ルーレシア戦記

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カーレ

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船旅は3週間程続いた。
ある朝ルークスが甲板にいくと船員達から告げられた。
「もうすぐカーレに到着する」
「そうなんだやった」
ルークスは飛び上がって喜んだ。
「あの女の子にも告げておいで。」
「まだ寝てるよレリアは」
朝食の準備が整いつつ有った。
「レリア 起きて」
レリアの部屋まで行きノックをした。
「まだ眠い」
「もうすぐカーレの街に着くんだよ」
「そうなの 起きる ちょっと待ってて」
レリアは体を起こすと寝間着のまま部屋から出てきた。
「ハー長い船旅も終りね」
朝食が終わると2人はデッキに出た。しばらく海を眺めていると地平繊に
大陸が見えてくるのが分かった。
「あ 到着するのね」
レリアは嬉しそうに言った。
ルークスは頷く。
「お二人さん 長い長い船旅ご苦労さん。カーレの街は小さな街だけど
今サーカス団が来ているんだ。きっと楽しいよ 見ていきなさい」
「ルークス聞いた? サーカスだって観に行こうよ」
レリアは飛び跳ねて喜んで催促をした。
「えー レンギア王国にすぐ行かないと行けないんだけどなあ」
ルークスは渋った。ルークスはルーレシア国王からレンギア王国への書簡を持っていて
これを渡さないといけないのだった。これは大臣からきつく言われていた事だった。
「ルークス君 お嬢さんの言う事は聞くものだよ」
船員達は口々に言う。レリアはウインクをした。ルークスは渋々頷いた。

「さようなら」
「ありがとうございました」
カーレの街の波止場に降り立ったのはルークスとレリアだけだった。
船員達は陽気に手を振る。ルークス達も手を振って答えた。
カーレの街は小さな街だった。
「ボクが育った所とそれほどかわらないね」
ルークスは言った。
「あ 確かにサーカス団が来ている」
レリアが嬉しそうに笑う。見るとピエロがチラシを配っていた。
「さーさ わがモルドラサーカスのショーが始まるよ」
「ピエロさん チラシを一枚下さいな」
レリアがピエロに催促する。
「はい 可愛いお嬢さん」
「わあありがとう ルークス2時から始まるみたいよ」
「2時からか 」
ルークスは考え込んだ。まだ12時だ。
「レリア 先に行っておいてくれないかな ちょっとレンギア王国の行き方を教えてもらうから」
「私一人でこの街を回れって言うの?」
レリアは不満そうだった。
「サーカスの小屋が有る広場はね。色んな出店が有るんだ。アクセサリーも有るし
きっと退屈しないと思うよ」
ピエロが言った。
「本当?」
レリアは目を輝かせた。
「うん 是非おいで」
ピエロはそういって去っていった。
「レリア じゃあ広場で待っていてね」
ルークスはレリアの腕を取って言う。レリアは頷いた。

「レンギア王国か カーレからだと結構有るんだけどな」
宿屋の主人はルークスの目を見ながら言った。
ルークスはカーレの街の宿屋に着くと2人分の荷物を部屋に運んだ。
その後宿屋の主人に情報を求めた。
「どれくらい掛かりますか」
「君たち移動手段が無いらしいね 徒歩だと1週間位掛かるよ」
宿屋の主人は言う
「えーそんなに」
ルークスは肩を落とした。
「落ち込みなさんな 荷馬車がカーレの街からレンギア王国まで出ている
それを使えばいい」
宿屋の主人はそう提案した。
「荷馬車に乗せてもらうんですか」
「そうだ それなら1日程で到着するだろう」
「ありがとうございます 助かりました」
ルークスはお辞儀してお礼を言った。
「荷馬車は明日の朝出る それまで我が家度でゆっくり休めばいい」

カーレの中心部 街の広場にはサーカス団が来ていた。
それに伴い様々な出店が建ち並んでいる。
ルークスはきょろきょろと露店を回ってみたがレリアの姿は無かった。
サーカスは始まろうとしている。カーレの人々は次々にサーカス小屋に詰めかけていた。
「中で待ってるのかな」
ルークスは入場券を買うと中に入った。サーカス小屋の中は数百人が入れるものだったが
レリアは居なかった。
「おかしいな」
やがてサーカスが始まった。
「モルドラサーカスのショーが始まるよ。ようこそお集まりいただいた老若男女の皆様
これから我がサーカス団のショーが始まります。どうぞ楽しみ下さい」
モルドラサーカスのピエロがそういってショーが始まった。
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