追う者

篠原

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第十章 阿佐ヶ谷中央警察署で・・・   ~再交錯する宿命~

第十章 ⑭

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男性警官達が、オッサンを押し付けられ、
驚いている、まさに、勢いをそがれたな。

冷静になった感じの、年上の警官の方が、
オッサンの腕を掴む。


バラの香りの女性に駆け寄る女性警官に、
その男性警官が、叫ぶ―さっきよりは、
小さな声で-。
「オイッ!話は、ちゃんと、後で、
しっかりと聞くからな!」。

女性警官が、立ち止まり、一礼した、
キレイな人だな……。


女性警官が、バラの香りの女性に、
優しく声をかけている。
年上の方の男性警官が、うるさかった
オッサンをしっかりと捕まえ、名前とかを
訊いている。
少し離れたあたりで、若い方の警官が、
無線で、連絡しているのが聞こえる。
「至急、至急!……PC一台要請……」。


義時は、あのビジネススーツ姿の
バラの香りの女性の方を、再度、見てみる。
女性警官と彼女は、もともと面識があった
のか、または、友人だったのか?
二人が、抱き合って、泣いている、まるで
姉妹のように……。

商店街の中、彼女たちを見つめる、
義時の心は、言いようもない充足感に、
満ちていた…。
夜風が、捕り物に協力した、
義時に優しく吹きつけてくる……。










(著作権は、篠原元にあります)
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