272 / 278
第十七章 栄真子の新婚、新居生活 ~すべてが初めてな新妻!~
第十七章 ㊿
しおりを挟む
新婚旅行四日目(木曜日)の朝。
さすがに、義時も(真子は当然だが…)
空腹感というものと、無縁だった。
久しぶりだった、こんなことは。
いくら前日食べまくっても、翌日になれば
そんなの関係ない、ペロリと朝から
ステーキだって食えたのに……。
歳のせいか…と一瞬思ったが、まだ、
こちとら20代だ。
歳なんて言ってられない。
と、なると……。
思い当たるのは、1つ。
隣でスーピー寝息をたてて熟睡している
奥さんだ。
彼女による最近始まった『ダイエット監視
プログラム』(義時による仮称)のおかげで、
胃袋が、これまでより小さくなってしまった
のだ……。
うん、そうだ。それ以外、考えられない。
結婚前の自分なら、昨晩位食っても、
朝になれば、「朝食バイキング食べまくる
ぞぉ!!」と燃えていただろうから。
義時は、隣で―初めて同じベッドで寝た―
寝ている妻を見て、フフッと笑った。
まさに、妻のせい―いや、おかげ―で、
自分が変わってきている。
その妻は、窮屈そうに、壁の方を向いて、
いまだ眠っている。
体を小さく丸めるようにしながら。
さすがに、自分と一緒だと、このサイズの
ベッドじゃ狭すぎたか……。
気を遣わせたかな、と思った。
静にかに、そっとシャワーを浴びに
立つ、義時。
まだ奥さんが寝てるし、それに、今日は
そんなに急いで出発しないといけない
スケジュールでもないので、ゆっくりと、
シャワーを浴びた。
で、義時が部屋に戻ると、真子も、
もう起きていた。
2人は、朝食抜きで、福岡のホテルを
チェックアウトした。
真子は、夫が、「オレ、朝、いらないよ」
と、自分から言ってきたので、驚いたけど、
その分、部屋でイチャついた(朝食時間分)。
で、ハネムーンの雰囲気全開の2人は、
博多駅から特急に乗り込んだ。
今日、向かうのは、大分県。
もっと詳しく言えば、別府温泉だ。
一、二、三日目までは、思い切り動く。
超過密スケジュールで色々と巡り尽くす
ことにした(2人で話し合って)。
後半の四日目と五日目は、九州の有名な
温泉でゆっくり過ごそう……。
と言う計画だ。
だから、福岡のビジネスホテルで、
チェックアウト時間のぎりぎりまで、
イチャイチャできた(笑)
で、ゆっくりと余裕を持って、目的の
特急のホームまで行って、優雅に(?)
特急電車に乗ったのだ―真子目線―。
そして、真子は、席に座るなり、
ウトウトしだしてしまった。
気づいたら……。
隣の夫によりかかって、しかも、
よだれまで垂らして寝てた。
自分の体重を受け止めながら、新約聖書を
読んでいた夫は、優しい笑顔で、
「良いよ、良いよ。まだ、寝てな。
ついたら教えるから」と言ってくれた。
この人と結婚して本当に良かった……。
結婚してから何十度目か分からないけど、
また、真子は、そう思う。
で、気づいたら……。
また、寝てしまっていた。
おそらく、自分でも気づかない―いや、
薄々感じてた―けれど、新婚旅行前半で
かなり飛ばして、結構疲れが溜まって
いたのだ。
そんな自分を、優しく、夫が起こして
くれた。
「あと、10分位で着くよ。トイレとか
行くなら、行っておいで」
夫が、言ってくれる。
それと、寝起きの水―ペットボトル―も
わたしてくれる。
「至れり尽くせりだなぁ」と思う。
本当に、自分は、幸せ者だ……。
十数分後。
若い新婚夫婦は、別府駅前に、立った。
義時も真子も、さすがに、温泉街だなと
駅、そして駅前から、感じている。
これまでの九州各地とは違う雰囲気だ。
義時と真子のゆっくり温泉旅行が始まる
……?
