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最終話 やり直し彼氏に甘やかされています ※R-18
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「ただいまー。一週間ぶりの我が家! やっぱり落ち着く~」
ハワイ旅行から帰ってきた私たち。日本は冬なのに、日焼けしていかにも旅行帰り、な風貌になっている。
「初めての海外はハワイに行きたいってずっと思ってたの。夢が叶ってよかった」
「月葉が喜んでくれて嬉しいよ。俺も、めっちゃ楽しかった」
あれから私は転職し、父と祖母は引越し、そして私たちも新しい部屋に移った。もう母や陽菜に脅かされる心配もなく、穏やかで幸せな毎日だ。
キッチンカウンターの上には笑顔の写真。ウエディングドレスを着て、家族とピースして記念写真を撮ったものだ。
「ハワイのお土産、みんなに渡しに行かなくちゃね」
「写真撮った時みたいに、また両家で食事会してもいいかもな。あの時は盛り上がったよなあ」
写真館で結婚衣装での撮影を見守っていた両家族はいつの間にか仲良くなっていて。終わったあと中華料理を食べに行ってすっかり打ち解け、カラオケまで行ったのだ。
「おばあちゃんもノリノリで歌ってたもんねえ」
「冥土の土産とか言ってたけど、お元気だからまだまだ大丈夫だな」
スーツケースを開いて洗濯する物を選り分けている悠李。ガス衣類乾燥機が設置できる部屋を探したから、いつでも快適に洗濯することができる。
「パスポート、戸棚にしまっておくね」
私は二人分のパスポートを、大事なものを入れる棚の引き出しに入れた。
そこに書かれた名前は『鷺宮月葉』。私は、悠李の姓を名乗ることに決めたから。
もちろん悠李が姓を変えてもいいと言ってくれていたし、英姓が無くなることに寂しい思いもあった。でもそれ以上に、私は母や陽菜と同じ姓を名乗りたくない思いが強かった。もう完全に他人になったという実感が欲しかったのだ。
(英月葉でいる限り、二人の面影がまとわりついている気がする。だから、気分を一新したい)
姓の変更には銀行やら何やらいろいろと手続きが多くて大変だったけど、どうせどちらかがやらなくてはならないこと。一方的にお前がやれって言われたのではないから、私も快く頑張ることができたのだと思う。
荷物の片付けも終わり、冷凍してあったおかずを利用して軽く晩御飯を作ることになった。
「月葉は座ってなよ」
「悠李こそ、ずっと動いてるじゃない」
「俺は男だからヘーキ。月葉は座ってビールでも飲んでて」
(……悠李は、ずーっと私を甘やかしてくれる。人をダメにするクッションみたいだわ。もう、悠李なしじゃ生きていけなさそう)
「じゃあお言葉に甘えて。しばらくニュース見てないから、テレビでも付けよっかな」
政治や芸能のニュースが流れたあと、報道特集のようなものが始まった。公園でインタビューされている女の人が映っている。
「へえ、国際ロマンス詐欺だって。SNSを使って巧妙に騙されちゃうんだ……」
するとキッチンカウンターの向こうから悠李が私を呼ぶ。
「月葉、今の時間なら音楽番組やってるんじゃない?」
「あ、そうかな? じゃあ変えるね」
画面からは流行りの音楽が流れてきた。そこへいい匂いが漂ってくる。
「はーい。お待たせ。ふわしゃきレンコンつくねだよ」
「わ、嬉しい! 悠李のこのレシピ大好き!」
はんぺんとひき肉、レンコンのすりおろしが入ったつくねはふわふわシャキシャキでとっても美味しい。旅行前に悠李が作って冷凍しておいてくれたものだ。
「あさり缶と生姜の炊き込みご飯も解凍したよ。俺は月葉のこれ、大好き」
ご飯は私が作ったもの。二人で自画自賛し合ってるのが笑えるけど、いつもこうやって褒め合いながら家事をこなしている。
(母や陽菜からは私が作ったご飯をまずいとか工夫が足りないとか言われて、褒められたことなんて一度もなかった。そんな中での家事は苦行だったけど、今はそんなことない。二人で協力し合ってるから楽しい)
私たちはきっとこんな日々をこれからも紡いでいけるだろう。だけどいつかは変化が訪れる。例えば、子供とか。
ある日、私は悠李に尋ねてみた。
「悠李は、子供欲しいと思う?」
「もちろん。だけど、俺は子供を産むことができないから月葉にだけ負担をかけてしまう。だから、月葉が欲しいと思った時でいいんだ。そして、その時はもう全面的に協力する」
「妊娠中も?」
「うん」
「子育て中も?」
「うん」
「子供が出来ても私を愛してくれる?」
悠李は甘い甘い顔をして私を抱きしめた。
「愛するに決まってる。俺にとっての一番は月葉だから」
私はその言葉に満足して、悠李の胸に顔を埋めて呟く。
「じゃあ……ベッドに行く?」
私を抱く悠李の腕に力がこもり、その手が徐々に背中から腰へと這っていく。大きな手のひらで私のお尻をぎゅっと揉みしだき、呼吸が荒くなっていく。
「月葉は、悪い子だな……いつも俺を切ない気持ちにさせる」
「悪い子なら、お仕置きしてね……」
軽く抱き上げられ、ベッドへと運ばれていく。もう今日からは避妊具をつける必要はない。感じるまま、欲しいままに一つになれるのだ。
舌を絡めお互いの唾液を啜りあう。指で、唇で、舌で、身体中をなぞって。
「お仕置きしてって言ったよね、月葉……」
スカーフを二枚出してきた悠李は、一枚で私の両手首を繋ぎ、もう一枚で目隠しをした。視覚が遮断され、触覚だけが研ぎ澄まされていく。
「あ……んんっ……」
大きなモノが口に入れられた。暗闇でこんなことをさせられる背徳感に秘部を濡らしながら熱く硬いそれを夢中で頬張り、舌を這わせると悠李の口からも吐息が漏れた。
「く……」
それを聞いてますます私の気持ちは高まっていく。
「月葉、縛られるの好きなの……? いつもよりたくさん濡れてる……」
言葉でも責められた私は指で軽く触られただけで達してしまった。中がヒクヒクと痙攣し身体が弓形に反らされる。さらに舌と指で何度も絶頂へ導かれ気が遠くなりそうな時、悠李のものが蜜口に当てられた。
(早く……早く入ってきて)
だけど悠李は焦らすようになかなか入れてくれない。
「悠李、早く……」
「だめだよ。ちゃんとお願いしなきゃ」
耳元で囁き、耳たぶを甘噛みされた。その刺激に背中がゾクゾクとして、また蜜があふれる。
「悠李……お願い、します……あなたのものを、入れてください……!」
「よくできました」
突然グッと蜜口が押し開かれ、熱いモノが入ってきた。待ち望んでいた感触に身体中が喜びの悲鳴を上げる。
「ああっ……! 悠李……!」
数回動かしただけで達してしまい、そのあとは形を変えて抽挿され何度もいってしまった。これほどに感じたことは初めてというくらい。
そして悠李が熱く迸る精を放ち、私はそれを身体の奥でしっかりと受け止めた。
(悠李との赤ちゃん……早く、できますように……)
そして月日は流れ……私のお腹の中には愛の結晶がいる。ようやく安定期に入ったところだ。両家に喜ばれ待ち望まれている赤ちゃん。会える日を楽しみに待っている。
「月葉、支度できた?」
「ええ、できてるわ」
「じゃあ行こうか」
悠李は相変わらず私を甘やかしている。
つわりの時も食べられるものを探してほんとにいろいろと頑張ってくれたし、つわりが終わってからは栄養バランスを考えて食事を作ってくれる。
産休まで仕事を続ける予定の私を、職場までこうやって毎朝車で送ってくれるのだ。
「ねえ、どうして悠李はこんなに私を甘やかしてくれるの?」
「もう手放したくないからさ。でろでろに甘やかして、俺から離れられないようにしておかないとね」
それなら、その企みは成功している。だって私はもう、あなたのいない人生なんて考えられないもの。
「今日の夕ご飯は冷凍しておいた水餃子入りの、野菜たっぷりスープにするね」
「ありがと、悠李。大好きよ」
そう言うと悠李は嬉しそうに笑った。
(完)
ハワイ旅行から帰ってきた私たち。日本は冬なのに、日焼けしていかにも旅行帰り、な風貌になっている。
「初めての海外はハワイに行きたいってずっと思ってたの。夢が叶ってよかった」
「月葉が喜んでくれて嬉しいよ。俺も、めっちゃ楽しかった」
あれから私は転職し、父と祖母は引越し、そして私たちも新しい部屋に移った。もう母や陽菜に脅かされる心配もなく、穏やかで幸せな毎日だ。
キッチンカウンターの上には笑顔の写真。ウエディングドレスを着て、家族とピースして記念写真を撮ったものだ。
「ハワイのお土産、みんなに渡しに行かなくちゃね」
「写真撮った時みたいに、また両家で食事会してもいいかもな。あの時は盛り上がったよなあ」
写真館で結婚衣装での撮影を見守っていた両家族はいつの間にか仲良くなっていて。終わったあと中華料理を食べに行ってすっかり打ち解け、カラオケまで行ったのだ。
「おばあちゃんもノリノリで歌ってたもんねえ」
「冥土の土産とか言ってたけど、お元気だからまだまだ大丈夫だな」
スーツケースを開いて洗濯する物を選り分けている悠李。ガス衣類乾燥機が設置できる部屋を探したから、いつでも快適に洗濯することができる。
「パスポート、戸棚にしまっておくね」
私は二人分のパスポートを、大事なものを入れる棚の引き出しに入れた。
そこに書かれた名前は『鷺宮月葉』。私は、悠李の姓を名乗ることに決めたから。
もちろん悠李が姓を変えてもいいと言ってくれていたし、英姓が無くなることに寂しい思いもあった。でもそれ以上に、私は母や陽菜と同じ姓を名乗りたくない思いが強かった。もう完全に他人になったという実感が欲しかったのだ。
(英月葉でいる限り、二人の面影がまとわりついている気がする。だから、気分を一新したい)
姓の変更には銀行やら何やらいろいろと手続きが多くて大変だったけど、どうせどちらかがやらなくてはならないこと。一方的にお前がやれって言われたのではないから、私も快く頑張ることができたのだと思う。
荷物の片付けも終わり、冷凍してあったおかずを利用して軽く晩御飯を作ることになった。
「月葉は座ってなよ」
「悠李こそ、ずっと動いてるじゃない」
「俺は男だからヘーキ。月葉は座ってビールでも飲んでて」
(……悠李は、ずーっと私を甘やかしてくれる。人をダメにするクッションみたいだわ。もう、悠李なしじゃ生きていけなさそう)
「じゃあお言葉に甘えて。しばらくニュース見てないから、テレビでも付けよっかな」
政治や芸能のニュースが流れたあと、報道特集のようなものが始まった。公園でインタビューされている女の人が映っている。
「へえ、国際ロマンス詐欺だって。SNSを使って巧妙に騙されちゃうんだ……」
するとキッチンカウンターの向こうから悠李が私を呼ぶ。
「月葉、今の時間なら音楽番組やってるんじゃない?」
「あ、そうかな? じゃあ変えるね」
画面からは流行りの音楽が流れてきた。そこへいい匂いが漂ってくる。
「はーい。お待たせ。ふわしゃきレンコンつくねだよ」
「わ、嬉しい! 悠李のこのレシピ大好き!」
はんぺんとひき肉、レンコンのすりおろしが入ったつくねはふわふわシャキシャキでとっても美味しい。旅行前に悠李が作って冷凍しておいてくれたものだ。
「あさり缶と生姜の炊き込みご飯も解凍したよ。俺は月葉のこれ、大好き」
ご飯は私が作ったもの。二人で自画自賛し合ってるのが笑えるけど、いつもこうやって褒め合いながら家事をこなしている。
(母や陽菜からは私が作ったご飯をまずいとか工夫が足りないとか言われて、褒められたことなんて一度もなかった。そんな中での家事は苦行だったけど、今はそんなことない。二人で協力し合ってるから楽しい)
私たちはきっとこんな日々をこれからも紡いでいけるだろう。だけどいつかは変化が訪れる。例えば、子供とか。
ある日、私は悠李に尋ねてみた。
「悠李は、子供欲しいと思う?」
「もちろん。だけど、俺は子供を産むことができないから月葉にだけ負担をかけてしまう。だから、月葉が欲しいと思った時でいいんだ。そして、その時はもう全面的に協力する」
「妊娠中も?」
「うん」
「子育て中も?」
「うん」
「子供が出来ても私を愛してくれる?」
悠李は甘い甘い顔をして私を抱きしめた。
「愛するに決まってる。俺にとっての一番は月葉だから」
私はその言葉に満足して、悠李の胸に顔を埋めて呟く。
「じゃあ……ベッドに行く?」
私を抱く悠李の腕に力がこもり、その手が徐々に背中から腰へと這っていく。大きな手のひらで私のお尻をぎゅっと揉みしだき、呼吸が荒くなっていく。
「月葉は、悪い子だな……いつも俺を切ない気持ちにさせる」
「悪い子なら、お仕置きしてね……」
軽く抱き上げられ、ベッドへと運ばれていく。もう今日からは避妊具をつける必要はない。感じるまま、欲しいままに一つになれるのだ。
舌を絡めお互いの唾液を啜りあう。指で、唇で、舌で、身体中をなぞって。
「お仕置きしてって言ったよね、月葉……」
スカーフを二枚出してきた悠李は、一枚で私の両手首を繋ぎ、もう一枚で目隠しをした。視覚が遮断され、触覚だけが研ぎ澄まされていく。
「あ……んんっ……」
大きなモノが口に入れられた。暗闇でこんなことをさせられる背徳感に秘部を濡らしながら熱く硬いそれを夢中で頬張り、舌を這わせると悠李の口からも吐息が漏れた。
「く……」
それを聞いてますます私の気持ちは高まっていく。
「月葉、縛られるの好きなの……? いつもよりたくさん濡れてる……」
言葉でも責められた私は指で軽く触られただけで達してしまった。中がヒクヒクと痙攣し身体が弓形に反らされる。さらに舌と指で何度も絶頂へ導かれ気が遠くなりそうな時、悠李のものが蜜口に当てられた。
(早く……早く入ってきて)
だけど悠李は焦らすようになかなか入れてくれない。
「悠李、早く……」
「だめだよ。ちゃんとお願いしなきゃ」
耳元で囁き、耳たぶを甘噛みされた。その刺激に背中がゾクゾクとして、また蜜があふれる。
「悠李……お願い、します……あなたのものを、入れてください……!」
「よくできました」
突然グッと蜜口が押し開かれ、熱いモノが入ってきた。待ち望んでいた感触に身体中が喜びの悲鳴を上げる。
「ああっ……! 悠李……!」
数回動かしただけで達してしまい、そのあとは形を変えて抽挿され何度もいってしまった。これほどに感じたことは初めてというくらい。
そして悠李が熱く迸る精を放ち、私はそれを身体の奥でしっかりと受け止めた。
(悠李との赤ちゃん……早く、できますように……)
そして月日は流れ……私のお腹の中には愛の結晶がいる。ようやく安定期に入ったところだ。両家に喜ばれ待ち望まれている赤ちゃん。会える日を楽しみに待っている。
「月葉、支度できた?」
「ええ、できてるわ」
「じゃあ行こうか」
悠李は相変わらず私を甘やかしている。
つわりの時も食べられるものを探してほんとにいろいろと頑張ってくれたし、つわりが終わってからは栄養バランスを考えて食事を作ってくれる。
産休まで仕事を続ける予定の私を、職場までこうやって毎朝車で送ってくれるのだ。
「ねえ、どうして悠李はこんなに私を甘やかしてくれるの?」
「もう手放したくないからさ。でろでろに甘やかして、俺から離れられないようにしておかないとね」
それなら、その企みは成功している。だって私はもう、あなたのいない人生なんて考えられないもの。
「今日の夕ご飯は冷凍しておいた水餃子入りの、野菜たっぷりスープにするね」
「ありがと、悠李。大好きよ」
そう言うと悠李は嬉しそうに笑った。
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