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第四章 あの日 以降 ~3人の物語~
第四章 ⑪
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それは、望んでいたことでも
ありました。
だから、その状況を自分から
変えようとはしませんでした。
変えてはいけない人間なんだと、
自分のことをその頃は、そう思って
疑いませんでした。
だから、クラスの女の子を拒絶
していたのです。
今思えば、失礼な態度をいっぱい
取っていたな……と。
話しかけてくれても、歩み寄って
くれてもそっけなくしていたのです。
そんな私ですから、いじめの対象に
なることが早々と決定しました。
今で言うクラスカーストの一番位下
になったのです、入学早々。
でも、それを受け入れていました、
私は。
何とかしたいと言う思いも、気力も
なかったのです。
みんながコソコソ私のことを
話していますが、女の子は声が
大きいのです。聞こえてきます。
いいえ、聞かせてくるケースもあり
ました。
みどりが無視すると言うことで、
私のあだ名は『ミドリムシ』でした。
みんなが面白がって、
「ミドリムシちゃんに……また
無視された~」と言っていましたが、
私は耐えました。
でも、言葉の暴力は結構心にも
身にも、きついです。
もちろん暴力はありませんでした。
無視や仲間はずれが多かったのですが、
言葉の暴力は私の心を痛めつけました。
でも、まこちゃんの辱めに比べたらと、
耐えました。
クラスの女の子たちにとって、
私はいてもいなくても変わらない存在、
それでいて勉強はできて、成績は上位
の方でしたから、妬ましく、疎ましい
存在だったはずです。
体育の時間は、わざと力を抜いて
いましたが、試験では力を抜く
つもりはありませんでした。
ある意味、無言の対抗をしていた
のかもしれません。
完全に、彼女たちに屈服するつもり
もなかったのですね、あの頃の私は。
新学期が始まって最初の頃は
みんながふざけて、私のあだ名を
連呼したり、無視したりしていました。
でも、ある試験の成績結果が
貼り出された日から、私には妬みと
嫉妬の視線が降り注ぎ、また意地悪い
言葉が堂々と向けられるように
なりました。
嫌がらせが一段と厳しくなりました。
廊下を歩いていても、トイレの中でも、
電車の中でも『ミドリムシ!』と
大きな声で言われ、どんなに胸が
痛み、苦しかったことか……。
ハッキリ言って、学校にいきたくなく
なったのも事実ですが、ここで負けたく
はなかったし、まこちゃんの存在ゆえ、
逃げることはできませんでした。
まこちゃんは、逃げきれなかった、
義時から。
私も逃げきれて良いわけないのです!
特に、小柄だけど気の強い鈴子と言う
女子!
典型的なお嬢様で、最初から私には
クラス1と言って良いほど
ツンツンしていましたが、成績が
発表された日の翌日から凄かったです。
あからさまな嫌がらせ、体育着を
捨てられたり、私のロッカーに真赤に
染められた生理用品を投げ込んで
いたり、色々でした。
時には、私の机の上に緑色の虫の死骸が
幾つも置かれていました。
声も出ずに立ち尽くす私を鈴子や
取り巻きが声を出して笑って見て
いました。
私の耳に入って来て、心に突き刺した
彼女たちの笑い声を今でも忘れません。
鈴子は笑いながら言っていました。
「ミドリムシが緑の虫を眺めている。
ミドリムシには緑の虫がお似合いね!
良い光景だわ」
正直、掴みかかりたかった。
でも、こっちは一人、あっちは五、六人
が一緒です。
私は、「絶対に復讐してやる。
いつか、刑事になって、こいつらを
徹底的に調査して、どんな方法でも、
刑務所にぶち込んでやるッ!」と
心のうちで誓いました。
噂では、鈴子たちはクスリやウリを
やっているとも聞きました。
クスリの現行犯で捕まえて、
ぶち込んでやりたい、そう思いながら、
拳を握り締めました。
自分を強く保とうとしながらも、
やはり、周囲から虫けらのように
邪険に扱われるのですから、
私の心は大きく傷ついていました。
鬱の一歩手前になりかけていたと
思います、夏休みの直前には。
自分が招いた結果ではありますが、
平気なわけありません。
先生がいなければ、普通に教室中に
「みどりむし、緑色の虫がそこにいる」
とか私をバカにする言葉の数々が
飛び交っているのです。
自分が、昆虫の様に取り扱われる
屈辱と痛み。
皆さんには分かってもらえないで
しょう。
悔しさと惨めさで、いっぱいの毎日
でした。
私の限界が近づいていました。
あのままの状態が続いていたなら
私は鈴子やクラスの子たちに
何をしていたか……。
学校の帰り道、スーパーマーケットに
ふらふらと入り、包丁を眺めたり
していました。
それから、ある日は、家にあった
アイスピックを通学鞄に忍ばせて
登校したこともありました。
振り返ると、鈴子は、有名な進学塾の
講師の娘でしたから、私なんかに負けた
―彼女は上から2番目の成績でした―
ことが耐えられなかったのでしょう。
普通の子ならまだしも、近寄るなオーラ
全開でクラスの全員を無視している
ような私に負けたことが……。
クラスのみんなだって、私が最初から
近寄るなオーラを出したり、
失礼な態度をとっていなければ、
仲良くなれていたでしょう、
普通に。
そう、悪いのは彼女たちではなく、
突き詰めれば私の考え、行動、
言葉なのです。
今思えば、良かったです。
鈴子や彼女たちに手を出すようなこと
をしないで。
そんなことをすれば、私は単なる
『逆切れ女』です。
鈴子は、今では二児の母親で、
幸せに暮らしていると聞きました。
もし、私が普通にクラスに溶け込んで
いれば、彼女とは一番仲良くなれて
いたのかもしれません。
でも、あの頃の私は、出来なかった。
それで、あと一歩で陥落直前という、
ギリギリの状態に自分を追い込んで
しまっていました。
その春、ゴールデンウイーク……、
家族は沖縄に出かけることになって
いました。
でも、私は両親にこう言ったのです。
「私、中学生になったんだから
制服姿をおばあちゃんに見せて
あげたい。
私は、おばあちゃんの所、行かせて」
と。
これは、半分嘘、半分正直な気持ち
でした。
和歌山の祖母、いつも私を笑顔で
包み込んでくれる祖母に何かも
しゃべって楽になりたいとも思って
いましたし、それ以上に、生きるのが
嫌になっていたのも事実です。
祖母の家の近くに、観光地でも
あるけれど自殺の名所ともなっている
所がありました。
そこに行って自ら……とも、
正直なところ考えていました。
両親は、何の疑いもなく、
私が祖母の所に行くのを許して
くれました。
と言うより、両親は、喜んでいました。
年老いた母を娘が見に行ってくれると
いうことで。
でも、私は和歌山に、死ぬつもりで
向かったのです。
私は、空港に着くなり、祖母の家には
向かわずに、バスでその場所に、
向かいました。
でも、死ねなかった……。
死ぬのが怖くなったんだと、
思いますか?
そうじゃないんです。いっぱい
観光客がいて、警察も出ていて、
そんなことが出来るような環境では、
なかったのです。
肩透かしを食らった私は、一人、
祖母の家の方に向かいました。
途中、有名なビーチを通ります。
そこで、私は夕陽を見つめながら
ジッとしていました。
誰もいないそのビーチで私は、
白い砂浜と海、それから輝く夕陽に
見とれていました。
なぜだが、自然と涙が……。
途中まで、私だけの独占ビーチで
したが、3人組が現れました。
50代半ばの夫婦らしき二人と
その息子か何かと思われる20代半ば
のイケメン男性。
正直なところ、私はその20代半ばの
カッコいい人に見とれてしまって
いました。
それに気づいて、
「ついさっきまで、死のうと
していたのに、直後に、男性に
見とれちゃうなんて」と自分に
呆れました。
そう思いながらも、目が、なぜか
その男性に行ってしまうのです。
一瞬ですが、その人と目が合い
ました。
ハッとそらしましたが、
かすかにその人の口元が動いた
ような気がしました。
その人たちは、本当に仲良さそうで、
幸せそうで、私はうらやましく
思いました。
雄大な自然に抱かれるような時間。
私は、「さぁ。おばあちゃん家、
そろそろ行こう」と立ち上がりました。
なぜだか、死ぬ気は、
全くなくなっていました。
(著作権は、篠原元にあります)
ありました。
だから、その状況を自分から
変えようとはしませんでした。
変えてはいけない人間なんだと、
自分のことをその頃は、そう思って
疑いませんでした。
だから、クラスの女の子を拒絶
していたのです。
今思えば、失礼な態度をいっぱい
取っていたな……と。
話しかけてくれても、歩み寄って
くれてもそっけなくしていたのです。
そんな私ですから、いじめの対象に
なることが早々と決定しました。
今で言うクラスカーストの一番位下
になったのです、入学早々。
でも、それを受け入れていました、
私は。
何とかしたいと言う思いも、気力も
なかったのです。
みんながコソコソ私のことを
話していますが、女の子は声が
大きいのです。聞こえてきます。
いいえ、聞かせてくるケースもあり
ました。
みどりが無視すると言うことで、
私のあだ名は『ミドリムシ』でした。
みんなが面白がって、
「ミドリムシちゃんに……また
無視された~」と言っていましたが、
私は耐えました。
でも、言葉の暴力は結構心にも
身にも、きついです。
もちろん暴力はありませんでした。
無視や仲間はずれが多かったのですが、
言葉の暴力は私の心を痛めつけました。
でも、まこちゃんの辱めに比べたらと、
耐えました。
クラスの女の子たちにとって、
私はいてもいなくても変わらない存在、
それでいて勉強はできて、成績は上位
の方でしたから、妬ましく、疎ましい
存在だったはずです。
体育の時間は、わざと力を抜いて
いましたが、試験では力を抜く
つもりはありませんでした。
ある意味、無言の対抗をしていた
のかもしれません。
完全に、彼女たちに屈服するつもり
もなかったのですね、あの頃の私は。
新学期が始まって最初の頃は
みんながふざけて、私のあだ名を
連呼したり、無視したりしていました。
でも、ある試験の成績結果が
貼り出された日から、私には妬みと
嫉妬の視線が降り注ぎ、また意地悪い
言葉が堂々と向けられるように
なりました。
嫌がらせが一段と厳しくなりました。
廊下を歩いていても、トイレの中でも、
電車の中でも『ミドリムシ!』と
大きな声で言われ、どんなに胸が
痛み、苦しかったことか……。
ハッキリ言って、学校にいきたくなく
なったのも事実ですが、ここで負けたく
はなかったし、まこちゃんの存在ゆえ、
逃げることはできませんでした。
まこちゃんは、逃げきれなかった、
義時から。
私も逃げきれて良いわけないのです!
特に、小柄だけど気の強い鈴子と言う
女子!
典型的なお嬢様で、最初から私には
クラス1と言って良いほど
ツンツンしていましたが、成績が
発表された日の翌日から凄かったです。
あからさまな嫌がらせ、体育着を
捨てられたり、私のロッカーに真赤に
染められた生理用品を投げ込んで
いたり、色々でした。
時には、私の机の上に緑色の虫の死骸が
幾つも置かれていました。
声も出ずに立ち尽くす私を鈴子や
取り巻きが声を出して笑って見て
いました。
私の耳に入って来て、心に突き刺した
彼女たちの笑い声を今でも忘れません。
鈴子は笑いながら言っていました。
「ミドリムシが緑の虫を眺めている。
ミドリムシには緑の虫がお似合いね!
良い光景だわ」
正直、掴みかかりたかった。
でも、こっちは一人、あっちは五、六人
が一緒です。
私は、「絶対に復讐してやる。
いつか、刑事になって、こいつらを
徹底的に調査して、どんな方法でも、
刑務所にぶち込んでやるッ!」と
心のうちで誓いました。
噂では、鈴子たちはクスリやウリを
やっているとも聞きました。
クスリの現行犯で捕まえて、
ぶち込んでやりたい、そう思いながら、
拳を握り締めました。
自分を強く保とうとしながらも、
やはり、周囲から虫けらのように
邪険に扱われるのですから、
私の心は大きく傷ついていました。
鬱の一歩手前になりかけていたと
思います、夏休みの直前には。
自分が招いた結果ではありますが、
平気なわけありません。
先生がいなければ、普通に教室中に
「みどりむし、緑色の虫がそこにいる」
とか私をバカにする言葉の数々が
飛び交っているのです。
自分が、昆虫の様に取り扱われる
屈辱と痛み。
皆さんには分かってもらえないで
しょう。
悔しさと惨めさで、いっぱいの毎日
でした。
私の限界が近づいていました。
あのままの状態が続いていたなら
私は鈴子やクラスの子たちに
何をしていたか……。
学校の帰り道、スーパーマーケットに
ふらふらと入り、包丁を眺めたり
していました。
それから、ある日は、家にあった
アイスピックを通学鞄に忍ばせて
登校したこともありました。
振り返ると、鈴子は、有名な進学塾の
講師の娘でしたから、私なんかに負けた
―彼女は上から2番目の成績でした―
ことが耐えられなかったのでしょう。
普通の子ならまだしも、近寄るなオーラ
全開でクラスの全員を無視している
ような私に負けたことが……。
クラスのみんなだって、私が最初から
近寄るなオーラを出したり、
失礼な態度をとっていなければ、
仲良くなれていたでしょう、
普通に。
そう、悪いのは彼女たちではなく、
突き詰めれば私の考え、行動、
言葉なのです。
今思えば、良かったです。
鈴子や彼女たちに手を出すようなこと
をしないで。
そんなことをすれば、私は単なる
『逆切れ女』です。
鈴子は、今では二児の母親で、
幸せに暮らしていると聞きました。
もし、私が普通にクラスに溶け込んで
いれば、彼女とは一番仲良くなれて
いたのかもしれません。
でも、あの頃の私は、出来なかった。
それで、あと一歩で陥落直前という、
ギリギリの状態に自分を追い込んで
しまっていました。
その春、ゴールデンウイーク……、
家族は沖縄に出かけることになって
いました。
でも、私は両親にこう言ったのです。
「私、中学生になったんだから
制服姿をおばあちゃんに見せて
あげたい。
私は、おばあちゃんの所、行かせて」
と。
これは、半分嘘、半分正直な気持ち
でした。
和歌山の祖母、いつも私を笑顔で
包み込んでくれる祖母に何かも
しゃべって楽になりたいとも思って
いましたし、それ以上に、生きるのが
嫌になっていたのも事実です。
祖母の家の近くに、観光地でも
あるけれど自殺の名所ともなっている
所がありました。
そこに行って自ら……とも、
正直なところ考えていました。
両親は、何の疑いもなく、
私が祖母の所に行くのを許して
くれました。
と言うより、両親は、喜んでいました。
年老いた母を娘が見に行ってくれると
いうことで。
でも、私は和歌山に、死ぬつもりで
向かったのです。
私は、空港に着くなり、祖母の家には
向かわずに、バスでその場所に、
向かいました。
でも、死ねなかった……。
死ぬのが怖くなったんだと、
思いますか?
そうじゃないんです。いっぱい
観光客がいて、警察も出ていて、
そんなことが出来るような環境では、
なかったのです。
肩透かしを食らった私は、一人、
祖母の家の方に向かいました。
途中、有名なビーチを通ります。
そこで、私は夕陽を見つめながら
ジッとしていました。
誰もいないそのビーチで私は、
白い砂浜と海、それから輝く夕陽に
見とれていました。
なぜだが、自然と涙が……。
途中まで、私だけの独占ビーチで
したが、3人組が現れました。
50代半ばの夫婦らしき二人と
その息子か何かと思われる20代半ば
のイケメン男性。
正直なところ、私はその20代半ばの
カッコいい人に見とれてしまって
いました。
それに気づいて、
「ついさっきまで、死のうと
していたのに、直後に、男性に
見とれちゃうなんて」と自分に
呆れました。
そう思いながらも、目が、なぜか
その男性に行ってしまうのです。
一瞬ですが、その人と目が合い
ました。
ハッとそらしましたが、
かすかにその人の口元が動いた
ような気がしました。
その人たちは、本当に仲良さそうで、
幸せそうで、私はうらやましく
思いました。
雄大な自然に抱かれるような時間。
私は、「さぁ。おばあちゃん家、
そろそろ行こう」と立ち上がりました。
なぜだか、死ぬ気は、
全くなくなっていました。
(著作権は、篠原元にあります)
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