(著作権は、篠原元にあります)
さすがに、義時も(真子は当然だが…)
空腹感というものと、無縁だった。
久しぶりだった、こんなことは。
いくら前日食べまくっても、翌日になれば
そんなの関係ない、ペロリと朝から
ステーキだって食えたのに……。
歳のせいか…と一瞬思ったが、まだ、
こちとら20代だ。
歳なんて言ってられない。
と、なると……。
思い当たるのは、1つ。
隣でスーピー寝息をたてて熟睡している
奥さんだ。
彼女による最近始まった『ダイエット監視
プログラム』(義時による仮称)のおかげで、
胃袋が、これまでより小さくなってしまった
のだ……。
うん、そうだ。それ以外、考えられない。
結婚前の自分なら、昨晩位食っても、
朝になれば、「朝食バイキング食べまくる
ぞぉ!!」と燃えていただろうから。
義時は、隣で―初めて同じベッドで寝た―
寝ている妻を見て、フフッと笑った。
まさに、妻のせい―いや、おかげ―で、
自分が変わってきている。
その妻は、窮屈そうに、壁の方を向いて、
いまだ眠っている。
体を小さく丸めるようにしながら。
さすがに、自分と一緒だと、このサイズの
ベッドじゃ狭すぎたか……。
気を遣わせたかな、と思った。
静にかに、そっとシャワーを浴びに
立つ、義時。
まだ奥さんが寝てるし、それに、今日は
そんなに急いで出発しないといけない
スケジュールでもないので、ゆっくりと、
シャワーを浴びた。
で、義時が部屋に戻ると、真子も、
もう起きていた。
2人は、朝食抜きで、福岡のホテルを
チェックアウトした。
真子は、夫が、「オレ、朝、いらないよ」
と、自分から言ってきたので、驚いたけど、
その分、部屋でイチャついた(朝食時間分)。
で、ハネムーンの雰囲気全開の2人は、
博多駅から特急に乗り込んだ。
今日、向かうのは、大分県。
もっと詳しく言えば、別府温泉だ。
一、二、三日目までは、思い切り動く。
超過密スケジュールで色々と巡り尽くす
ことにした(2人で話し合って)。
後半の四日目と五日目は、九州の有名な
温泉でゆっくり過ごそう……。
と言う計画だ。
だから、福岡のビジネスホテルで、
チェックアウト時間のぎりぎりまで、
イチャイチャできた(笑)
で、ゆっくりと余裕を持って、目的の
特急のホームまで行って、優雅に(?)
特急電車に乗ったのだ―真子目線―。
そして、真子は、席に座るなり、
ウトウトしだしてしまった。
気づいたら……。
隣の夫によりかかって、しかも、
よだれまで垂らして寝てた。
自分の体重を受け止めながら、新約聖書を
読んでいた夫は、優しい笑顔で、
「良いよ、良いよ。まだ、寝てな。
ついたら教えるから」と言ってくれた。
この人と結婚して本当に良かった……。
結婚してから何十度目か分からないけど、
また、真子は、そう思う。
で、気づいたら……。
また、寝てしまっていた。
おそらく、自分でも気づかない―いや、
薄々感じてた―けれど、新婚旅行前半で
かなり飛ばして、結構疲れが溜まって
いたのだ。
そんな自分を、優しく、夫が起こして
くれた。
「あと、10分位で着くよ。トイレとか
行くなら、行っておいで」
夫が、言ってくれる。
それと、寝起きの水―ペットボトル―も
わたしてくれる。
「至れり尽くせりだなぁ」と思う。
本当に、自分は、幸せ者だ……。
十数分後。
若い新婚夫婦は、別府駅前に、立った。
義時も真子も、さすがに、温泉街だなと
駅、そして駅前から、感じている。
これまでの九州各地とは違う雰囲気だ。
義時と真子のゆっくり温泉旅行が始まる
……?
(著作権は、篠原元にあります)
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
脅され彼女~可愛い女子の弱みを握ったので脅して彼女にしてみたが、健気すぎて幸せにしたいと思った~
みずがめ
青春
陰キャ男子が後輩の女子の弱みを握ってしまった。彼女いない歴=年齢の彼は後輩少女に彼女になってくれとお願いする。脅迫から生まれた恋人関係ではあったが、彼女はとても健気な女の子だった。
ゲス男子×健気女子のコンプレックスにまみれた、もしかしたら純愛になるかもしれないお話。
※この作品は別サイトにも掲載しています。
※表紙イラストは、あっきコタロウさんに描いていただきました。
冬の水葬
束原ミヤコ
青春
夕霧七瀬(ユウギリナナセ)は、一つ年上の幼なじみ、凪蓮水(ナギハスミ)が好き。
凪が高校生になってから疎遠になってしまっていたけれど、ずっと好きだった。
高校一年生になった夕霧は、凪と同じ高校に通えることを楽しみにしていた。
美術部の凪を追いかけて美術部に入り、気安い幼なじみの間柄に戻ることができたと思っていた――
けれど、そのときにはすでに、凪の心には消えない傷ができてしまっていた。
ある女性に捕らわれた凪と、それを追いかける夕霧の、繰り返す冬の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる