いた歳から既に大の大人を投げ、竹刀で圧倒し、時には試練として猛獣を絞め殺した。
圧倒的な力を宿した撫子。才能を持ってしても努力を怠らないその姿は輝かしく期待に溢れる姿だった。しかし同時に気味が悪がれ、恐れを含む眼差しも少なくは無い。
「撫子。日本の未来はお前にかかっている」
事あるごとに父親から言われるこの言葉は、撫子が物心付いた時から執拗に、呪文のように、呪いの様に言われ続けた言葉だった。
何故この言葉を執拗に言ったのか。それは財閥を成した大和家だけではなく、双璧を成した西園寺財閥にも垣間見える、もう一つの顔が要因だった。
撫子の父は多くを語らない。
撫子の母も多くを語らない。
しかし一言だけ、こう言った。
「我ら大和家は……いや、我々は二度も敗れたのだ」
その意味が分かったのは、撫子が十八の誕生月を迎えた時だった。
「撫子。この方は我々混血派の中でも心強い味方だ。挨拶なさい」
「――大和 撫子です」
彼女は淡々と、ぶっきらぼうに目を見つめて言った。
すると相手はクスリと笑ってからため息を付いた。何とも表情が豊かな人だと撫子は思った。
「大和さん。他の家の事だから言えた義理ではないけれど、尖った子育てをしたのね」
「は、はぁ……」
「せっかく可愛い娘さんなのに、噂じゃずっと訓練してるって話じゃない。女の子はちょっとお茶目で我儘なのがちょうどいいのよ」
「え、いやぁ私も男ですのでそう言った気概は……」
「私の息子ったら放任主義のせいなのか無茶ばっかりで。両腕だって骨折した事あるのよ? ちゃんと聞いてるの?」
「い、いや勘弁してください――」
撫子は思った。
(父上が動揺している……)
と。
何を見ているのか。何を見せられているのか。厳格な父親が妙齢の女性に叱咤され、あまつさえ子供の教育方針の話をされタジタジにされている。
広い大きな背中の父親が、みるみるうちに小さく成る姿は、表情は変わらない物の撫子にとっては十分に衝撃だった。
「――私は花房 有栖。共に迫りくる脅威から日本を、世界を守りましょう」
それが彼女との出会いであり、以後は信頼を置かれる立場になった。
紆余曲折あり、世界にダンジョンが現れたと同時に撫子は表舞台に登場。ヤマトサークルを結成し、数々のダンジョンを踏破。数々のモンスターを刀の錆びにした結果、図らずも日本最強の女とまで言われ始めた。
その実。彼女の力量は他の追随を許さない。
『魔神の傀儡 ケルベル』
体毛に散りばめられた氷の系譜。人ほどある三つの頭が牙を見せる。
『魔神の傀儡 コカトール』
二振りの翼に氷の系譜。鋭利な爪、鋭利なくちばしが光る。
西の氷山に向かう道中、撫子はモンスターと出くわした。
獲物を見つけたと言わんばかりに涎が垂れ、啄む事ができるとくちばしを威嚇するように打ち付けて鳴らす。
「――邪魔だ」
歩く速度を緩まず構えも無しに抜刀。
「「――!!」」
横真っ二つにされたケルベルとコカトールは崩れ落ち、そのまま溶ける様に消える。
一瞬のきらめきが見えたが最後、並かそれより少し強い程度のモンスターは一瞬で屠られる。
仮に西田と優星率いるファイブドラゴンが二体のモンスターと闘うと、こうも簡単には終わらないだろう。
この結果は、日本最強の女である撫子の妙椀であった。
「――ここか」
画像で見た氷山の入り口は、氷が発光し中の洞窟が鮮明に見える。
ダンジョンの浄化作用が効いていないのか、進む道に時折ロシア軍勢の血が付着している。
特にザコモンスターが飛び出して来る事も無く、膜の様な氷の前で立ち止まった。
「この先だな」
特に緊張した面持ちは無く、いつもの通り無表情。
凛とした佇まいに折れない芯の強い心。なでしこの名に恥じない美貌を晒すも、淡々と膜を手で破り、ボス部屋へと脚を運んだ。
中は巨大な空洞。
山の頂上までもありそうな天井に、彼奴の巨体を暴れるのには十分な広さ。発光する氷が当たりを鮮明に映し出す。
そんな洞窟の中に居た。
蜷局を巻き、胴体から翼まで鎧の様にコーティングした氷の外殻。翼は畳み、吐息が聞こえてきそうな我が物顔で彼奴は撫子を見た。
開いた翼から始まり、態勢を変え徐々に戦闘状態へ。
体中の透明度の高い氷の鎧が煌めくと同時に、モンスターの目も煌めいた。
「――シュゥ」
大気を吸う集中線のエフェクトが可視化。
『氷結界の晶龍 ヴリューナク』
「ガアア◆ア◇アアア◇◇!!」
衝撃を生む咆哮は氷山を形成する氷を震わせ、結んだポニーテールが吹き荒れ肌を振動で震わせた。
「……いざ」
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